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2018/08/31

債権譲渡の必要事項とその注意点とは

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はじめに

債権譲渡とは、お金を返済してもらえる権利を持つ債権者が、自身の債権を有償あるいは無償で第三者へと移行させることを指します。
この債権譲渡では、ある企業が回収不可能となった債権を債権回収業者に買い取ってもらう際に利用されることが一般的です。
この制度を利用したことがある方であれば特に問題ありませんが、今まで利用したことがない方であれば、書類上ではいったいどのような手続きを進めるべきなのか、デメリットはないのかといった部分がやはり気になるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、債権譲渡の必要事項とその注意点について解説します。
この記事では特に債権を譲り受ける譲受人に主眼を置いていますので、今後利用する可能性がある方はぜひ一度目を通しておくことをおすすめします。

1章:債権譲渡の概要とは

この章ではまず債権譲渡の概要と題して、債権譲渡とはそもそもどういった制度なのかについて改めて解説していきます。
大まかな内容は冒頭で前述しましたが、債権譲渡が法律で制定された制度である以上は法律に則った形で書類手続きを進めていかなければなりません
具体的にはどのような手続きがあるのでしょうか。

1ー1 債権譲渡の基礎知識

債権譲渡で取り扱う債権については民法第466条で定められており、その内容を抜粋すると以下のようになります。

(債権の譲渡性)
「第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2 前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。」

扶養請求権や災害補償を受ける権利などのように、特殊な債権である場合には第三者へ譲渡することが原則として禁止されています。
その一方でお金に関わる一般的な債権の場合であれば、基本的には第三者へ債権譲渡することが可能です。
補足すれば2項の内容にもあるように、本来の債権者および債務者の間で債権譲渡を禁止する旨の合意が交わされていた場合には、いかなる債権であっても第三者へと譲渡することはできなくなるという決まりもあります。
ただし、債権譲渡の話を債権者が応じた時点で、この点の合意はないものと考えられるのでそれほど留意する必要はないでしょう。

1ー2 債権譲渡を成立させるには

債権譲渡を成立させるためには、債権者である譲渡人と第三者の譲受人とで債権譲渡契約を交わす必要があります。
この債権譲渡契約書の内容については法的な観点で文書内の項目を決定しなければならないので、作成する際には法律に詳しい専門家に直接依頼するのが無難です。
また譲受人については譲り受ける債権が弁済される保証がないため、その過不足が生じた際に配慮した項目を別途記載しておくことが大切です。

しかし債権譲渡契約書を交わしたからといって、譲受人はすぐさま債務者へと直接取り立てを行うことはできません。
厳密に言えば、債権譲渡契約書とは譲渡人と譲受人の双方でのみ有効な書類であるため、譲り受けた債権の効力を発揮するためには以下のポイントを押さえておく必要があります。

①債務者からの承認
②第三者への対抗要件の取得

次項では各項目の内容についてそれぞれ解説していきます。

1ー3 債権譲渡の効力を発揮するには

債権譲渡の効力を発揮するためにはまず、上記2点を事前に達成しておく必要があります。
具体的にどのような手続きを進めていけばいいのでしょうか。

・①債務者からの承認の場合
①の場合については、債権譲渡した旨の通知を債務者宛に送付する方法が一般的です。
また、譲り受けた債権の債務者に連帯保証人がいた場合も同様に、その保証人宛に債権譲渡した旨の通知を別途送付しなければなりません。
債務者側に立てば債権譲渡した旨を通知されない状態で別の企業から取り立てられたところで信用できませんし、結局のところどちらの企業に支払っていけばいいのか分からず混乱してしまいます。
また仮に一つの債権に対して複数の債権者がいた場合、債務者は二重、三重に取り立てをされるリスクがあります。
そうした二重譲渡の事態を防ぐために、②の条件を同時に満たしておく必要があるのです。

・②第三者への対抗要件の取得の場合
債権を持つ債権者が一人(一社)のみであることを公的に示す意味も込めて、債権譲渡する際には第三者への対抗要件の取得が必須となります。
そのためには第三者に示すための確定日付を取得する必要があり、具体的には以下の方法が挙げられます。

⑴ 債権譲渡登記制度を利用する

一つの債権に少人数の債務者であれば後述の⑵の方法で事足りますが、場合によっては何百、何千と債務者がいることも想定されます。
そうした大人数相手にいちいち通知していては時間と手間がかかるため、そうした場合であれば債権譲渡登記制度を利用する方が便利です。
この方法であれば一度の登記で第三者への対抗要件の取得が可能となるため、債務者への通知は一般郵便で簡便に済ませることができます。
債権譲渡登記制度を利用するためには譲渡人と譲受人の双方とで東京法務局まで出向き、申請する必要があります。
また、この際にはそれぞれが資格証明書を持参しなければなりません。
債権の数が5,000個を超えるかどうかで一件あたりの金額がかなり違ってくるため、通知すべき債務者が何人いるかは事前に確認しておくといいでしょう。

