銀行融資

2019/05/07

資金調達でよく聞くノンバンクとは?銀行融資とどう違う?

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はじめに

資金調達の方法としてよく耳にするノンバンクですが、銀行融資と比較される方法でもあります。ただ資金調達の方法についてあまり詳しくない方では、銀行融資とノンバンクとではどのような違いがあるか分からないかもしれません。

この記事では資金調達でよく聞くノンバンクの概要について、銀行融資との違いに着目しながら解説します。またこの記事では「債務整理ナビ」「ノンバンクとは|銀行との違いとノンバンク利用の注意点」の内容を参考にしています。興味のある方はそちらも読んでみることをおすすめします。

 

1.ノンバンクとは何か

この章ではまずノンバンクとはどういった資金調達の方法であるのかを、簡単に解説していきます。

ノンバンクとは「銀行以外の金融機関」のことを指します。皆さんが銀行をイメージする時、経営者として考えるのであればまず思い浮かぶのが銀行融資についてでしょう。ただ銀行自体は企業への融資以外にも、さまざまな業務をこなしています。反面ノンバンクでは企業への融資事業がメインです。この点は明確に違うので覚えておくといいでしょう。

それでは上記の事業内容以外にも銀行とノンバンクとでは何か違いがあるのでしょうか。

1-1.ノンバンクには総量規制がある

銀行とノンバンクで決定的に違う点から言及するとすれば、ノンバンクには総量規制があるという点です。この総量規制とは「年収の3分の1以上の貸し出しをしてはいけないという規制」のことを指します。例えば年収が600万円ある経営者の方であれば、年間で200万円までしか借りられないことを意味します。

ノンバンクでは総量規制の制限を受ける一方で、銀行については総量規制が対象外となります。そのため銀行融資であればかなり高額のお金を借りることも可能です。銀行融資以外にも高額のお金を借りられる場所もありますが、それについては後述します。

1-2.金利に違いがある

銀行とノンバンクとでは融資の金利にも違いがあり、より低金利なのは銀行です。銀行融資の金利が平均14〜18%なのに対し、ノンバンクの金利については平均17〜18%となります。上限金利はどちらも同じですが、下限金利が銀行融資の方がより低いことは明らかです。

金利が低いほど元金の戻りが良く返済総額も安く抑えられるため、金利については銀行に分があると言っていいでしょう。ただノンバンクを手がける一部会社についても定期的に金利を見直している場合もあるため、ノンバンクを利用したからといって大損するという訳ではありません。

1-3.ノンバンクは融資実施までの時間が短い

銀行とノンバンクとの違いとして忘れてはいけないのが、融資実施までにかかる時間についてです。例えば銀行融資では審査が終わるまでに最低1〜2ヶ月はかかるというのに、ノンバンクの場合であれば最短30分で審査が完了しすぐさま融資を受けることも可能です。

突発的な資金不足を補いたいのであればノンバンクを利用すると非常に便利です。

銀行とノンバンクとでは上記のような違いがありますが、銀行融資にもメリットデメリットがあるように、ノンバンクにも特徴的なメリットデメリットが存在します。具体的にはどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。

2.ノンバンクを利用するメリット

この章ではまずノンバンクを利用することのメリットについて紹介していきます。

2-1.赤字経営や税金滞納があってもお金を借りられる

銀行融資の場合では経営状態が悪化している企業であれば、新規融資を受けることがかなり難しくなってしまいます。しかしノンバンクであれば赤字経営の場合以外でも、税金を滞納している場合であってもお金を借りることができます。

2-2.即日融資が可能

ノンバンクでは前述したように最短30分でお金を借りられる会社もあり、即日融資を受けることができます。他の資金調達の方法が時間を要するのに対し、ノンバンクは特に融資実施までの時間が短いというメリットがあります。

2-3.返済方法が豊富

経営者の方の中には資金調達だけでなく、実際の経営や営業にまで深く関与している方もいるはずです。そうした方であれば日中が忙しく時間的な余裕がないということもあるでしょうが、ノンバンクであればコンビニのATMだけでなくネット経由でもお金を返済することができます。時間や場所を問わず返済できる点は忙しい方にとって少なからずメリットと言えるでしょう。

 

3.ノンバンクを利用するデメリット

ノンバンクを利用する場合では上記のメリットがあることはもちろんですが、デメリットもまた存在します。具体的にはどういったデメリットがあるのでしょうか。以下で順に確認していきましょう。

