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2020/03/30

東京オリンピックは中止だけで済むのか?その経済損失に備えた対策とは

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はじめに

世界的に見れば感染爆発が起こっている新型コロナの影響を考慮し、政府は一年程度の延期へと踏み切りました。来夏の開催予定としていますが、現在もなお収束する見込みがないと思われる新型コロナへの対策はどうすべきかが問われることになります。ただ中には「日本の酷暑を考慮して春頃の開催が望ましいのではないか」という声もありましたが、現時点では来年7月の開催で時期を調整する運びとなりそうです。とはいえ東京オリンピックの開催時期以外でも問題は山積みであることに変わりありません。
そんな過酷な状況にある日本で東京オリンピックが中止になったことで、その経済損失は莫大な金額になることが予想されています。そうした状況を踏まえて国内の企業はどう対応すべきなのか、その点を真剣に考えなければならない局面に差し掛かっていると言えます。この記事では東京オリンピックの中止により想定される経済損失についてとともに、企業としてとるべき対策について解説します。
また関連記事として以下もおすすめです。企業としてとるべき対策に迷っている場合には、こちらも参考にしてみてください。

東京オリンピック延期でどう動く?企業への影響と今後の対策とは

1.東京オリンピック中止による経済損失とは

東京オリンピックを通常通り開催する場合を除き、延期するにせよ中止するにせよ莫大な経済損失が出ることは以前から議論されてきたことです。今回は延期という形で来年まで開催が猶予されたとはいえ、その経済損失ならびに機会損失の被害は甚大と言えます
関西大学の宮本勝浩名誉教授が3月19日に発表した内容によれば、東京オリンピックが延期される場合では約6408億円の経済損失が出ることが予想されています。ここで言う経済損失は「大会が延期になった時点で新たに発生する費用と、開催により期待されていた経済効果が失われる金額の合計を意味している」と言います。これ以外にも日本が被る経済損失額については諸説ありますが、東京オリンピックが中止ともなると約4兆5151億円という膨大な経済損失が出ることも想定されています
また東京都では約2兆9609億円、東京オリンピック・パラリンピック準備局は約32兆円とそれぞれが試算しています。
ここで前述した東京オリンピックの経済損失の内訳についても、下記で紹介しておきます。
・「競技場、選手村などの施設の1年間の維持、修理、管理の費用」約225億円
・「大会に関係する各種スポーツ団体の五輪に合わせて再び準備する 1 年間の必要経費」約3900億円
・「その他の広報、連絡関係の経費など」約100億円
上記金額の合計として約4225億円が試算されています。また大会延期による経済効果の内訳としては下記の通りです。
・「新規恒久施設・選手村などの後利用、東京のまちづくり、環境・持続利用性のレガシー効果」
・「 スポーツ、都民参加・ボランティア、文化、教育・多様性のレガシー効果」
・「経済の活性化・先端技術の活用のレガシー効果」など
これらの金額の合計として約2138億円が試算されています。このことから上記の合計金額を合わせて一年間延期された際の経済損失は約6408億円と試算されたことが分かります。

2.東京オリンピック延期による株価の影響とは

3月末時点で東京では日々感染者数が増加しており、会見ではついに小池都知事の口から「ロックダウン(都市封鎖)」という言葉が放たれるまでに事態は悪化してしまいます。3月末時点で国内感染者数は1,534人(クルーズ船除く)となっており、東京都は299人にまで増加しています
ただこうした状況であればこそ、株式による資産運用をしている方では株価への影響が非常に気にかかるかと思います。東京オリンピックが延期したことにより、株価にはどのような影響が出ているのでしょうか。
世界的に新型コロナが蔓延している現在、世界的に見ても株価は乱高下しています。株式が安値になっていることで株式を購入しやすいことは確かですが、今後とも新型コロナ収束の見通しが立たないのであれば株価下落は長期化するリスクが非常に高いでしょう。
また公的年金を積み立てている方の場合では運用損を気にする方も多いはずです。
しかし過去に起こった株価下落の時期同様に、現状起こっている株価の下落も事態の収束とともにいずれは収まることが予想されます。ただ実際に1987年のブラックマンデーや2008年のリーマンショックの時同様に、今回の新型コロナ感染の影響による株価下落はかなり深刻な状況に差し掛かっているとも言えます。
株価下落は過去に何度も起こりましたが、今回の新型コロナによる世界的な株価下落は下記のことが原因になったとされています。
・工場の生産能力の低下
・サプライチェーンおよび交通網の遮断による供給面への影響 など
新型コロナの影響により消費者の消費抑制がかかっている側面もありますし、また企業として会社への投資活動を控えてしまうと本来あるべき需要が失われることによる経済損失は計り知れません。加えて国内の中小企業では外出自粛や消費抑制による影響を受け、多くの中小企業が不良債権を出しています実際に経営破綻を起こした中小企業も増えており、このような状況が長期化すれば国内だけでなく世界経済が急速に冷え込むことは目に見えている話です。
仮に供給と需要、さらには金融面での影響が深刻化すれば、株価に甚大な悪影響を及ぼすであろうことが想定されます。そうした時期に株式の売買を行えば損失額が膨れ上がるリスクも非常に高いため、動向を逐一確認しながら株式売買のタイミングについて慎重に判断する他ありません