⑵内容証明郵便で債務者に通知する

東京まで出向く日程の調整ができない、金額的に高くつく場合にはこちらの方法で第三者への対抗要件の取得を済ませることも可能です。
この内容証明郵便を利用すれば、債務者への通知とともに確定日付を取れるため一度の手続きで2点の条件を達成することができます。
ただし内容証明郵便は指定の郵便局でのみ対応可能であるため、近辺に該当する郵便局があるかどうか事前に確認しておかなければなりません。
また内容証明郵便では自分用・郵便局用・債務者用の3通分の書類が必要となる他、書式の規定が存在します。
そして郵便局で配達を依頼する際に書類の内容を確認されるため、依頼する書類の封筒は封をせず持参しなければなりません。

それぞれの場合について手続きに要する費用が異なるため、どちらの方法がより費用を安く抑えられるかで採用する手続きを決定するといいでしょう。
⑵の内容について補足しておくと、債務者への通知は基本的に譲渡人から行うことが原則定められています。
しかし譲渡人がその通知を怠る可能性も考えられるため、債権譲渡契約書を交わす際に譲受人が代理で債務者への通知を行える旨の項目を加えておくと、譲受人自ら債務者への通知を行えるようになります。
書類の内容に不備があると自らが困る事態にもなりかねないので、書類作成の際には専門家と十分相談しながら内容を取り決めておくことをおすすめします。

2章:債権譲渡するメリットとは

前章では債権譲渡に関する基礎知識をある程度解説しましたが、この章では主に譲受人にとっての債権譲渡するメリットについて見ていきましょう。

・債務者へ直接取り立てができる
譲受人からすれば、債務者へ直接取り立てができる点が少なからずメリットであると言えるでしょう。
仮に50万円の債権を20万円で買い取った場合であっても、債務者に対しては50万円の返済を要求することができます。

・担保として利用できる
仮に新たな取引先と契約を交わすとした場合に、その売掛金が確実に支払われるかどうかという保証は一切ありません。
また支払不履行に備える名目としての譲渡担保が抵当にかけられて既にない状態であれば、その取引先が保有する債権を譲渡担保させることで契約内容を保証するという方法があります。
この債権譲渡担保は債権譲渡と譲渡担保の二つの性質を備えているため、手続きを進めるにあたって法的な理解がより深く要求されてしまいます。

実際にこの手続きを行う際には専門家に依頼すれば構わないので、こういった場合にも債権譲渡が利用できる旨を頭の片隅に留めておけば特に問題ないでしょう。

3章:債権譲渡の注意点

手続きだけでも煩雑な手順を踏まなければならないことを把握したところで、最後にこの章では債権譲渡の注意点について大まかに解説していきます。
債権譲渡するにあたり、譲受人がそのメリットを最大限に活かすためにも以下のポイントは確認しておく必要があります。

①弁済済み債権ではないか

そもそも弁済済みの債権では債務者への効力が一切ないため、譲り受けたところで譲受人にとっては何のメリットもありません。
債権譲渡契約を交わす前に、まずは債務者と交わした取引内容を十分確認しておく必要があるでしょう。

②債権の時効が成立していないか

債権もまた法律で定められたものである以上、時効が存在します。
たとえ債権譲渡したからといってその時効を中断することはできないため、債権の有効期間はいつまでかも併せて確認しておくといいでしょう。
ただ時効が差し迫っている場合であれば、裁判所への申し立てや内容証明郵便を利用することで時効を中断することも可能です。
仮に時効が迫った債権を保有している場合には、こうした手段を行使することも検討してみましょう。

③債権譲渡禁止特約が交わされていないか

仮に債権譲渡契約を交わした場合であっても、譲渡人と債務者とが債権譲渡禁止特約を交わしていれば債権を行使することを阻害されてしまう可能性があります。
ここでは詳しく触れませんが、気になる方は一度調べてみるといいかもしれません。
債権を譲り受ける前には特にこれらの点を確認しておくと、より確実に債権譲渡のメリットを受けることができます。

まとめ

債権譲渡の話が上がった際にすぐさま乗りかかるのではなく、まずは債権の取引内容を調査した上で自らにメリットがあるのかどうかをまず考慮することが大切です。
そして債権譲渡に関しては法的な解釈が必須であるため、手続きを進める際には弁護士のような専門家に依頼して抜かりなく進めていくと、より確実に債権譲渡の効力を発揮できます。
債権譲渡をする運びになった際は、専門家の知識を借りて最善の方法で書類手続きを進めていくように留意しましょう。

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