銀行融資

2018/04/20

ほんとうに怖い資金ショート。対策と万一の時の資金繰り

今回は資金ショートについてのお話です。売れ行き順調、事業はどんどん拡大。資金ショートは、はたから見れば順調に進んでいるように見えても、ちょっとしたきっかけではどんな会社にも起こりうることです。

資金ショートしないようにするためにはどうすればいいのか?もし、資金ショートが起こってしまいそうな時にはどんな方法が取れるのか?これからご紹介していきます。

 

資金ショート対策

まずは、資金ショートとはどういった状態のことを指すのか。また、資金ショートをしないために日頃から取り組めることはどんなことがあるのかを整理していきましょう。

 

資金ショートとは

 

資金ショートとは、現預金がなくなり支払いができない状態のことです。

当たり前ですが、事業においては人件費や家賃などの経費の支払いはもちろん、取引先への支払いなど、毎月の運転資金が必要になります。

この支払いができなくなると、最悪の場合、倒産ということになります。

 

これは何も業績不振な企業だけの問題ではありません。黒字経営を行っていても資金ショートになる危険性はあります。資金ショートになる原因はいくつかあります。

 

・売掛金の回収ができなくなった

・売掛金の回収と買掛金の支払いサイクルのバランスが悪い

・急なアクシデントによる現金支出

 

他にも、資金ショートの原因はたくさんのケースが考えられます。

 

売り上げは順調に上がっていても、売掛金の支払いサイトが長ければそれだけ回収までにタイムラグができてしまいます。

一方で、買掛金の支払いサイトが早い場合、現金はどんどんなくなっていきます。

このように、キャッシュフローの把握が適切にできていないことによって資金ショートは起こります。

 

資金ショートしないための事前の対策

まずは、キャッシュフローを把握しておくことです。常日頃からキャッシュフローに問題がないかを確認しておけば、いきなり資金ショートするということは少なくなります。

キャッシュフローを把握しておけば、資金ショートの予兆が見られるはずです。

もし、突然の貸倒れや売掛金の未回収が起こっても大丈夫なように、余裕を持った預金管理も必要です。

 

次に、キャッシュフローを把握したら、無駄な経費がかかっていないかをチェックしておきましょう。

毎月の固定費や変動費に無駄な支出がないか確認が必要です。支出が減ればそれだけ運転資金に余裕が出ます。

問題がないときこそ、しっかりと足元を固めておきましょう。

 

外部的な面へ視点を移すと、関係機関との信頼関係を築いておくことも、いざというときに効果を発揮します。どうしても資金繰りがうまくいかない場合には、銀行や取引先などに協力をお願いする必要があります。その際に協力してもらいやすい関係、また、今後の関係が悪化しないような関係を築けているかで、資金ショートを免れた後の経営にも大きな影響が出てきます。

 

資金ショートを回避するための資金繰り方法

もし資金ショートの可能性が出てきた場合には、早急に対応をする必要があります。資金ショートを回避するためにとるべき方法についてご紹介します。

 

コスト削減

まずは、可能な限りコストを削減しましょう。

一時的な資金ショートの場合は資金を調達するだけで乗り越えられますが、

長期的な視点での改善が必要な場合には、無駄なコストがボディブローのようにジワジワと効いてきます。

 

真っ先に削れるのは役員報酬です。資金ショートを起こしそうになっているのは、そもそも経営陣の責任です。

経営を立て直すことで元どおりにすることもできるので、まずは己の身を切る覚悟を社内外へ見せましょう。

業績悪化改定事由があれば役員報酬の減額が可能です。この対応がこの先の対応にとっても大きな意味を持ってきます。

 

もし、赤字の事業がある場合は事業の廃止や売却も考えた方がいいでしょう。

赤字事業を止めるだけで赤字がストップしますし、売却することで資金を調達できる可能性もあります。

 

次に固定費の見直しを行いましょう。長期的にキャッシュフローを改善する必要が出てきた場合には有効になります。

事務所の移転や会社携帯の契約変更、価格交渉など。毎月の支出になるので年間で見ればかなりの改善になるケースがあります。

 

