銀行融資

2018/09/28

銀行融資の仕組み

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はじめに

会社の資金繰りをする方であれば、一度は銀行融資について検討したこともあるはずです。ただ、銀行融資を受けるのはハードルが高いという話もよく聞きます。これには銀行の仕組みが関連しているのですが、いったいどういうことなのでしょうか。
そこで今回の記事では、知っているようで知らない銀行融資の仕組みについて解説します。会社の経営にも関する知識なので、この記事を読んで銀行融資とはどういったものなのかを勉強してみてはいかがでしょうか。

1章:銀行はどのように利益を得ているか

銀行融資について解説していく前に、ここではまず銀行がどのように利益を得ているのかについて触れておきます。
銀行は預金や為替、貸し出しを主に業務として行っていますが、基本的にはその際にかかる手数料を利益として得ています。これは預金や貸し出しに言えることですが、種々のリスクを加味した上で必要と考えられる利鞘をそこに上乗せして、銀行は自身の利益を確保することになります。銀行が業務を遂行する際に発生すると考えられるリスクとしては、以下のようなものがあります。

① 信用リスク
貸し出しを行う際に、その取引先が優良企業で債務の返済に特に問題もなければいいですが、実際にはそうではありません。例えば元金や利息への返済が滞る、これがさらに悪化すれば債務の返済ができなくなり貸し倒れになってしまうといったリスクは十分考えられることです。この信用リスクの問題があるために、銀行側としても審査基準を厳しくしてなるべく優良な取引先を選ばざるをえなくなる訳です。

②金利リスク
銀行が貸し出しを行う際にはその元金に対して金利がつくことは周知の事実ですが、一定年数が経つごとに金利は更新されていきます。当然金利の更新の際には従来の金利から変動することもある訳ですが、そこで生じるギャップにより銀行側の利益が減ってしまう結果になることもあります。

③流動性リスク
銀行が預金と貸し出しの利鞘によって利益を得ているということはすなわち、預金や貸し出しが満期になり数が減ってしまえばもちろん、銀行がそれまで得ていた利益よりは目減りしてしまいます。一人当たりに関する預金や貸し出しは半永久的に続くものではなくいずれは満期を迎えます。そうした流動性が存在することで銀行にとっての利益が減ることも考慮した上で、日常的に業務を遂行しています。

これらのリスクを負うことで利益につなげている訳ですが、銀行側としてもリスクがあることを知った上でいくつかの対策を講じてはリスクの低減に努めています。次章では信用リスクへの対策を例にして、リスク低減に関する対策について解説していきます。

2章:信用リスクへの対策とは

前章では、個人や企業へと貸し出しをする際に信用リスクというものが生じることに触れましたが、銀行側としてもリスクの少ない取引先を選ぶように審査を厳しくしています。その際に元金や利息の支払いの安全性を基準として、その貸し出しを以下の4段階で評価することになっています。

①Ⅰ分類:債務の回収について何の問題もみられない、最も優良な取引先がここに分類されます。別の呼び方では「非分類」とも言います。

②Ⅱ分類:貸し出し条件が銀行にとって若干不利な場合や企業としての財務態勢に問題がみられる、さらには元金や利息の支払いが延滞している場合の取引先がこれに該当します。現時点である程度の回収懸念が存在する時には、まずこの段階まで評価が下げられます。

③Ⅲ分類:債務の回収について重大な懸念のある取引先がここに分類されます。この時点で重度の不良債権として扱われます。

④Ⅳ分類:回収不可あるいは債権に価値がないとみなされた場合はこの分類まで評価が下がります。

これらの分類をするために銀行はその債権が担保や保証により確実に回収できる可能性があるか、もしくは取引先の返済能力は確かであるかを各取引先に対して判断しています。その際に債務者となる取引先の財務態勢の健全性や、収益性の見通しがあり事業に継続性はあるか、資金繰りは正常に行われているかなどの要素を総合的に評価して、債務者である取引先を以下の5段階に振り分けます。

