銀行融資

2018/12/27

スタートアップの会社が知るべき投資ラウンドと資金調達の相関性

資金調達でお困りの方!
様々な資金調達方法をご用意してお手伝い致します。
↓↓↓↓まずは無料相談↓↓↓↓

無料で相談する

はじめに

会社のスタートアップに直面している経営者の方であれば、今後どのように資金調達するべきか悩むことと思います。資金調達の方法と言ってもさまざまな種類がある訳ですが、会社の各成長段階によってもそれぞれの場合で適した方法が違ってきます。

この記事ではスタートアップの会社が知るべき投資ラウンドと、資金調達の方法の相関性について解説します。これから会社を経営するのであればなおさら投資ラウンドについて学んでおくことで、自社がどの状態に属し現状ではどのような資金調達の方法が最適であるのかを判断するための知識としても今後役立つはずです。投資ラウンドという言葉を漠然としか把握していない方はこの機会にぜひ知識を身につけてみてはいかがでしょうか。 

1.投資ラウンドの概要

冒頭でも投資ラウンドという言葉に触れましたが、この投資ラウンドとは投資家が会社の成長段階を把握するために使う専門用語です。元々はアメリカのシリコンバレーで多用されていた言葉ですが、起業家が増えるにつれてこれらの言葉も国内で使われるようになっています。

投資ラウンドでは会社の成長段階を主に5段階に分けて考えることが特徴的です。以下ではそれぞれの段階について簡単にですが紹介しておきます。

1-1.シード

シードは言葉の通り、会社が設立される前の段階のことを指します。これから設立する会社のビジネスモデルだけが決まっており、会社を経営するための具体的な手順にまではまだ及んでいません。そのためこの時期にいかに質の高いビジネスプランを構築できるかによって、資金調達できるかどうかが決まってくると言っても過言ではありません。

1-2.アーリー

会社を設立したばかりの時期のことを指します。会社を設立したばかりで事業が軌道に乗るまでもかなりの時間を要するため、基本的には赤字経営に陥る会社も多くなる段階です。ビジネスプランに則って会社を経営し始めた初期の段階であるため、収益を出せるかどうかも曖昧な時期とも言えます。そのためこの時期に資金調達するためには、再現性のあるビジネスプランを立てた上で実現性を高めていくことが重要になります。

1-3.エクスパンション(シリーズA)

エクスパンションはビジネスを本格的に始動させた時期のことを指します。商品やサービスの提供を開始したばかりであるため、これ以降の事業の展開次第で会社の成長の度合いが決まります。そのためこれ以降の投資ラウンドでは比較的出資を募りやすいとも言えるでしょう。

1-4.グロース(シリーズB)

エクスパンションの時期を経過してビジネスが軌道に乗り始めた時期のことをグロースと言います。グロースまで来ると会社の規模も当初より大きくなり、株式上場も視野に入れるべき時期に差し掛かってきます。会社としての経営が黒字化するのも時間の問題であり、会社としての実績も出て来る頃合いであるためより資金調達しやすい時期になってきます。

1-5.レイター(シリーズC)

会社に資金提供した投資家たちが最終的に目指すべき成長段階であり、経営も黒字化され収益が安定してくる時期のことを指します。投資家たちが会社に投資した資金を回収できるようになるのもレイターのタイミングになるのですが、ここまで成長した会社ともなると全国展開や海外進出といった選択肢が増えさらに事業拡大できる機会が増えることになります。

投資家たちが会社の状況把握のために用いる投資ラウンドですが、経営者の立場の方が知っておくことで自社の状況を適切に判断した上で各ラウンドに適する資金調達の方法を検討することに役立ちます。後ほど投資ラウンドの知識を踏まえて資金調達との相関性について解説しますが、次章ではスタートアップの時期に特化した資金調達の方法について解説していきます。

2.スタートアップに特化した資金調達

スタートアップでは会社の設立費用はもちろん、経営に必要な設備や資材を揃えるためにも多額のお金がかかってきます。そのためスタートアップの時期に特化した資金調達をすることで、設立当初から資金繰りのことで頭を悩ませる必要がなくなります。

そんなスタートアップに特化した資金調達の方法については以下のものが挙げられます。

2-1.ベンチャーキャピタル

外部からの出資を募る方法であれば、ベンチャーキャピタルが適しています。ベンチャーキャピタルでも各会社によって対象とする投資ラウンドや事業内容などの条件がそれぞれ違います。そのため、スタートアップの会社に特化したベンチャーキャピタルを利用することで、スタートアップの時期からでも資金調達することができます。

ただしベンチャーキャピタルでは複数人の投資家たちから預かったお金を運用しているため、短期間でのリターンを求められることになります。とはいえ、コンサルティング的な指導を受けられ、かつ資金に返済の義務がないため、可能であれば利用したい方法であると言えるでしょう。

2-2.エンジェル投資家

ベンチャーキャピタルの場合では対会社として付き合っていく必要がある一方で、エンジェル投資家では対個人との付き合いをすることになります。エンジェル投資家とは専門のイベントや交流会などで出会うことが可能な訳ですが、ベンチャーキャピタル以上に相性の問題が重要になってきます。

