ファクタリング

2019/08/01

債権流動化の中でもファクタリングが最もおすすめな理由とは

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 はじめに

会社同士の取引では掛金によってお金のやり取りをしますが、掛金の受け渡しは最低でも1〜2ヶ月遅れてやって来ます。会社の現預金が潤沢にあり当面の資金繰りは安心だという会社ならばまだしも、多くの会社では掛金の支払いが少しでも遅れてしまうと資金繰りが危ういものに一変してしまうのが現状です。そんな掛金の支払いを待ちきれない会社にとって債権流動化が便利なのですが、債権流動化の方法にもいくつか種類があります。その中で最もおすすめなのがファクタリングです。

この記事では債権流動化の種類についてと、ファクタリングがなぜ一番おすすめなのかという具体的な理由について解説します。

1.債権流動化の概要

冒頭の内容でも出てきたのが「債権流動化」という単語ですが、あまり聞き覚えのない方ももしかしたらいるかもしれません。ここではまず債権流動化とはどういったものであるかを、簡単に解説しておきます。

1-1.債権流動化の基礎知識

会社同士の取引は掛金によってやり取りする訳ですが、その掛金を受け取る側が持っているものがまず売掛債権と言います。これは自社のサービスおよび商品に対して正当な対価を受け取る権利とでも思ってもらえばいいです。この売掛債権を所有していることで、会社は何らかの理由により掛金を受け取れない場合にもその権利を主張することができます。

そんな売掛債権ですが冒頭で前述したように、掛金として受け取れる時期は仕事を完了してから1〜2ヶ月遅れることが一般的です。建設業者の会社であればそれ以上です。そのため売掛債権を多く所有する会社ほど、資金繰りが危うくなりやすい傾向にあります。

売掛金を早く受け取れればいいですが、場合によっては取引先の都合でその支払いがさらに遅れてしまうなんてこともあります。早期に売掛金を回収したいという方に便利な方法が、記事のタイトルにもあった債権流動化です。

債権流動化とは自社が所有する売掛債権を現金化することで、短期的な資金調達に役立てることが可能になります。ただ債権流動化を会社で実際に行うにあたり、気になってしまうのがそのメリットとデメリットです。

具体的にどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

1-1.債権流動化のメリット

まず最初に債権流動化のメリットを以下で確認しておきます。

①売掛金を早期に回収できる

債権流動化のメリットでまず挙げられるのが、売掛金を早期に回収できるということです。売掛金の支払いは基本的に遅れてやって来るため、掛金の支払いがない間に予想外の出費が重なれば会社経営が傾くリスクもあります。

そうしたリスクを取り除くために債権流動化は便利な方法と言えます。もちろん債権流動化の種類によってはかかる時間の長さも変動しますが、比較的短期間で資金調達しやすいのがファクタリングという方法です。これについては後ほど詳しく解説します。

②決算書の数値を改善できる

どこの会社でも経営に関する数値を書面にまとめた決算書を作成しているかと思いますが、決算書上では会社の売掛金は資産として取り扱われることになります。資産が多ければ多いほど良いというものでもなく、実際には売掛金のような資産が多い割に利益があまり上がっていないと、第三者から経営効率が悪い会社であるという判断を下されることになってしまいます。

そのため債権流動化をすれば自社の売掛金の数を減らすことができるため、決算書の数値を改善することができます。決算書の数値を改善できれば健全なキャッシュフローの状態に持っていくことができ、会社としての評価を上げることにも役立ちます。決算書の数値が良ければ金融機関や投資家などへ与える印象も良くなり、融資を受けやすくなります。

1-3.債権流動化のデメリット

債権流動化最大のデメリットと言えば、債権流動化により売掛金の一部がなくなってしまうことです。

債権流動化することで売掛金の全額が会社に入ってくることはなくなり、その一部が利息や手数料として消えてしまいます。売掛金として支払われるまで待っていればその全額を受け取れることは確かですが、時間を取るかお金を取るかでそのデメリットの重要性がかなり変わってきます。

ここまで債権流動化の大まかな内容について把握したところで、次章では債権流動化の種類について紹介していきます。

2.債権流動化の種類

債権流動化する方法にはいくつか種類があり、これまで債権流動化したことのない経営者の方であれば詳しく知らないかもしれません。この章では債権流動化するための方法についていくつか紹介しておきます。

2-1.売掛債権担保融資

自社で所有する売掛債権を担保にして融資を受ける方法です。これは売掛債権の譲渡登記を行えるようになったため普及した方法で、譲渡登記することで法的に売掛債権の所有権を主張することができます。またその際に取引先に事前に連絡して承諾を得る必要もなくなりました。

