ファクタリング

2018/03/15

企業の行う資金調達、その種類を紹介

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はじめに

企業が営業活動や投資活動を行なう為には、「お金」が掛かります。その額が数百万円なのか、数千万円なのか、はたまた数億円なのかは企業規模によって違いますが、時にはその企業の規模を大きく超える金額が必要となる場合があります。そんな時はどう対処すればよいのでしょうか。お金を借りる、投資してもらう、株式を買ってもらう、自分の債権を売る…様々な方法があります。そして、必要とする用途に応じて資金調達の方法を検討するべきです。本書では、様々な選択肢の中からどの方法で資金調達を行なうかを見ていきましょう。

 

一章:キャッシュフローに悩む企業が取れる選択肢

例えば、毎期増収増益で数年間黒字計上している企業があるとしましょう。経営者も黒字が続き、喜んでいると思いきや、毎年決算期に顔が暗い様です。原因は、毎年売上も上がり、利益も上がっているのに、企業としてお金が増えていない様子です。それはいったい何故なのか。その会社は、現在は業績が良いのですが、過去、大きな設備投資を行なっており、まだ借入金が多額残っている状態でした。加えて、業績が悪化した時に運転資金も借入しており、決して借金が少ない会社ではありませんでした。ここ数年はしっかり利益を上げていても、借入金の返済負担が大きく現預金が返済に回っているので利益で増えた資金が相殺されている状態でした。このままではいずれ手元資金が不足するので、資金の調達を考えなくては…と頭を悩ます問題が出てきましたね。それでは、いくつかの選択肢を上げるので、それぞれ見ていきましょう。

 

1-1 お金を借りる選択肢(融資等)

融資を受ける、すなわちお金を借りるという選択肢は、手元資金を厚くしておく場合に有効であると言えます。特に支払先が確定している訳ではなく、商品等を仕入れるわけでもない、ただ今後を見越して手元資金を充足させておきたいといった使途の場合は、お金を借りるという選択肢が適しているのではないでしょうか。金融機関の融資使途は通常運転資金と設備資金に大別されます。前者は、特に使い道が限定されていない、いわば日日の資金へ注入し、決済等に利用するといった融資になります。後者は事務所の改修工事や車両購入といった明確な資金使途がある場合の融資です。お金を借りるという選択肢は、イメージ的に短期間の期間で返済してしまう場合に適していると思われます。企業が融資を受ける場合は最長でも10年(資金使途による)程度となるので、借入後、すぐに返済が始まっても問題ない場合は良い方法といえます。

 

1-2 お金を投資してもらう選択肢(ベンチャーキャピタル等)

もう一つは投資をしてもらうという選択です。代表的な例として、ベンチャーキャピタルを挙げます。ベンチャーキャピタルはベンチャー企業の株式等を引き受けることによって投資をし、その企業が株式公開する等したのち、株式を売却し当初の投資額と公開後の売却額との差額を獲得する事(キャピタルゲイン)を獲得する事を目的とした集団です。

ベンチャーキャピタルは一般的にハイリターンを狙った積極投資を行なうと同時にコンサルティング機能を発揮するといった特徴もあります。三つの大きな特徴があり、一つ目は原則として株式上場を目指す企業に投資を行ないます。二つ目は契約等で資金の使途を限定し、その使途に沿って利用されます。三つめはファンドと呼ばれる投資事業有限責任組合からの投資が基本となります。

1-3 売掛金を売るという選択肢(ファクタリング)

企業間取引で行われている決済の方法は、ほとんどが「掛け」取引です。売掛金や買掛金は企業と企業が業務の簡素化・効率化の為、日々発生する売上や支払をある指定日で締めて集計し、後日まとめて支払、または請求します。日本の商取引では長年行われてきましたが、規模が大きくなれば掛けの金額も大きくなり、相手企業の都合や力関係で掛けの期間が長くなれば資金回収まで長期間を要し、資金繰りを悪化させる要因ともなり兼ねません。売掛金を早期に資金化する方法として開発されたのが「ファクタリング」です。

