銀行融資

2019/08/01

建設業者必見!すぐに実践したい資金調達の方法3選!

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はじめに

建設業者は出来高制で仕事の対価としての報酬が発生するため、年単位でかかるような長期間に及ぶ工事の場合には、かなりの期間を置いて報酬が支払われることも少なくありません。特に建設業者の多くが孫請けや日孫請けといった下請け会社になることがあり、中小規模の建設業者ほどちょっとのことで資金繰りが危うくなってしまいがちです。そのため下請け会社になることの多い建設業者ほど資金調達の方法に精通していた方が賢明であり、会社に出入りしている実際のキャッシュフローについて日頃からこまめに確認しておく必要があります。

この記事ではそんな中小規模の建設業者が実践したい資金調達の方法について解説します。またこの記事では以下の記事を参考にしています。興味のある方はそちらも確認してみましょう。

▼参考記事▼

出来高払いってどういう制度?消費税の増税に関する対応は?

1.建設業者の特殊な実態

建設業者では出来高制による報酬の支払いが一般的ですが、ここで言う出来高払いとは工事の完成部分に応じてそれに見合った報酬を受け取れる制度のことを指します。ただし工事を部分的に完了させてから、さらに検査をして完了することで初めて報酬が受け取れるというのが現状です。部分的に工事が完了したら即報酬という訳にはいかず、報酬が貰えるまでにかかる外注費や材料費が自社負担となるのがつらいところです。

また建設業界では「工事進行基準」と「工事完成基準」という類似する響きの単語がありますが、皆さんはどちらが正しい出来高報酬の計算方法であるかご存知でしょうか。

結論から言うと工事進行基準が本来の正しい方法であり、「工事の進捗度合いを一定の基準で数値化し、さらにそれに見合った原価を適正に把握すること」で適切な報酬を導き出します。それに対して工事完成基準では「現状着手している建造物の完成した部分の度合いによって出来高を換算する」ため、建設物の外観だけで出来高を判断しているので原価の適正把握にはまず役立ちません。

ただ実際に建設業界で主流とされるのが工事完成基準であるために、工事完成基準を採用している建設業者の多くがきちんと報酬を受け取れていない場合が多くあります。これは現場作業員や経営者が会計業務を兼任しているために起こる弊害ではありますが、誤った計算方法では原価を把握することはもちろん、工事収益を正しく受け取ることができません。

工事にかかる材料費や外注費などを自社負担しなければならない事情により、仕事が増えたせいで資金繰りがショートしてしまい、結果的に黒字倒産してしまう建設業者が実際に出る場合があります。そうした建設業者ならではの特殊な実態を考慮した上で、中小規模の建設業者は特に会社の資金繰りについて意識する必要があるはずです。

建設業者では案件を受注したからといって収益だけが増えるということはなく、その報酬が出来高として部分払いされるまでにかかるコストがすべて自社負担となります。また工事の作業内容によっては悪天候の影響も受けやすく、納期に間に合わないこともしばしばあります。

そうした事情により当面の資金繰りも危うくなりやすい建設業者では、どのような資金調達の方法が適しているのでしょうか。

2.建設業者が実践したい資金調達の方法3選

建設業者では特殊な事情があるためにより一層資金繰りについて意識しなければなりませんが、報酬が支払われるタイミングも不定期な建設業者であればこそ資金調達が難しいと言われがちです。しかし建設業者だからと言って資金調達の方法が全くないという訳でもありません。

この章では建設業者が実践したい資金調達の方法として、具体的にいくつか紹介しておきます。

2-1.銀行融資

建設業者のように報酬の支払い方法が特殊な場合では、銀行融資はまず難しいとされています。ただし会社経営が黒字でなおかつ現在受注している仕事量がある程度多ければ銀行融資を受けられる可能性があります。

プロパー融資でお金を借りるのは少々厳しいかもしれませんが、「案件ヒモ付け融資」であれば建設業者であっても比較的お金を借りやすくなるかもしれません。

ここで言う案件ヒモ付け融資とは、「案件に完全に紐付けられた融資」のことを指します。正式名称ではないため、「ヒモ付き融資」や「プロジェクトファイナンス」と呼ばれる場合もあります。

案件ヒモ付け融資の利用条件としては、①資金使途が限定されていること、②返済原資が明確であることの2点が挙げられます。つまり建設業者として借りる場合であれば、「元請け会社から出来高払いが行われるまでの資金負担」を案件ヒモ付け融資としてもらうのです。そうすれば返済能力は元請け会社の信用力によって保証されますし、自社の財務面はそれほど重視されずに済みます。

