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2018/09/28

借りたお金は資本金に出来る?そもそも資本金とは

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はじめに

会社を経営するためにはその元手となる資金が必要な訳ですが、そういった会社を設立するのに使用したお金のことを「資本金」と言います。しかし、会社を今から設立したいと考える方の中にも、もしかしたら資本金がどういったお金なのかをあまり知らないという方もいるかもしれません。
そこで今回の記事では、資本金とはそもそもどのようなお金であるのかについて解説します。資本金の意味をあらかじめ知っておかなければ、会社を設立する段階になって予想外のトラブルに見舞われる可能性があります。また記事の後半では、借りたお金を資本金にできるかどうかについても紹介しているので、元手が不足しているけど会社を設立したいという方はそちらも参考にしてください。

1章:資本金の概要とは

この章ではまず資本金の概要について、いくつかの項目に分けて解説していきます。資本金の意味を漠然と知っている方は多いと思いますが、その詳細まで勉強するとなると少々小難しいイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし実際にはそのイメージよりは難しい知識ではないかもしれません。それではさっそく見ていきましょう。

1ー1 資本金の意味

資本金の意味自体は皆さんのイメージ通り、会社の設立に必要なお金のことを指しています。会社として新規開業するために資本金が必要になる訳ですが、法人登記の有無によりその呼び方が異なることを皆さんはご存知でしょうか。

一般的には法人=会社というイメージが持たれやすいですが、厳密に言えば少し違います。この「法人」とは法律上で認められた組織のことを指しており、ここでイコールとして考えられている会社とは「法律上で認められた主体性(権利能力)を持って様々な経済活動を行う」組織のことを意味します。つまり法人として会社を設立しようとすれば、法律に則った手続きが必要になるのです。
そのため法人として会社を設立したい場合には、法務局に対して法人登記の手続きを行わなければなりません。法人登記ありの場合には「法人」という括りでの会社経営をしていく必要があります。

しかし法人登記なしの場合でも会社を設立することはできます。ただしその場合には法人という括りにはならず、一般的には「個人事業主」として呼び改められます。
話が若干それたので戻しますが、法人か個人事業主かによって資本金の呼び名は変わってきます。例えば法人として会社を設立する場合、法人登記の際に開業資金の情報を登録する必要があります。この法人としての開業資金のことを「資本金」と呼びます。
また、その一方で法人登記せずに会社を設立する場合では資本金という概念は必要ないのですが、やはり開業資金は用意しなければなりません。この個人事業主としての開業資金のことを法人の場合と区別するため、「元入金」と呼び分けます。

ここまで解説すると、法人か個人事業主かというだけで会社の開業資金の呼び分けを用意する必要があるのかと疑問に思う方も実際にいるかもしれません。その疑問はもっともですが、この呼び分けが存在することで実際にお金の流れを区別することに役立てられるのです。いったいどういう意味なのでしょうか。

1ー2 資本金を呼び分ける理由

なるべく分かりやすくするために、ここで一つ例え話をします。

仮に、Aさんという方が個人事業主として会社を設立したいと考えたとしましょう。法人登記の必要がない個人事業主ではあるものの、自分なりに会社用とプライベート用とで口座や財布を分けてお金の管理をしているつもりでした。光熱費や通信料など会社用とプライベート用とで重複する支払いについても、それぞれの財布からお金を出しお互いの支払いが混同されることのないよう経営していました。
ただしそれはあくまでも本人の感覚の中での話です。実際に考えてみてください。仮に光熱費や通信料などの支払いを別々に分け、会社用の領収書のみを保管していたとしても、その名義人はプライベート用のものと全く一緒なのです。両方の口座についても同様のことが言えます。

ここで対比として法人登記をした会社について思い出してみましょう。

法人では法務局への登記手続きが必要であるために、資本金を用意した時点でそのお金は明確に区別されることになります。また、法人として専用口座を開設したとしても、その名義はあくまでも法人登記した際の会社名になっています。そして経理上でも会社に関する資本金や売上金、負債など計上されることになり、自ら手を加えない限りは経営者であるあなたのお金が会社のお金として動くことはありません。
このように法人の場合では、会社を設立した時点で既に会社と経営者のプライベートのお金の流れが完全に分離されていることになります。

個人事業主の場合では上記のような厳密な区別がなされないため、傍目には会社とプライベート、どちらのお金が動いているのか見分けがつきません。そんな問題点を解消するために、個人事業主についても会社の開業資金のことを経理上では元入金という科目にして、プライベートのお金ではないことを表すようになったのです。
会社用とプライベート用、それぞれの財布の中身の出入りを分かりやすくするためにこうした呼び分けが存在すると思ってもらえれば構いません。
ただこの記事では法人および個人事業主の開業資金を一括りにして、以下では「資本金」と表記しています。あらかじめご了承ください。

ここまで資本金の意味とその呼び分けの理由について解説してきました。次章では会社の業績と資本金との関係性について解説します。

2章:会社の業績と資本金との関係性とは

資本金が会社の設立にとって必要なお金であることを理解したところで、次は会社の業績と資本金との関係性について解説していきます。
実際に法人として活動している会社の公式ホームページを確認すると、会社の基本情報として資本金の金額について記載があります。その金額自体は会社によってまちまちですが、一般的には資本金の多い会社ほど業績が右肩上がりというイメージが根強くあります。実際にはどうなのでしょうか。