相性が悪ければ会社の経営に思わぬ水を差されるリスクがあるものの、相性が良くビジネスプランを気に入ってもらえれば想定金額以上の資金を調達できる可能性もあります。

2-3.日本政策金融公庫

無担保無保証で利用できる貴重な融資制度を実施しているのがこの日本政策金融公庫です。加えて日本政策金融公庫では低金利であるため、金融機関やノンバンクよりも安くお金を借りることができます。

融資であることに変わりないため資金の返済の義務はありますが、金融機関のプロパー融資さながらの条件で借りられる点は非常な魅力的です。

2-4.補助金および助成金

返済義務のないお金を利用したいのであれば、補助金および助成金を利用する方法もあります。補助金や助成金については入れ替わりが激しく申請時期も決まっているため、利用したい場合には常に最新の情報を仕入れておく必要はあります。また基本的には返済の義務がないものの振り込まれるまでにかなりの時間を要するため、短期的な資金調達の方法としては使い勝手が悪いです。

2-5.クラウドファンディング

会社の事業内容やアイデア力に自信があれば、クラウドファンディングを利用してみるのもいいでしょう。クラウドファンディングでは専用サイトを介して支援者を募ることになりますが、支援者の目に留まるようなPRをしたり、リターンを用意することで資金調達することができます。上手くいけば希望する金額以上にお金が集まることもありますが、必ずしも希望通りの資金を調達できる訳ではありません。

2-6.保証付融資

スタートアップの時点で金融機関のプロパー融資を利用することはかなり難しいですが、保証付融資を利用することで審査通過のハードルが低くなる余地はあります。保証付融資では信用保証協会を利用することで、金融機関側が懸念する貸し倒れのリスクを帳消しにすることができます。ただ会社側は月々の返済に加えて信用保証協会に対して利用手数料を支払わなければなりません。

スタートアップに適した資金調達の方法と言っても色々と選択肢があるので、自社にはどのような方法が適しているか常に確認しながら資金調達の方法を模索していく必要があると言えるでしょう。次章では各投資ラウンドに適した資金調達の方法について解説していきます。

3.各ラウンドに適した資金調達

会社の投資ラウンドについては前述しましたが、各ラウンドに適した資金調達はそれぞれで微妙に異なります。以下で順番に確認していきましょう。

3-1.シード

ビジネスプランを確立して会社を設立しようとするシードの時期は、ビジネスプランの準備段階と言えるので資金調達の方法がかなり限られてきます。基本的にはその会社の事業内容に興味を持ち賛同してくれるベンチャーキャピタル、もしくはエンジェル投資家を探すのが主流です。ただ会社を設立する直前の時期にそれほど高額のお金を調達することは難しく、多くても数百万円程度までになります。またクラウドファンディングであれば、シードの時期以外でも資金を募ることができます。

3-2.アーリー

会社を設立した直後のアーリーの時期でも、もちろんベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から出資を募ることはできます。ただ、会社を実際に経営し始めた時期では、そういった出資以外でも補助金や助成金を利用できる時期に差し掛かってきます。また、日本政策金融公庫であれば低金利で融資を受けられるため、赤字経営になりがちなこの時期には貴重な資金源となりうるかもしれません。

3-3.エクスパンション

サービスや商品を本格的に展開していくエクスパンションの時期以降では、特にベンチャーキャピタルが利用しやすくなってきます。また、ベンチャーキャピタルでは資金調達以外にも、経営コンサルティングの点で会社にとってのメリットがあります。この時期にまで到達するとビジネスの方向性が定まってくるため、ベンチャーキャピタルで言えば最低でも数千万円は調達できるようになります。

3-4.グロース

エクスパンションの時期よりもビジネスが軌道に乗り始めるグロースの時期でも、やはりベンチャーキャピタルが活用できます。黒字化経営も目に見えている時期なので、数億円規模の出資も期待できます。また、会社としての実績もそれなりには出来てきているので、業績が好調であれば金融機関のプロパー融資を利用することもできるかもしれません。

3-5.レイター

業績が安定して収益が黒字になっているレイターの時期では、上記で紹介した資金調達の方法以外にも株式による資金調達がしやすくなります。会社の事業規模をさらに大きくできる時期でもあるので、複数の方法を利用することでより効率的に資金調達することができます。

 

各ラウンドの状況によって利用可能な資金調達の方法も違ってくるので、投資ラウンドごとの状況に合わせた方法を選択することが大切です。

まとめ

スタートアップの会社がレイターにまで到達するのはやはり難しく、その途中段階でいかに資金調達の方法を活用できるかが物を言います。しかし、時期によって一つの方法ができなかったからといって、全ての資金調達ができない訳ではないことは前述した通りです。

スタートアップの時点では補助金や助成金、さらには日本政策金融公庫の融資が役に立ちます。資金調達できるまでに時間はかかってしまいますが、複数の方法を上手く組み合わせ資金が枯渇しないように経営することを意識してみてはいかがでしょうか。

無料で相談する