だからと言って自社で用意する書類がゼロで済むはずもなく、特に工事の進捗状況を把握できる「案件管理表」や、将来的な入出金まで見通せる「資金繰り表」が重要になります。これらの書類は会社のキャッシュフローを適切に把握する上でも役立つため、日頃からこまめに記入および整理しておくことが求められます。

2-2.ファクタリング

建設業者では支払い期日が数ヶ月先という売掛債権を所有することが多くなるため、その売掛債権を有効活用しない手はありません。売掛債権のお金を早期に回収したいという場合には、ファクタリングによって売掛債権を現金化することができます。

ファクタリングではファクタリング会社に自社の売掛債権を債権譲渡する代わりに、売掛金の一部を支払ってもらうことになります。またファクタリングでは2社間ファクタリングと3社間ファクタリングとがあり、具体的に以下のような違いがあります。

・2社間ファクタリング:自社とファクタリング会社のみで取引を完結させられる。取引先にその事実が漏れることはないが、手数料が割高に設定されている。

・3社間ファクタリング:自社とファクタリング会社、取引先とで行う方法。手数料が安く抑えられるものの、ファクタリングした事実が取引先に知られる。また取引先の同意がなければ3社間ファクタリングは行えない。

ファクタリングの売掛金の一部を利用手数料としてとられるデメリットはあるものの、短期的な資金調達の方法として役立てられます。ファクタリング会社によって取り扱う売掛債権の条件が異なるため、実際には条件が合致するファクタリング会社から探す必要があります。

2-3.地域建設業経営強化融資制度

国や地方公共団体が発注した建設工事、もしくは公共性のある民間工事を請け負った場合であれば、地域建設業経営強化融資制度が利用可能です。

この融資制度であれば出来高の範囲内での資金調達が可能となるだけでなく、工事延長などにより支払い金額が増えた場合にも追加で資金調達することができます。この融資の支払いについては元請け会社から支払われる実際の工事代金を充てられるため、実質的に出来高報酬と同じ感覚で利用することができます。

またこの融資制度では(一財)建設業振興基金の債務保証を受けられるため、無保証かつ無担保でお金を借りることが可能です。工事出来高検査後1週間以内には融資を受けられる点も非常に魅力的な融資制度です。

3.建設業者の消費税増税に伴う経過措置

建設業者では出来高払いという特殊な報酬の支払い方法が適用されていますが、消費税の支払い方法についても特殊な事情があります。今年10月には消費税が8%から10%へと増税される訳ですが、その時期をまたいで工事を請け負っている場合にはどのような対応をとるべきなのでしょうか。

この章では最後に、消費税増税に伴う経過措置について紹介しておきます。

3-1.建設工事での適用税率

建設工事では常態的に建設物の部分引き渡しが行われていますが、この引き渡した時期によって適用される税率は変動します。例えば9月30日までに部分引き渡しを行った場合には8%、10月1日以降に部分引き渡しを行なった場合には10%の税率が適用されることになります。

10月前後で工事がまたがる場合には、いつ部分引き渡しをするかで税率が変わるという点に十分注意しましょう。

3-2.未成工事支出金の適用税率

仮に9月30日までに未成工事支出金として課税仕入れした工事の場合であれば、10月1日以降であっても旧税率の8%のまま仕入税額控除の計算をすることができます。ただしこれは継続適用を要件とするため、その点は注意が必要です。

3-3.建設仮勘定の適用税率

この場合も未成工事支出金の場合と同じく、税率8%の時期に建設仮勘定をした場合であれば旧税率8%のままで仕入税額控除を計算することができます。

3-4.出来高検収書の適用税率

出来高検収書の仕入税額控除については上記の2つと対応が異なります。直近の課税期間に関わる消費税の申告時に、まずは旧税率8%を適用したという名目で仕入対価の変換を受けたものとしていったん計算してしまいます。そして改めて新税率10%を適用して仕入税額控除を計算し直すというのが正しい方法ということです。

この章では国税庁消費税室が発行した、「平成 31 年(2019 年)10 月1日以後に行われる資産の譲渡等に 適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いQ&A 【具体的事例編】」を参照しています。消費税の経過措置についてより詳しく知りたいという方は、そちらも確認するといいでしょう。

まとめ

下請け会社になることが多い建設業者では、会社の資金繰りが上手くいかず、どのような資金調達の方法を実践すればいいのか分からず悩むことも少なくないはずです。

そういった場合にも「資金調達マスター」であれば、資金調達に関するあらゆる悩みを専門家に無料相談することができます。会社のキャッシュフローを改善することにも役立つので、専門家のアドバイスが聞きたいという経営者の方はぜひ一度資金調達マスターの無料相談サービスを検討してみてください。