①正常先:業績が良好かつ財務態勢が正常であると判断された取引先がこれに該当します。これに相当すると判断された企業は自動的にⅠ分類へと振り分けられます。銀行側にとっては最も優良な取引先と言えるでしょう。

②要注意先:業績や財務態勢に多少の問題を抱えているものの、現状では経過観察できると判断された取引先がこれに該当します。

③要管理先:業績不振が見られかつ財務態勢に重大な問題を抱えており、銀行側が経営に介入しながら債務の回収を行わなければならない取引先がこれに該当します。

④破綻懸念先:業績不振がひどく財務態勢が重度なまでに悪化している取引先がこれに該当します。遅かれ早かれ経営破綻することが見込まれる場合であり、条件だけで言えば上記のⅢ分類に振り分け可能です。

⑤実質破綻先:実質的に経営破綻へと陥った取引先がこれに該当します。ここまで悪化してしまうと債務の回収が見込めない事態にもなるので、程なくしてⅣ分類に振り分けられることが想定されます。

こうした分類を行いつつ銀行は取引先の状態を逐一観察している訳ですが、新規融資を希望する企業については「正常先」と判断できなければ全て融資を断るものと思ってもらえれば構いません。ここまでの内容だけでも、銀行融資を受けるためにはひとえに企業の体質や業績が問われることを理解できたのではないでしょうか。

3章:銀行融資の種類とは

銀行融資は審査が厳しくハードルが高いという話がよく聞かれることを前述しましたが、皆さんは銀行融資にも2種類あることをご存知でしょうか。この章ではそれぞれの特徴と違いについて、簡単にですが紹介しておきます。

①プロパー融資:一般的に思い浮かべられる銀行融資がこれに該当します。銀行にとっては債務を回収できるという保証がないタイプの融資となるため、後述する保証会社付融資よりも審査が厳しくなる傾向にあります。プロパー融資では審査のハードルが高いという前提があるため、このタイプの融資を受けているだけでもそれだけで対外的な信用度が高くなります。

②保証付融資:業績が悪かったり税金の滞納があるなど、何かしらの問題により新規融資を断られることがしばしばあります。そうした場合であれば、信用保証協会に依頼する形にすると融資を受けてもらえる可能性が出てきます。こういったタイプの融資を保証付融資と呼びます。ただしこのタイプの融資では銀行への債務返済に加え、信用保証協会への保証料の支払いが必要になってしまいます。また信用保証協会は債務の返済ができなくなった際に債務の代行返済をしてくれますが、返済義務がなくなる訳ではないのでその点もまた注意が必要です。

銀行融資の種類は主に2種類のみとなりますが、たとえ保証付融資を選択したとしても銀行から融資を断られてしまう場合があります。ただ資金がどうしても必要な方であれば、ビジネスローンを利用するという選択肢もあるにはあります。
次章では銀行融資よりも簡便なビジネスローンについて解説していきます。

4章:ビジネスローンの概要

銀行で言うところのビジネスローンとは、すなわち事業者向けのカードローンのことを指しており、銀行融資よりも審査がゆるいというメリットがあります。また、無担保かつ保証人なしでお金が借りられるというメリットがある一方で、一般的な銀行融資よりも金利が高いというデメリットが存在します。
ビジネスローンは10〜18%とノンバンク並みに金利が高いため、反復して利用するだけでもかなりの金額の利息がついてしまいます。そのため銀行融資がダメだったからといってすぐにビジネスローンでお金を借りるのではなく、なるべく金利の低い事業性融資から審査を受けるようにして、ビジネスローンは最終手段としてとっておくように心がけるといいでしょう。

ここで事業性融資の話が出たので簡単に触れておくと、事業性融資の中には先程も解説したプロパー融資と保証付融資が含まれます。保証付融資であれば担保が原則として不要とされ、その一方でプロパー融資では担保を差し出すように求められることもあります。
ただし何らかの担保を差し出せばお金を借りられるというものでもありません。担保の具体例として引き合いに出されることの多い不動産についても実際には問題があり、不動産で債務を弁済するためにはまず競売にかけなければなりません。そして時間がかかる割に当初想定していたよりも競売の売値が下がってしまうリスクも十分考えられます。
銀行側としても担保の有無を最重視している訳ではなく、会社としての業績の伸びしろや債務の返済能力について重視する傾向にあります。会社を成長させるには資金が必要不可欠であることは確かですが、銀行融資を意識するのであれば現状できる範囲内で業績を伸ばすように心がけましょう。