最後に、できれば削りたくないのが人件費です。ここに手をつけるのは最後の手段だと言っていいでしょう。

社内業務の効率化やシステム化を進めれば、管理部門の人件費削減は可能です。

ただし、人員削減などは従業員のモチベーション低下や優秀な社員の流出の危険性もあります。ここはできる限り慎重に行いましょう。

 

資産売却

 

コストの見直しを進めながら、資産売却も進めましょう。会社が保有する遊休資産の売却は真っ先に行うべきです。

保養所やリゾートの会員権、投資用不動産など、経営に必須ではないものは売却することで資金を調達できます。

また、資産を所有していることで毎年発生していた固定資産税や年会費などが必要なくなるので、経費削減になります。

 

税金・社会保険の支払いを遅らせる

 

ここからは取り組む順番が難しくなってきますが、できるだけ事業に影響が出ないものから取り組むのがポイントです。

まずは税金や社会保険料の支払いを遅らせることを検討するのがいいでしょう。

 

税金や社会保険料は支払わなければいけないものです。しかし、現金を調達するか支出を減らす、遅らせるしか資金ショートを回避する方法はありません。

税務署や社会保険事務所へ出向いて支払いを遅らせるか分割にするなど、資金を調達する時間をなんとか稼ぎましょう。

ここで税金や社会保険料の支払いを遅らせるのは、事業への影響が少ないからです。

取引先との交渉や銀行との交渉は今後の付き合いにも大きく影響してきます。できる限りのことをやってから交渉に臨みましょう。

 

銀行にリスケ交渉

銀行からの借り入れがあり毎月の返済がある場合には、リスケの交渉をしましょう。

銀行との交渉は今後の資金調達を困難にする恐れが出てきます。しかし、資金ショートしてしまっては元も子もありません。

銀行としても全額回収するのが目的なので、リスケをしてでも全額回収の見込みが立つのであれば交渉に応じてくれます。

ここまででコストの削減や資産の売却などを行なっていることで経営者としての姿勢は評価されやすくなります。

また、今後の経営改善のための計画をしっかりと話し合うことで、前向きな交渉が可能になるでしょう

 

入金前倒し

最後に交渉をするのが取引先です。取引先との交渉で真っ先に臨むのが売掛金の回収になります。

取引先としては支払いサイト通りにお金を払うのが当たり前ですが、債権としてはすでに発生しているものです。

入金を1ヶ月でも2ヶ月でも、少しでも早めてもらうことが可能か交渉をしてみましょう。

 

交渉する取引先はできるだけ信頼関係ができているところ、金額が大きいところを優先的に行うべきです。

相手方が負うリスクは支払いが少し早くなることだけ。

支払い期日が早くなることによって取引先のキャッシュフローのバランスに影響が出ますが、いつかは払うべきものなので交渉はしやすいでしょう。

 

このときに、現状を正直に話すほうが今後の関係にヒビが入りにくいです。

資金ショートの原因や今後の対策はできているはずなので、そこをしっかりと話すことで不安を少しでも軽減する努力が必要になります。

 

取引先に支払いを待ってもらう

 

債権の回収を進めても資金が足りない場合、取引先に支払いを待ってもらう交渉を行いましょう。

これはかなり慎重に行う必要があります。支払いが遅れることは信用問題です。

今後、取引ができなくなることや将来的には支払いサイトを早めることを求められたりする可能性もあります。

 

この場合にも、信頼関係が築けている取引先、金額の大きい取引先から優先的に交渉を行いましょう。取引先にとっては今後の売掛金回収への不安が芽生えます。今後の資金繰りや事業計画などについてしっかりと説明をして納得してもらうことが大事です。

 

もし手形で支払いをしている場合には注意が必要です。支払いができずに不渡りを出すことで、取引先だけでなく銀行からの信用も著しく低下します。さらに、不渡りを6ヶ月以内にもう一度出すと当座取引停止処分を出されます。今後、手形の振出しができなくなったり、当座預金を使用することができなくなります。

そうならないためにも、手形で支払いをしている場合には手形ジャンプをお願いすることになります。取引先が手形を割引している場合や裏書している場合には不可能なケースもあります。もし手形ジャンプをしてもらうなら、その点も確認が必要です。

 