3-1.借入額に限度がある

ノンバンクでは前述したように総量規制の範囲内でしかお金を借りられないため、年間で借入額に限度があります。そのため年収の低い方では実質的にあまりお金を借りられません。

3-2.優良な会社かどうかを判別しにくい

ノンバンクとは銀行以外の金融機関のことを指すと言いましたが、全てのノンバンクが必ずしも優良な会社であるとは限りません。いわゆる闇金のような悪質な会社が混じっているのも事実であり、素人目には利用を検討しているノンバンクが優良な会社かどうかを判別しにくいこともあるかもしれません。

その点については金融庁の「登録貸金業者情報サービス」で確認がとれるので、特定のノンバンクを利用する際には事前に調べておいた方がいいでしょう。

ノンバンクを利用する場合では上記のようなメリットデメリットがある訳ですが、資金調達の方法として利用を検討するのであればそのメリットデメリットを加味して考慮する必要があります。利便性が高いからといって頻繁に利用すると会社の資金繰りに悪影響を与える可能性もあるため、その点は注意しましょう。

4.ノンバンク以外でおすすめの方法

ここまでの内容ではノンバンクの概要について解説してきましたが、資金調達の方法としては銀行融資やノンバンク以外にも方法があります。この章では最後にノンバンク以外でおすすめの資金調達の方法について紹介しておきます。

4-1.日本政策金融公庫

銀行同様に高額のお金を借りたい場合であれば、日本政策金融公庫の融資制度が有用です。日本政策金融公庫とは政府が100%出資している国営の金融機関であり、中小企業への融資事業を通じて日本経済を活性化させることに一役買っています。

もちろん銀行と同じく審査の基準がかなり厳しく、創業計画書や事業計画書などの書類の内容をこまかに練り上げる必要があります。また融資実施までに時間がかなりかかるため、短期的な資金調達の方法としては不向きです。時間がかかってでもお金を借りたいという方は、日本政策金融公庫の利用も検討してみるといいかもしれません。

4-2.助成金および補助金

日本政策金融公庫以外でもおすすめなのが助成金および補助金です。ただし助成金の場合では条件に合致しさえすればお金を受給できるのに対し、補助金の場合では条件に合致したところで受給できない可能性も少なからずある点は知っておいた方がいいでしょう。また助成金や補助金については原則後払いとなるため、お金を受給するのに1年〜1年半はかかるのが一般的です。

とはいえ助成金や補助金は融資とは違いお金の返済義務がありません。そのため融資のように会社の資金繰りを圧迫する心配もないため、条件に合致できそうな助成金や補助金があればとりあえず申請してみるのもいいでしょう。

4-3.クラウドファンディング

例えばご自身が経営する会社が独創的なサービスや商品を手がけているのであれば、クラウドファンディングを利用して資金調達するのも一つの方法です。このクラウドファンディングとは不特定多数の人々から資金を募れるサービスの総称であり、上手く活用すれば多額の資金調達も可能です。

そのためには他のプロジェクトにはない魅力的なリターンと独創的なアイデアを打ち出す必要があります。ある意味ではアイデア一つで資金調達が可能となるため、会社としての実績もまだない創業したての会社であっても資金調達に役立てられるかもしれません。クラウドファンディングを利用するためには専用サイトへの利用登録が必須となりますが、各サイトによっても傾向が異なるのでまずは専用サイトの情報収集をするところから始めるのが無難です。

4-4.ファクタリング

売掛債権を所有する会社であればファクタリングを利用して、短期的な資金調達に役立てるという方法もあります。ファクタリングとは売掛債権をファクタリング会社に譲渡することで資金調達する方法のことであり、自社の売掛債権を利用するため融資のような返済義務は生じません。また債権譲渡した後で取引先の経営が破綻したとしても、会社側は全く被害を受けることもありません。

こうしたメリットがある一方で、ファクタリングでは2社間か3社間ファクタリングのどちらを選択するかで利用手数料が変わってくるというデメリットがあります。またファクタリング会社によっては対象とする売掛債権の条件が微妙に違うため、そうした情報についても事前に確認しておく必要があるでしょう。

ノンバンク以外にも上記のような資金調達の方法がありますが、これもあくまで一例です。これ以外の資金調達の方法について詳しく知りたい方は一度インターネットで情報収集してみるといいかもしれません。

 

まとめ

利便性が高いという特徴のあるノンバンクですが、ノンバンクの多くが銀行や日本政策金融公庫よりも金利設定が高いです。会社用の資金調達であればビジネスローンを利用することになるでしょうが、ノンバンクを多用しすぎないこともまた余分な出費を抑える方法になりえます。