5章:銀行融資の審査を通過するためには

銀行融資を受けるためには当然審査に通過しなければなりませんが、意外とその流れについては知らないものです。この章ではこの記事のまとめとして、銀行融資の審査を通過するために必要なことに要点を絞り解説していきます。

5ー1 銀行融資の審査の手続き

銀行融資の審査を初めて受ける方がよくする勘違いとして、融資担当者が融資の諾否を決定するということがあります。これは実際には間違いであり、融資担当者は自分の上司達に対して融資が許可されるようにプレゼンテーションを代行してくれる立場にあります。
そのためもしも銀行融資の審査に申し込む機会があれば会社の弱点を隠すことなく、強みや将来性などを交えた上で真摯に向き合うべきなのです。以下では参考までに銀行融資の審査の手続きについて紹介しておきます。

①融資担当者が稟議書を作成する
②その稟議書を支店内で次長、渉外課長、融資課長の順番で回覧する
③支店長が決裁する
④場合によっては本部にある融資部門内で審査される
⑤役員が最終的に決裁する

このような手順を踏んで銀行は融資するかどうかを決定するのですが、これだけ見た限りでも分かるように融資担当者が作成する稟議書の内容が大変重要になります。融資担当者はあなたにとっての敵ではなく、最も近しい味方であることを改めて認識しなければなりません。
そしてその事実をきちんと理解した上で、融資担当者には会社の現状をしっかりと伝え誠実に対応することが望まれます。

5ー2 銀行から融資を受けるために

銀行から融資を受けるためには会社としての業績が問われることはもちろんですが、銀行との信頼関係をも同時に築いていくことが求められます。それでは具体的にどのようにすればいいのでしょうか。以下でその一例を見てみましょう。

・融資担当者にはできる限り真実を伝える
融資担当者があなたにとっての良き味方であることは前述しましたが、会社の突っ込んだ部分にまで触れられたからといって隠し事をしてはいけません。良いプレゼンテーションになるように最大限の情報提供をしなければならず、決してボロが出るような嘘はつくものではありません。

・銀行が必要とする時に手助けする
銀行としても利益を上げるために日々の業務をこなしているため、一定期間ごとにノルマを設けていることが一般的です。例えば融資担当者が自身のノルマを達成するまであと一歩という時に何らかの手助けを行えたなら、融資担当者にとってすればメリットのある取引先として認識してもらいやすくなります。

・メインバンクを頼りにする
銀行から融資を受ける際にも複数箇所からお金を借りるという経営者もいますが、これはあまりおすすめできません。仮に新規の銀行から融資してもらった事実をメインバンクが知ったら、どう思われるでしょうか。本来ならば融資額の増額により業績を伸ばせたはずのところを他行に持っていかれ、融資担当者は上司から怒られることもあるかもしれません。メインバンクはこれまでの状況を総括的に踏まえた上で融通を利かせてくれるため、なるべくならばメインバンクを頼りにするべきです。

これ以外にも別の方法はあるでしょうが、大事なことは融資を希望する銀行とは真摯に付き合うことなのです。メインバンクと呼べる銀行を一箇所確保できれば後はこまめに融資を依頼しつつ、地道に信頼関係を築いていくことが資金調達の王道なのかもしれません。

まとめ

銀行融資の仕組み自体はそれほど難しくありませんが、あなたの会社同様に利益を上げるために業務をこなしていることに変わりありません。銀行と信頼関係を築くための第一歩としてまずは自分の会社の現状を改善しつつ、それと同時に融資を希望する銀行に足繁く通うことも取り入れてみるといいでしょう。

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