銀行融資
2019/06/26
ベンチャー企業に即した資金調達法を事例とともにご紹介!
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はじめに
会社経営をする上で何かと苦労するのが資金調達ですが、会社の規模や事業形態によっても向いている資金調達の方法が微妙に異なるものです。特にベンチャー企業の場合では出資が最も相性が良いという話をよく聞きますが、だからと言ってベンチャー企業が出資だけを頼りに資金調達を成功させなければいけない訳ではありません。
この記事ではベンチャー企業に即した資金調達の方法について、事例を混じえながら紹介します。
1.ベンチャー企業の種類とは
ベンチャー企業と聞くと、世間的にまだ定着していない新規事業を手がける会社というイメージが強いはずです。ただ実際にベンチャー企業に分類される会社では、以下の2種類のどちらかに属しています。
1-1.スタートアップ
ベンチャー企業のイメージとしてよくある、短期間のうちに急成長を目指すタイプの会社がこれに該当します。基本的には新しいビジネスモデルを確立することが課題となるため、後述するスモールビジネスより飛躍的に業績を伸ばす傾向があります。
1-2.スモールビジネス
スタートアップと同じく小規模で事業展開する会社でありながら、既存のビジネスモデルを利用して着実に成長を目指すタイプの会社がこれに該当します。基本的にはスタートアップよりも長期的な成長を目指しており、時間の経過とともに業績が緩やかに伸びていく傾向があります。
ベンチャー企業と呼ばれる会社では、基本的にこのどちらかの種類に分類されることになります。ただ起業家の方の経営方針によってもどちらに分類されるかが異なりますし、中にはスモールビジネス型で事業を軌道に乗せてからスタートアップ型へと路線変更する起業家の方もいます。
このベンチャー企業の種類のどちらに属するかで最適な資金調達の方法が微妙に異なりますが、あくまでも頑なにこだわる必要はなく目安程度に見ておくといいでしょう。
2.ベンチャー企業に即した資金調達の方法とは
ベンチャー企業に即した資金調達の方法は、上記で紹介した種類の違いによっても異なります。どちらの種類により適しているかも含めて、それぞれの資金調達の方法について順に紹介していきましょう。
2-1.ベンチャーキャピタルおよびエンジェル投資家
スタートアップと最も相性が良いと言われるのが出資です。出資の場合ではベンチャー期ャピタルもしくはエンジェル投資家が挙げられますが、そのメリットとデメリットは以下のようになります。
・ベンチャーキャピタルおよびエンジェル投資家のメリット
①出資で手に入れたお金に返済義務はない
②経営者の意思で自由にお金の使い道が決められる
③将来的な成長の見込み次第では、高額の資金調達が可能になる
④経営に関するコンサルティングを受けられる場合がある
・ベンチャーキャピタルおよびエンジェル投資家のデメリット
①資金調達できる代わりに、株式の一部を出資者に握られる
②出資者の性格によっては思うように経営できなくなる
③株式を一定数以上握られると、経営権を掌握されるリスクがある
④短期間での成長を見込まれるため、無理難題を吹っかけられやすい
⑤出資者との相性次第では経営方針が思うように設定できなくなる
ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家では出資という形で資金調達するため、基本的には出資してもらったお金については返済する義務がありません。返済義務がないということは融資のように毎月の元金と利息の返済に追われることもないため、お金の使い道の自由度は高いと言えます。
ただし出資者によっては「元金保証をしろ」「今この場で出資を受けると決めないと出資しない」といった、起業家の方に脅しをかけるような文言で出資の条件を突きつけてくる出資者というのが少なからずいます。ここで関連する事例を紹介しておきましょう。
▼事例:私大生Sさんの場合
大学に在学中から起業家になることを志したSさんはある日、起業家向けイベントに参加します。そこで出会った投資家の方は過去の実績もあり、一見すると信頼できる人物のように思えました。ただ「自分と組むか、今ここで決めてほしい」と催促され、考える暇も与えられないままSさんはその話に承諾しました。
そして投資家から出資してもらうことになったSさんでしたが、実は美味しい話には裏がありました。ベンチャー企業として起業する会社の株式の大部分をその投資家に握られ、Sさんは自社の数パーセントの株式しか所有できない状態にさせられました。さらには経営に関するアドバイスもなく、実際には全く協力的ではありません。そんな事前に聞いていた話と全く違う状況で投資されることになったSさんはその後会社を辞めてしまい、結果的に大企業のサラリーマンとして稼ぐことにしました。
ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家では起業家の方を騙し、結果的に経営権を掌握することを目論む悪質な輩が出没しやすいです。ただ出資者との相性が良いかどうかも実際に試してみないと分からない部分ではあるので、最初から全面的に信頼して株式を渡し過ぎないよう注意する方が無難です。
2-2.金融機関からの融資
スモールビジネスで会社の事業展開を軌道に乗せたいのであれば、融資という形での資金調達が有効です。金融機関から融資してもらう場合のメリットとデメリットについては、以下のようになります。
・金融機関からの融資のメリット
①経営権を掌握されるリスクがない
②取引実績を作れば、より高額の融資も受けられる
③社会的な信用度が増す
・金融機関からの融資のデメリット
①資金の使い道が限定的になる
②元金と利息の返済が毎月発生する
③担保や保証を要求される場合が多い
金融機関からの融資の場合では、出資の場合とは違いそもそも経営権を掌握されるリスクが一切ありません。そのため経営者が思い描く形で事業展開しやすく、また取引実績を地道に作れればより高額の融資も受けられる可能性が出てきます。
ただしその一方で資金の使い道が限定されたり、元金に加えて利息の返済が毎月のように発生するというデメリットも存在します。また実績のないベンチャー企業の場合では融資の条件として、担保や保証人などを要求される場合が多くなります。ここで一つ関連する事例を紹介しておきましょう。
▼事例:飲食系スモールビジネスAさんの場合
飲食系で既存のビジネスモデルを利用して起業することを考えたAさんは、同様のビジネスモデルで成功を収めた会社を実例として出しながら銀行融資の面談に臨みます。自社も同じ経営戦略で会社の事業展開を図るため、確実に成長が見込めるからとAさんは主張します。
しかし銀行融資の担当者は「既存のビジネスモデルだからこそ、同業他社に競争で負ける可能性がある」と指摘して融資に難色を示します。「実績が出てきた時点で融資を検討する」と言われ、結局融資を一度断られてしまいました。その後Aさんは自己資金の範囲で飲食店を立ち上げ、業績が着実に伸びている証拠となる書類を作成して再度銀行融資を希望する運びとなりました。
スモールビジネスでは既存のビジネスモデルを利用して会社を経営する訳ですが、同業他社が成功を収めたからといって必ずしも成功するとは限りません。同業他社との差別化を図れなければ結局は競争に負け、成長するどころか倒産するリスクが高いことにもなりかねません。
金融機関からの融資の場合では自社のビジネスモデルでなぜ会社の利益が見込めるのか、詳細な数値とともに現実的な成長予測図が描けているかを見られます。理想論だけでは融資担当者を納得させられないため、融資を希望する場合には入念な下準備が必要になります。
2-3.補助金および助成金
最後にどちらのベンチャー企業でも利用しやすい資金調達の方法として、補助金および助成金について紹介しておきます。
・補助金および助成金のメリット
①経営権を掌握されるリスクがない
②返済不要のお金である
③起業前後でも申請が可能
・補助金および助成金のデメリット
①後払いとなるため、運転資金はあらかじめ確保しておく必要がある
②少額の割に手続きが煩雑
③審査したからといって必ず受給できる訳ではない
④申請期間が限定的
⑤事業途中で審査や監査が入る場合がある
補助金や助成金は国や地方自治体から貰えるお金のことを指しますが、要件を全て満たして申請したからといって必ずしも受給できる訳ではありません。また申請期間が限定的なため、定期的に情報収集しておかないと利用可能な補助金や助成金を見つけられない可能性もあります。
ただそんなデメリットはありますが返済不要のお金であるため、会社の運転資金として最大限自由に利用することができます。また起業前後でも申請が可能なため、めぼしい補助金や助成金をいくつか申請しておくことも可能ではあります。後払いという特徴があるため短期的な資金調達としては不向きですが、補助的な資金調達の方法として利用を検討してもいいでしょう。
資金調達の方法はベンチャー企業の種類によって向き不向きが多少ありますが、これ以外にも最近ではさまざまな方法での資金調達が可能になっています。特にスタートアップの場合ではクラウドファンディングという出資との相性も良いため、自社の独創的なアイデアに自信があるという方は一度挑戦してみることをおすすめします。
まとめ
この記事の冒頭でベンチャー企業の種類について紹介しましたが、会社の成長モデルは時期の経過とともに変化していくことは珍しくありません。ベンチャー企業に即した資金調達の方法として紹介したもの以外にも資金調達の方法はありますし、ベンチャー企業だから絶対にできない方法というのも案外ないものです。
肝心なのは会社の成長にとって適切なタイミングでその必要分プラス余剰分を含めた資金調達が実現できるか、それこそが経営者としての手腕を問われる場面ではあるはずです。