未回収の売掛金を、ファクタリング会社が買い取る事ですぐに資金化する事が可能です。

似たような方法で、「手形割引」や近年普及している「電子債権(でんさい)」がありますが、ファクタリング最大のメリットは、それらと比較し容易に資金調達ができる所です。

 

 

二章:各方法のメリットデメリット

ここまでいくつかの資金調達方法をご紹介させていただきましたが、それぞれ一長一短ある方法であることは間違いありません。

そこで本章では、各方法の持つメリットとデメリットをご紹介させていただこうと思います。

2-1 融資のメリット・デメリット

銀行と融資取引は誰でもできるわけではありません。前述の通り、確定申告者や決算書を提出し、過去の業績を今後の事業を厳しく見られ、その他にも納税証明書や融資内容によっては事業計画書、見積書等の書類を提出し、その整合性・計画性が認められ、厳しい審査を通過して初めて融資取引を行なうことができます。

銀行と融資取引がある方はこの厳しい条件をクリアしているという事で、対外的にも信用度が高く見られます。また銀行融資は様々な商品があり、中には非常に低金利のもの、超長期で融資を受けられるもの、保証人・担保不要のもの、金額的に大きなものといった、多岐に渡る取り組みが可能であるのが銀行融資のメリットであると言えます。銀行と融資取引実績があれば、継続して資金調達が可能となる他、銀行はたくさんの情報をもつ組織であるので、融資以外のサービスを受ける事が可能となります。デメリットとしては、審査に時間がかかる事や、提出しなければいけない書類等が多く事務面の負担が大きい点が挙げられます。

 

2-2 ベンチャーキャピタルのメリット・デメリット

企業は資金を調達することで新事業に取り組むことができたり、従来の事業を拡大したりできます。それによって会社が大きくなり、株式上場を行うことも可能となってきます。また株式上場やM&Aによって知名度が上がるので、会社を大きく発展させたいと考えている経営者にとっては絶好のチャンスとなります。

一方、ベンチャーキャピタルの目的も対象企業が成長し、評価額が上がることです。両者の目的が一致するため、両社の強みを活かした経営を行うことが可能です。ベンチャーキャピタルは投資先に経営を委ねるのではなく、自ら投資先に入り込み(あるいは人材を派遣し)、戦略立案から実行支援まで深く関与することで、成果を創出し、投資先企業の価値を高めるというゴールを達成しようとします。

出資額はベンチャーキャピタルの経営状況や、今後の事業計画などによりますが、数百万円~数億円まで資金を調達することが可能です。事業計画をしっかり立てて、具体的な会社の成長ストーリーが描くことができればベンチャーキャピタルを説得でき、その後の手厚いサポートを得ることができます。金融機関からの融資は借入ですので返還の義務があり、金利もついているため借りた額に利子をあわせて返還する必要があります。しかしベンチャーキャピタルは出資を行っているので、資金を返済する必要はありません。そのため、万が一事業が失敗しても返済し続けなければならないといったことは起こりません。デメリットとしては、ベンチャーキャピタルは出資した企業に入り込んで経営コンサルティングなどを行うため、会社の思い通りに経営ができなくなってしまう可能性があります。ベンチャーキャピタルからしたら、リスクを取っているのでなるべく失敗しないように支援しますが、意見が対立する可能性もあります。そのため、自由に経営をしたいと考えている経営者にとっては、ベンチャーキャピタルの経営支援がかえって煩わしいと感じるかもしれません。ベンチャーキャピタルは対象のベンチャー企業の経営が困難になってきたと判断すると、損害を最小限に抑えるために、株式を買い戻させるなど、すぐに支援から手を引いてしまうことがあります。これによって予定していた資金調達が困難になったり、当初計画していた事業を進められなくなってしまったりする可能性があるので、慎重に進める必要があります。また、株式を公開することにより、証券取引所において株式の取引が自由に行われるようになります。これによって社名の知名度が上がったり株式市場から資金調達が可能になったりするため、非常に魅力的なようにも感じられますが、デメリットもあるので知っておくことが必要です。

