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2019/02/27

起業と税金・知っておくべき資金繰りの方法

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はじめに

これまで会社員として働いていた方で起業を考える場合、「起業するのにどれくらい税金がかかるのだろうか」と不安になる方も多いはずです。確かに起業することにより一般的な会社員ではかからなかった税金の支払いが増えます。そのため税金について何の知識も持たず起業してしまうと、税金の支払いに資金繰りが圧迫されることは目に見えています。
この記事では起業する時点でかかる税金と、税金と関連した資金繰りの方法について解説します。起業時に税金の支払いで困ることがないよう、この記事を読んで事前知識を仕入れておきましょう。

1.個人事業主の場合にかかる税金

この章ではまず個人事業主が起業するためにかかる税金について紹介していきます。

1-1.所得税

個人事業主として起業した場合ではまず所得税が発生します。事業を進める中で得た所得から経費の類を差し引きし、いったん事業所得を算出したら次に所得控除を引きます。ここで言う所得控除とは扶養控除や生命保険控除のことを指しており、この点については会社員の場合と同じです。そうして所得控除を差し引いた課税所得に税率を掛けることで、所得税を算出するなら流れとなります。
この税率は課税所得の金額に左右され、課税所得が高額であればあるほどかかる税率も高くなります。この方法で算出した所得税は確定申告の時期である、2月16日から3月15日までの間に納付することになります。

1-2.個人事業税

個人事業主の場合では個人事業税も支払うことになるのですが、これは収入から経費の類と290万円の事業主控除などを事前に差し引き、そこで算出できた金額に税率を掛けることで求められます。業種によって若干の違いはありますが基本的には3〜5%の税率を掛けることになります。
確定申告書を既に提出している場合であれば事業税申告書の提出は不要です。その際には納税通知書が届くため、8月31日と11月30日の年2回に分けて納付することになります。

1-3.源泉所得税

個人事業主の場合でも従業員を雇い給料を支払っている場合には、源泉所得税を納付する必要があります。この源泉所得税は「厳選聴取税額表」の内容に基づき算出するのですが、納付書にその金額を明記した上で毎月10日までに納付しなければなりません
ただし税務署に申請して納付の特例が適用されている場合には、1月から6月分は7月10日に、7月から12月分は翌年の1月10日にまとめて納付することができます。

1-4.個人住民税

所得税の計算方法については前述しましたが、その途中で算出する課税所得を元にして個人住民税という税金もかかってきます。これは前年度の課税所得に対してかかるため、前年度に収入がある場合には税金が課税されるので注意が必要です
個人住民税は市区町村から納付書が送付され、6月末、8月末、10月末、翌年の1月末の計4回に分けて納付する形になります。

1-5.消費税

個人事業主の場合でも消費税がかかる訳ですが、これは事業主として支払うべき消費税となります。自社の商品やサービスに対して消費者が支払った消費税から、事業主として支払った消費税を差し引きすることで算出します。ただし会計ソフトを使用して計算することで、消費税の計算と申請書の作成を自動化することができます。1月1日から12月31日までの1年間が課税期間となり、翌年の3月31日までが納付期限となります。
個人事業主として起業した場合には上記の税金が発生する訳ですが、法人として起業した場合では税金の種類が微妙に異なります。次章では法人の場合にかかる税金について解説していきます。

2.法人の場合にかかる税金

法人の場合でも個人事業主と同様の税金がかかりますが、個人事業主の場合とでは税金の名称が変化しています。具体的な種類についてこちらも順に確認していきましょう。

2-1.法人税

法人として起業した場合では所得税に代わり法人税がかかってきます。法人税の計算方法としては会社の利益を元に申告調整をしてから、法人税法上で言うところの所得金額を計算します。これは法人税の申告書の内容に従い計算しますが、そうして算出した所得金額に法人税率を掛けて法人税を計算することになります。法人税の計算については申告書の別表に記された方法で行います。
また法人税の場合では個人事業主が支払うべき所得税よりも税率が安い傾向にあるため、初年度からある程度の収益が見込める場合には法人として起業することで税金を安く抑えることができる可能性もあります。

2-2.法人事業税

法人事業税では資本金1億円以下の規模の場合に限り、所得金額を課税標準とした所得割が課せられることになっています。また資本金1億円超の法人の場合ではその所得割に、付加価値割が追加で課せられます