資金ショートを回避するための現金調達

ここまでなんとか資金繰りを行なってきたとしても、どうしても資金を調達しなければ資金ショートする場合には、どうにかして現金を調達する必要があります。

 

銀行融資

売却できない会社所有の不動産や個人資産など、担保を提供して融資を申し込むことが可能な場合があります。

担保を提供することで、低金利で担保の価値に応じた融資を受けられます。

しかし、返済できなければ不動産を失うので、個人の自宅などを担保に入れる際には自宅を失うリスクを負うことになります。

ただ、銀行の審査が必要なので、融資までに時間がかかるので早急に資金が必要な場合には間に合わない可能性もあります。

 

ノンバンク融資

なんとか目の前の資金を調達したい。とにかく急いでいる。そんな場合にはノンバンクでの融資という選択肢もあります。

ノンバンク融資は銀行よりも融通がききやすく、融資決定までに最短で2〜3日というケースも。

融資額を増やしたい場合、不動産を担保にすれば融資金額は多くなります。

しかし、抵当権の設定や登記の確認など、手続きが増えるために時間がかかってしまいます。

 

ファクタリングで現金確保

融資ではない形で、資金調達を可能にしてくれるのがファクタリングです。

資金調達までのスピードが早く、資金調達しやすいのが特徴です。

 

ファクタリングとは、保有する売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらい資金を調達する方法です。

売掛債権は取引先からお金を払ってもらえるという権利のようなものですので、これを売却することで資金が調達できます。

ファクタリング会社からしても売掛債権という資産を買い取ることになるので、融資に比べて契約までのスピードが早くなります。

手形の割引のようなもので、債権の現金化を早めることが可能なこともあり、欧米ではかなりポピュラーな資金調達方法です。

 

ファクタリングには2種類の方法があります。それは2社間ファクタリングと3社間ファクタリングです。

手数料の安さやファクタリング後の手間を軽減するなら3社間ファクタリングがオススメ。

3社間ファクタリングとは、自社、取引先、ファクタリング会社の3社で行う取引です。

取引先の承諾が必要になりますが、手数料が安くなり、売掛金の回収、不払いのリスクなどは全てファクタリング会社が負うことになります。

そのため、契約を結んで資金が振り込まれれば終了。その後は特に何もやる必要がありません。

一方、ファクタリング会社としてもリスクを背負う分、審査を慎重に行うために審査が厳しくなること、契約までの期間が長くなりやすいことがデメリットです。

 

3社間ファクタリングに比べてスピーディーなのが2社間ファクタリングです。2社間ファクタリングは自社とファクタリング会社だけの間で契約が行われます。また、代金回収を自社で引き受ける場合には、相手がたへ債権譲渡の通知をする必要がありません。

そのため、売掛債権の相手方(取引先)へ債権譲渡を伝える必要がないため、承諾を得る時間が省ける分、契約締結までのスピードが早くなります。最短で即日の資金かが可能なケースもあるほどです。

さらに、取引先へ通知の必要がないために、取引先に債権譲渡の事実を知られる心配がありません。こちらの資金ショートなどの事情を知られることなく資金調達ができるので、今後の取引に影響を及ぼさないのも大きなメリットです。

デメリットとしては、ファクタリング手数料が高いことです。手数料の相場は数%〜数十%とかなり幅があります。早く現金化できる代わりにかなりの金額が手数料として取られてしまいます。

 

まとめ

資金ショートを起こさないために日頃から気をつけておくこと、万が一、資金ショートしそうな場合にとる対応についてご紹介しました。

資金ショートは黒字経営でも発生しており、少しのきっかけで起こりうるものです。

経営が順調にいっているときこそ、足元をしっかりと見据えてキャッシュフローを適切に把握しておくべきです。

もし、資金ショートの可能性がある場合には、焦らずに一つずつ見直しを行いましょう。

支出を減らしながら当面の資金については適切な方法を選ぶことで資金調達が可能です。

ファクタリングはあまり馴染みがないかもしれませんが有効な手段です。選択肢を知らずに損をした、ということにならないようにしましょう。

損をしないためには、多くの知識が必要になります。独学も経営の未来を支える大切な学び方ですが、専門家に相談することが正しい知識を身につける何よりの近道です。 

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