株式上場することによって、株が自由に売買されるようになるため、競合や買収ファンドによって株式公開買付をされ、買収される恐れがあります。また、会社のステークホルダーが増えるため、会社の経営に対して経営者の意思が100%反映することが難しくなってきます。経営の自由度・小回り効きやすさといった観点から見ると、株式上場は大きなデメリットとなるかもしれません。

その他にも、情報開示義務が生じたり、上場継続のためにコストがかかったりしてしまうため、これらの負担に耐えられるだけの企業体力を付ける必要があります。具体的には、会社にとって不利な情報であっても、自社の業績や経営に関わる情報を、有価証券報告書や事業報告書等により、投資家や株主に適時開示する必要があります。また、費用面で言うと、年間上場料や監査報酬、株主名簿管理料に加え、内部管理体制強化・株主総会運営コストもかかってしまいます。

発展途上で財政的にも組織的にも余裕がないと、株式上場によって生じる業務的・費用的負担に耐えられないため、計画性を持って上場に向けて準備をする必要があります。

 

 

2-3 ファクタリングのメリット・デメリット

ファクタリングは前述の通り、スピーディかつスムーズに資金調達できるのが最大のメリットです。売掛金の回収サイトは短いのもあれば長いのもあるのが一般的です。長期未回収の売掛金をファクタリングにより早期資金化すると資金繰り良化に繋がりますし、期日がバラバラの未回収売掛金が多数あれば経理の管理も煩雑になります。ファクタリングを行ない、自社のペースで資金化する事で効率化が図れます。

また、売掛先が業況悪化により、万が一倒産した場合でもファクタリング会社から資金を調達している為、貸倒によるリスクを回避することができます。特に大口の売掛金を長期間未回収の状態にしておけばその分資金繰りも悪化し、最終的に未回収に終われば致命的なダメージを受ける場合もあります。最悪は連鎖倒産といった事態も想定されます。そういったリスクヘッジの為に、ファクタリングを利用し早期資金化する事が企業にとって大きなメリットであると言えます。

デメリットとしては、手数料や割引料がかかる事です。ファクタリング会社は増加基調であり、中には非常に高値の手数料を要求する様な会社もあります。契約する前に、内容をよく把握する事が重要です。またファクタリングの形式によって手数料が違ってきます。ファクタリングは「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」という2つの形式に分けらますが、2社間ファクタリングはファクタリング会社と顧客が直接売掛金の売買契約を結び、売掛先に対しては一切通知せず、信用調査のみ行う形式の事を指します。売掛金の回収は顧客が直接売掛先から回収し、ファクタリング会社へ引き渡す取引となります。こちらの手法は一般的に手数料が高いと言われています。

3社間ファクタリングはファクタリング会社と顧客が売掛金の売買契約を結ぶ所までは2社間と同様ですが、売掛先への対応が異なります。ファクタリング会社は売掛先と売掛金買取契約を結びます。また顧客とファクタリング会社が売掛先に対してファクタリングを利用する事を通知し、ファクタリング会社が売掛債権を買い取ります。3社間取引は売掛先に対してファクタリング会社が直接関わる為、売掛債権の現金化がより早くなります。回収の場合は、売掛先はファクタリング会社へ直接入金を行い、顧客は期日管理の手間も省けます。素早く現金化ができる点と、2社間より手数料が安い点がメリットと言えます。デメリットは売掛先(顧客にとっての取引先)に債権を譲渡するという旨の通知が行われる点です。通知が行われる事により、売掛先に「この会社は資金的に余裕がないのではないか」というマイナスイメージを与える可能性があります。

まとめとして、ファクタリングを行なう事自体のメリットは迅速かつ効率的に資金を調達できる事で、デメリットは手数料の負担や第三者に通知がいく事でイメージが悪化する恐れがある事です。またファクタリングの手法として「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」が挙げられ、それぞれのメリット・デメリットは、「2社間ファクタリング」は手数料が高いが売掛先に通知が行きません。「3社間ファクタリング」は資金化が早く管理しやすい反面、売掛先とも契約を結ぶ為、取引先の印象を悪くする可能性があります。いずれもメリット・デメリットがあるので、売掛先や取引先の事業内容等を勘案し、どちらが適しているか判断する必要があります。