3.東京オリンピック中止による経済損失を見据えた企業の方針とは

来年7月の開催で調整を進める方針が決定したことにより、国内企業もまたそれに合わせた方針をとる必要があります。消費層の外出自粛による消費抑制も踏まえた上でどう行動すべきか、この章では次に東京オリンピック中止に関わる企業の方針について考えていきます。

3-1.飲食業の逆境の乗り切り方とは

深刻な影響を受ける業界の一つとして飲食業がありますが、飲食業の場合では日々の管理として下記のことに注意する必要があります。
・手洗いの励行
・調理器具の消毒作業
・従業員の健康状態を日々チェックする など
また飲食業では外出自粛による集客力の低下が深刻化しているため、こうした過酷な時期だからこそアイデアを駆使して集客力向上を目指す必要があります
・ドリンク無料サービスや看板メニューの値引きキャンペーンを実施する
・抵抗力および免疫力アップが期待できる食材でメニューを開発する
・SNSなどで自店舗の新型コロナに対する取り組みを宣伝する など
集客力アップの方法はアイデア次第でさまざまですが、この苦境を凌ぐためにもアイデアを絞り尽くす必要があるはずです。

3-2.新型コロナの支援プログラムを利用する

国内最大級のクラウドファンディング・プラットフォームを運営する株式会社MOTION GALLERYでは、2月27日から新型コロナの影響で延期および中止になったイベントや施設、飲食店等を支援するプログラムを開始しています
この支援プログラムでは目標金額に到達しなかった場合でもその資金を受け取ることができ、またサービス手数料は無料決済手数料5%のみでのクラウドファンディングが可能となります。また特殊な状況下に新たなプロジェクトの新規立ち上げに関する、「オンライン相談会」にも多数の応募が殺到したと言います。
このクラウドファンディングは現在でも利用可能なため、資金調達に苦労しているという経営者の方は積極的に活用してみるといいでしょう。

3-3.イベント企業の苦境の乗り切り方とは

大規模イベントの自粛により、深刻な影響を今なお受けているのがイベント企業です。特に中小企業ともなると資金の余裕もあまりないためかなり切迫した状況に追い込まれており、そうした場合に活用していきたいのが有料でのライブ配信です
例えばライブ配信であれば密閉された会場に集団で集まる必要もありませんし、ネット環境さえあれば誰でも視聴可能です。
現に株式会社WithLIVEはライブイベントやセミナーの有料ライブ配信を支援するサービスを3月6日から提供し始めています。このライブ配信機能を利用すれば、一度のライブで100万人が同時に視聴することができます。また大人数に対してのライブ配信はもちろん、一対一あるいは一対少人数でのビデオ通話も可能です。
イベントを主催して集客を図る企業の多くが大規模イベントを自粛する現状であればこそ、新たな方法を駆使して活路を見出す必要があります。

3-4.アパレル業界の苦境の乗り切り方とは

アパレル業界もまた深刻な影響を受けている最中ではありますが、消費抑制がかかる今の時期に春のセールを開催している百貨店や小売店が増えています。例年であれば春物は6月下旬からセールを開催するところを、3月に前倒しして開催することで来店客の関心を引くよう促していると言います。
またアパレル業界では実店舗への集客力が低下していることで、ECの割合を高めるためのセールおよびキャンペーンを実施することで売上増につなげることができるはずです。
特に海外で自社製品を製造している場合には、諸外国の新型コロナの感染状況により次のシーズン物の供給が不足することも十分考えられます。そのため早期のうちから商品確保できるよう対策を練る必要もあるでしょう
この章では一部の業界を取り上げて対策をいくつか紹介しましたが、アイデアを駆使しながらこの苦境を乗り切ることが求められています。そのことをよく噛みしめ、同業他社あるいは他業界の具体例を参考にしながら企業としてとるべき対策を検討していかなければなりません。

まとめ

東京オリンピック中止による経済損失は実に甚大ですが、そこで立ち止まっていては企業として経営破綻しかねません。いち消費者として危機管理をするとともに、この苦境で生き残るための経営戦略を多方面で模索する必要があるはずです。