実はこの方法は経済産業省も推奨しているものであるため、2001年には「売掛債権担保融資制度」が作られました。これにより売掛債権を担保に融資を受ける際には、信用保証協会に債務を保証してもらうことができるようになりました。万が一の時に支払いが滞った時には信用保証協会が金融機関に対して弁済してくれるため、その弁済分については以降も信用保証協会に地道に支払っていくことができます。そして2006年には「流動資産担保融資保証制度」が開始され、売掛債権だけでなく車や不動産といった流動資産を担保にして融資を受けることも可能になりました。

2-2.売掛債権証券化

売掛債権を証券化することで販売する方法のことを指します。この方法では支払い期日がまだ来ていない売掛債権を証券化することが可能であり、会社の資金調達の方法として有効です。

売掛債権を証券化する場合には信託銀行を利用して、特別目的会社に買い取ってもらう必要がありますこの方法であれば売掛金を早期回収できるだけでなく、買い取った相手が万一にも債権回収できなかった場合であっても、調達したお金を後々返済しなければならないということはありません。

2-3.ファクタリング

売掛債権をファクタリング会社に債権譲渡を行い、それに見合った対価で買い取ってもらう方法のことを指します。

ファクタリングの場合ではファクタリング会社との間で取引を完結させる2社間ファクタリング、さらに取引先の会社にも協力してもらう3社間ファクタリングとがあります。2社間の場合では取引先への秘密厳守で契約を完結させられる一方で、手数料が少し割高になるという特徴があります。また3社間の場合では手数料を安く抑えられるのですが、取引先にファクタリングした事実を知られたり取引先の同意がなければファクタリングを行えないといったデメリットが存在します。債権流動化して資金調達する方法としては上記の3種類がある訳ですが、中でも筆者が最もおすすめするのが最後に紹介したファクタリングです。具体的にどういった点でおすすめなのかについては、次章で詳しく解説します。

3.ファクタリングが最もおすすめな理由

債権流動化する方法は3種類ありますが、その中でもなぜファクタリングが最もおすすめと言えるのでしょうか。以下でその理由について触れておきましょう。

3-1.時間や手間が省ける

ファクタリングがおすすめという最大の理由は、他の方法に比べて時間や手間が省けるからです。売掛債権担保融資では申請する際の手続きや審査でかなりの時間がかかりますし、売掛債権証券化も信託銀行や特別目的会社を利用しなければならずその手続きはなかなかに煩雑です。その点ファクタリングであればファクタリング会社とのやり取りだけ、もしくは取引先を含めた3社間でのやり取りで完結できるため時間や手間が比較的省けます。

3-2.資金を返済する必要がない

売掛債権担保融資の場合であればお金を借りているため、それ以降に元金と利息を毎月のように返済する必要が出てきます。しかしファクタリングであれば売掛債権を譲渡して買い取ってもらうため、返済する必要性は一切ありません。

3-3.売掛債権を担保にしなくて済む

売掛債権担保融資の場合では、返済が滞った時の担保として売掛債権を用意しています。そのため債務不履行になった場合には担保を譲渡しなければならなくなります。そうなると売掛金として支払われる予定だった金額はまず受け取れません。ファクタリングであれば売掛金の一部を債権譲渡の対価として受け取れるため、売掛金のお金が全額パーになることもありません。

3-4.審査が通りやすい

売掛債権担保融資の場合では売掛債権を担保にしたからといって、必ずしも審査に通過しやすくなる訳ではありません。場合によっては断られることもあります。その点ファクタリングであれば売掛先の信用力が高ければ高いほど、ファクタリング会社の審査に通過しやすくなります。また会社の経営状態が赤字であってもファクタリングを利用できる場合があり、緊急時の資金調達の方法として非常に便利です。

上記の理由によりファクタリングが最もおすすめという訳ですが、ファクタリングは手数料を安く抑えるために3社間ファクタリングを選ぶか、もしくは取引先への秘密厳守を優先して2社間ファクタリングを選ぶかという選択肢もあります。どちらを優先するかは会社の状況次第ではありますが、ファクタリングは前述したようにお金を返済する必要がない資金調達の方法です。短期的な資金調達の方法として重宝する場合もあるので、今まで行ったことのない経営者の方もこの機会に検討してみるといいでしょう。

4.電子記録債権とは何か

ここまで債権流動化およびファクタリングについて解説してきましたが、近年では電子記録債権というものも登場しました。2013年に全国銀行協会が設立した「でんさいネット」を介して利用できるのですが、そもそも電子記録債権がどういったものであるかをあまり知らないという方もいるはずです。

この章では次に、電子記録債権とは何か、またそのメリットやデメリットについて解説していきます。

4-1.電子記録債権の概要

電子記録債権について紹介する前に、まずは従来の約束手形や売掛債権について簡単におさらいしておきましょう。

約束手形や売掛債権は会社間のお金のやりとりで主に使用されますが、それぞれにデメリットがあります。例えば約束手形の場合では紛失や盗難のリスクがありますし、売掛債権の場合では債権譲渡をする際に債務者の同意を事前が必要になるというデメリットが存在します。