2-3.法人住民税

法人住民税の場合では法人の規模関係なく課税され、法人税割と均等割の二種類の計算方式によって算出されます。法人税割は法人税の金額に住民税の税率を掛ける形で算出する一方で、均等割は資本金の金額と従業員の人数によって金額が変動します。
この法人住民税と前述の法人事業税とは、法人税も含めて損益計算書にも記載されてきます。また赤字経営であれば法人税がかからない一方で法人住民税は必ず課税されるので、その点は注意が必要です

2-4.源泉所得税

法人の場合の源泉所得税の計算方法は個人事業主の場合と同様のため、この項目では割愛します。

2-5.消費税

法人税の場合では消費税の扱いが多少異なり、資本金もしくは出資金額1,000万円以上の法人に限り課税されることになります。納付期限も決算月より2ヶ月以内となるため、この点は個人事業主の場合とで明確に違います。

上記の内容から、個人事業主よりも法人の方が税制面では一部優遇されることがお分かりいただけたはずです。次章では税金に関する資金繰りの具体的な方法について解説していきます。

3.税金に関する資金繰りとは

 


税金の種類や金額が個人事業主と法人の場合で微妙に異なる訳ですが、起業するのであれば可能な限りは税金の負担を減らしたいと考えるでしょう。この章では税金に関する資金繰りの方法についていくつか紹介しておきます。

3-1.開業資金を1,000万円までに抑える

個人事業主よりも法人の方が税金を安く抑えられると前述しましたが、具体的には資本金を1,000万円までに抑えて法人で起業することで消費税を免税してもらうことができます。資本金が1,000万円以下の場合では起業から2事業年度免税される規定があり、第1期は無条件でかつ第2期は条件を満たすことで非課税となります。

3-2.消費税の免税期間を有効活用する

消費税については2年前の事業年度における課税売上高を基準として判断されるため、第1期が課税売上高1,000万円以下でかつ一定の条件を満たせれば第3期についても消費税が免税される可能性があります。免税期間をなるべく長く持つためには設立日から決算月までを最大限長くなるよう、決算月を設定しておく必要があります。

3-3.決算月は資金に余裕のある月にする

決算月に会社の利益が大幅に上がり運転資金が普通の時よりも多くなっていると、資金が多い状態で決算申告しなければならず結果的に納税額が多くかさんでしまいます。ただ納税資金が確保できない月に決算月を設定してしまっては本末転倒なので、節税対策ができてかつ資金繰りにある程度の余裕がある月を決算月として設定するのがベストです。
可能であれば売上がより多く上がる時期を事業年度の初頭に持って来れるよう、決算月の時期を調整すると節税対策としてもいいかもしれません

3-4.経費として運転資金を浪費しない

一般的に会社の節税対策として、会社の運転資金を経費として使う方法が割と浸透しています。確かに経費として利用すれば課税対象となる金額は減りますし、節税対策と言えなくはないかもしれません。ただし経費として不要な設備投資や備品などを購入してしまうと、不測の出費があった時に対応できなくなります。
経費として運転資金を浪費することは賢い節税対策とは言えないので、会社の業績アップにつながると判断できる経費の使い方以外は控えた方がいいでしょう

3-5.生命保険をかける

生命保険をかけることで生命保険料を会社の費用として計上できるため、節税対策としても役立てることができます。例えば掛け捨てタイプの生命保険の場合では保険料×22%の節税効果がありますし、返戻金があるタイプだと節税対策ができるだけでなく一定期間が経過した時点で支払った保険料の一部が戻ってくることになります。そのため法人で加入する方が個人の場合よりも安く生命保険をかけることができます。

3-6.小規模企業共済に加入する

これは独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する積立式の共済となりますが、掛金が全額所得控除として扱われるのが特徴的です。これにより所得税が安く抑えられるだけでなく、退職時に受け取る際には退職所得という扱いになるため、金額次第では非課税にすることもできます。共済の掛金に会社からの役員報酬を充てることで、会社の節税対策としても役立ちます

3-7.経営者が所有する不動産を会社に貸し付ける

経営者が個人で不動産を所有している場合には、会社に貸し付けることで節税対策をすることができます。これは会社から経営者に対して賃貸料を支払った場合に、そのお金は不動産所得として経費に計上できるので経営者個人にそのことについて課税されることはありません。また会社が不動産を保有する上でかかる出費は全て経費として計上できるため、個人と会社の双方で節税することができます

まとめ

今回は会社を起業するタイミングと関連した節税対策について紹介しましたが、経営者として知っておきたい節税対策はこの他にも色々とあります。会社を経営する上で賢く節税することで税金の支払いで運転資金を圧迫することなく、かつ税金の支払いを延滞なく済ませやすくなります
節税対策について興味のある方はこれを機に一度調べてみてもいいかもしれません。

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