2ー1 業績と資本金は何の関係もない

まず結論から言っておきましょう。資本金の金額が多いからといって必ずしも会社の業績が良い訳ではありません。

ここで確認のためにもう一度述べておくと、資本金とは会社の設立のために用意したお金のことを指しています。また資本金は会社の業績とは分けて考えられるため、プラスだろうとマイナスだろうと増減することはありません。元手がそれなりにある会社の何が良いかというと、融資を依頼する際に金融機関からの印象が良いのです。
例えば資本金100万円の会社Bと資本金1,000万円の会社Cとが、同時期に融資を依頼してきたと仮定しましょう。もしもあなた自身が金融機関の融資担当者だったとしたら、どちらの会社に融資したいと考えるでしょうか。一般論を言えば、より資本金の多い会社Cに貸したいと思うのではないでしょうか。

金融機関側としても貸し倒れという事態になることを一番恐れています。それを未然に防ごうと思えばなるべく資本力のある会社や付き合いの長い会社にのみ融資して、資本金の少ない会社や実績のない会社に対しては融資を断ろうとします。
しかし、お金を持っている会社とお金を稼ぐ能力のある会社とは、必ずしもイコールではありません。中には少ない資本金を頼りに業績を伸ばす会社というのも実際にあります。
外部からの信用を得ることに役立つのは間違いないですが、大企業でもない限り最初から数千万円を用意できなくても大丈夫です。

2ー2 資本金の相場はいくらか

資本金の金額だけで会社の完全に業績が決まることはありませんが、それでは実際にいくらの元手を用意するべきなのでしょうか。個人事業主の場合では業種や規模によってまちまちな上、そういった統計もないため相場がどの程度であるかは分かりません。
その代わりと言ってはなんですが、法人の一種でも株式会社に関しての資本金の相場はある程度把握することができます。以下では総務省が発表している「企業産業大分類、資本金階級別企業数の割合」を参考に話を進めていきます。

業種によっても資本金の金額はそれぞれ異なりますが、平均的な金額であれば300〜3,000万円とされています。ただあなた自身が望む業種によっても一概には言えない部分があることは確かです。
例えばの話ですが、資本金の金額の決め方では①当面の運転資金を確保した残りを充てる②税金を考慮した金額にするという方法で決めることもできます。以下でそれぞれのポイントについて、簡単に紹介しておきます。

①当面の運転資金を確保した残りを充てる
会社を設立してすぐに儲けられるというのは滅多にない話なので、基本的には当面の運転資金を確保しておかなければすぐ債務超過して倒産ということにもなりかねません。どれだけ慎重を期すかにもよりますが、最低でも3ヶ月程度分の必要経費を計算した上で運転資金を残しておくといいでしょう。
この場合では事業計画をより綿密に練ることで、具体的な金額を算出しやすくなります。資本金の金額をどうしても自力で決められないという場合には、資金に余裕がある時に限りプロである税理士に相談してみるのもいいかもしれません。

②税金を考慮した金額にする
法人の会社を設立する方に知っておいてほしい知識として税金の話があります。新たに設立された会社の中でも資本金1,000万円以下の場合では設立1期目および2期目にかかる税金は原則として免除されるようになっています。
ここで会社の資本金に関連する税金について何も知らないという方向けに、以下で資本金1,000万円以上の場合に徴収される税金の種類について紹介しておきます。

・法人住民税
市町村では平均13万円前後、各都道府県の法人住民税は平均5万円が徴収される
・登録免許税
資本金の金額に1,000分の7を掛け、その金額が15万円以下であれば15万円が徴収される
・交際費
資本金1億円以下であれば接待飲食費のうち約50%か、もしくは800万円の定額控除額のいずれかを損金として計上できる

交際費は厳密には税金とはまた違いますが、取引先との分だけではなく会社役員や株主などへの支出も対象として含めることができます。資本金が1,000万円以下では2期目までが税金免除であると書きましたが、2期目については特定の条件を満たす必要があることは覚えておいた方がいいでしょう。

①特定期間の給与などの支払い合計金額が1,000万円以下
②特定期間の売上額の合計金額が1,000万円以下

この特定期間とは、事業年度開始日より6ヶ月の期間についてを指しています。1期目は資本金1,000万円以下であればいいですが、2期目では資本金の金額とともに上記の条件を満たさなければなりません。

3章:資本金は借りられるか

資本金の大まかな内容を伝えたところで、最後にタイトルにもなっている資本金を借りられるのかという疑問について答えておきます。

借りたお金を資本金として利用することは原則としてできません。例えば会社役員などから借りたお金であれば資本金に振り替えるということもできますが、金融機関から借りたお金を振り替えることができないのにはある理由が存在します。
記事の前半で少しだけ経理のことについて触れましたが、仮に金融機関から融資を受けられたとします。するとそのお金は「借入金」として経理上では処理されることになります。会社を経営するための資金としてもちろん使用できますが、あえて借入金を資本金として計上することを「DES(デット・エクイティ・スワップ)」と呼びます。

融資の利息負担が軽減されたり対外的な信用度が高められたりといったメリットがありますが、問題点もいくつか存在します。このDESは本来、資本金と債権を交換することを指しましたが、実際に借りたお金を資本金にするのはあまりおすすめできません。資本金に借りたお金を利用すると会社の経営が上手くいかなかった時に返済が滞るだけでなく、債務超過にまで悪化するリスクがあります。
株式会社として投資家たちから出資してもらうのが最も理想的な方法ではありますが、会社を成長させて規模を拡大するまでは自分自身の資本金だけでなるべくまかなえるように調整した方がいいかもしれません。

まとめ

会社を設立するためには莫大な資本金が必要と思われがちですが、小規模の資本金から始める経営者も中にはいます。最初から無理をして後々困るよりも、まずは無理のない範囲で始められるように模索していくのも一つの道です。

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