しかしその点、電子記録債権であれば電子データの送受信のみで管理できますし、債権に関する債務者への通知などは原則不要になりました。つまり従来の約束手形や売掛債権で存在したデメリットを解消するために新たに生まれたのが、この電子記録債権という訳です

4-2.電子債権記録は安全性が高い

電子記録債権の場合では電子債権記録機関というものが別途存在しており、この記録機関は主務大臣から指定された専属の株式会社となっています。基本的には利用者からの求めに応じて債権内容を開示してくれる、いわゆる電子債権の登記所としての役割を果たしています。

そんな電子債権記録機関が取引の安全性を確保しているだけでなく、また電子記録債権については電子記録債権法で定められた正式なものとなります。電子データとして債権を取り扱うことになるので会社として書面で保管する必要もなく、かつ煩雑な手続きが一部免除される点は会社にとってもありがたい話です。

4-3.でんさいネットの特徴

電子記録債権について簡単に確認したところで、次にでんさいネットの特徴についても紹介しておきます。

従来の手形と同じ手続きになっている

でんさいネットでは従来の手形と同じ手続きで、電子記録債権を取り扱うことができます。中小企業の場合では手形でのやり取りを行うところもあるかと思いますが、電子記録債権についても手形の取り扱い方が分かっていれば問題なく取り扱うことができます。また手形の取引停止処分と類似する制度もあるため、その点についても不便さはあまり感じないはずです。

間接アクセス方式

でんさいネットでは現在利用している銀行窓口を経由して利用する、間接アクセス方式が採用されています。これにより各銀行が利用者のニーズに合わせたサービスを提供できるようになっており、利用者としても銀行を経由して安全性の高い取引を行うことができます

全ての銀行が参加している

でんさいネットでは一部の銀行のみで利用可能ということではなく、全ての銀行で利用できます。銀行間での決済システムを利用することで、確実に資金回収できるような仕組みが出来上がっています。

4-4.でんさいネットの主な流れ

でんさいネットの特徴を大まかに確認したところで、次にでんさいネットの主な流れについても確認しておきましょう。

①窓口となる銀行を経由して電子記録債権の「発生記録」を実施すると、でんさいネットの記録原簿に電子記録債権が新たに作られます。

②同じく銀行の窓口で「譲渡記録」を実施することで、電子記録債権を第三者に譲渡することができます。またこの電子記録債権については、必要に応じて分割して譲渡することも可能です。

③電子記録債権の支払い期日になった時点で、支払先に指定されていた銀行口座からその金額が引き落とされ、自動的に払い込み先として指定された銀行口座へお金が移動されます。この時には「支払等記録」としてでんさいネット上で記録されることになるため、会社側で何らかの手続きを踏む必要はありません。また払い込み先である会社については手形と違い、支払い期日の当日からお金を利用することができます。

4-5.電子記録債権のメリット

ここまで電子記録債権の概要について解説してきましたが、ここで最後に電子記録債権を導入するメリットについて紹介しておきます。まずは支払先の会社でのメリットから見ていきましょう。

支払先のメリット

・ペーパーレスの手続きで、書類の保管が必要なくなる

・手形のように印紙税が課税されない

・複数ある支払い方法を一本化することができる

 

次に払い込み先となる会社のメリットについても確認しておきましょう。

 

・ペーパーレス決済になるので、紛失および盗難の心配がない

・電子売掛債権なら、必要分だけ分割して譲渡や割引を済ませられる

・お金の振り込みが自動的に行われるので、取り立てに行く手間が省ける

・入金前の電子記録債権による譲渡や割引にかかる手続きが省ける

 

また支払先および振込先の会社に共通するメリットとしては以下の通りです。

 

・事務作業の負担が緩和される

・手形発行や印紙代などでかかっていたコストを大幅に削減できる

 

でんさいネットの導入を進めるにあたり、「仕組みがいまいちよく分からない」といった悩みを持つ経営者の方も多いはずです。ただそういった場合であれば、銀行の担当者から十分な説明を受けたり定期的にフォローしてもらうことで、でんさいネット導入のハードルは多少なりとも下げられる可能性があります

でんさいネットの公式ホームページでは電子記録債権の特徴が簡潔にまとめられており、また電子記録債権について楽しく学べる漫画形式のパンフレットや動画も掲載されています。興味があればそちらも参考にしてみてください。

取引先への支払い方法に関するコストを削減したい、あるいは事務手続きの負担を緩和したいという希望のある方は、この機会に電子記録債権の利用について検討してみるといいでしょう。

まとめ

債権流動化することで会社の資金源でもある売掛債権を、早期に現金化することが可能になります。また債権流動化することで決算書の数値も改善される場合が多いため、キャッシュフローの正常化にも役立ちます。

塩漬け状態の売掛債権があるという会社は、債権流動化を通じて会社の経営状態を立て直し決算書の数値改善に取り組んでみることをおすすめします。