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2019/05/31

【資金ショート寸前!?】キャッシュを確実に増やせる方法8選

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はじめに

会社経営する上ではキャッシュフローを把握することが重要である話はよく聞きますが、自社のキャッシュを確認する度に、「うちの会社はどうして利益が上がりにくいんだろうか」と疑問に思う経営者の方も割といるはずです。経営者としては会社の利益をとにかく上げることに重点を置きがちですが、利益を上げることそれだけではキャッシュを増やすことはなかなか難しいものです。

そこでこの記事では、会社のキャッシュを増やすためにできる方法をいくつかピックアップして紹介してみました。また会社の経営状態が安定していると思っている方でも、会社のキャッシュを増やせる余地が残っている可能性もあります。会社の経営状態にかかわらず一度目を通してみることをおすすめします。

 

1.資金ショートはなぜ起こるか

本題であるキャッシュを増やす方法について紹介する前に、まずは予備知識として資金ショートはなぜ起こるのかということについて解説しておきます。

資金ショートとは文字通り、会社を経営する上で必要となるキャッシュが一時的に枯渇してしまう状態のことを指します。これは赤字経営の会社にだけ起こりうることではなく、実際に黒字経営で安定的に収益を出していた会社であっても突発的に陥るリスクは存在します。

この資金ショートの状態に陥りやすくなる原因としては、以下の要因が考えられます。

1-1.キャッシュの入金が遅れる

会社同士の取引では掛け金によるものが主流であるため、基本的には仕事の対価としての報酬は1〜2ヶ月遅れて入金されることになります。その報酬が期日通りに支払われれば特に問題ありませんが、例えば取引先の会社の資金繰りが悪化してしまうと報酬として支払うためのキャッシュさえ手元に用意できない状況が発生する可能性は当然高いです。そうなると自社に本来支払われるはずだったキャッシュが入金されないことになり、見込んでいたキャッシュが一時的に確保できないことにより会社経営に多大なダメージを与えることにもなりかねません。

1-2.経費の負担が大きすぎる

会社経営する上ではさまざまな部分で経費がかかってきますが、毎月支払う経費の金額があまりにも高額だとそれはそれで資金ショートする要因となりえます。利益追求型の経営者の方では経費のことを二の次にしがちですが、無駄な経費を毎月のように支払っているだけでも足元を掬われる事態へと発展することも予想されます。

1-3.キャッシュフローを正確に把握できていない

資金ショートする要因として最もあってはならないのが、会社のキャッシュフローを正確に把握できていないということです。会社のキャッシュがいつ頃に入りかついつ頃に出て行くかを把握できていない時点で、そもそも安定した経営状態へと導くことは難しいです。またキャッシュフロー計算書を導入している会社であれば、キャッシュフロー計算書の内容にばかり目が行き実際のキャッシュの増減について意識が及ばないといったこともあるかもしれません。

資金ショートを起こす要因としては主に上記の3つが考えられますが、会社の利益ばかりを追求するだけでは現実的に会社のキャッシュを増やすことが難しくなる可能性もあります。いくら安定的な経営が実現できているように見えても突発的なアクシデントは常に起こりうるものと考え、資金ショートを予防する意味でも会社のキャッシュを増やすことに意識を集中する必要があります。

2.会社のキャッシュを増やせる方法8選とは

それではいよいよ本題に移りましょう。会社のキャッシュを増やすという一点を追求していくと、多角的なアプローチによって会社のキャッシュを増やすことが可能になります。この章では会社のキャッシュを増やす方法について、いくつかピックアップして紹介していきます。

2-1.毎月かかる経費の見直しをする

会社のキャッシュを現実的に増やすためには、経費として支払っている金額を少しでも抑える必要があります。それには経費の見直しが有効ですが、具体的にはどのように見直すべきなのでしょうか。

まず経費を見直しする上で押さえておきたいのが、頻繁に発生する経費ほどしっかりと見積もりをとるべきです。例えば自社製品の発送にかかるお金もそうですし、クレジット決済でかかる手数料なども該当するでしょう。こうした頻度の高い経費ほど複数の会社で見積もりをとり、最も経費を安く抑えられる会社へと切り替える必要があります。

2-2.設備投資は閑散期がマスト

会社経営を行うためには設備投資が不可欠ですが、だからと言って繁忙期に設備投資をするのは非常にもったいないです。投資する設備の種類によっては特有の繁忙期があり、その時期を避けて投資するだけでもより有利な条件で契約を結ぶことが可能になります。自社で必要となった設備投資についてまずは繁忙期の有無を確認し、ある場合にはあえて閑散期に投資するのがキャッシュを多く残す近道です。

2-3.余剰分は現預金として手元から離す

仮に例年よりも利益が多く出たとしましょう。会社のために使えるキャッシュが増えれば経営者の方は当然、会社を大きくするために最大限投資したいと考えるはずです。しかし漠然とした目的のためにキャッシュを浪費するのは考えもので、余剰分としてキャッシュが手元に残った場合にはそれをすぐさま現預金として手元からいったん離すことも必要です。お金が手元にあると使いたくなるのが人間の心理なので、絶対に使わなければならない理由ができるまで現預金としてキープしておくのも一つの方法です。そうすることでいざという時に使えるキャッシュを温存しておくこともできます。

2-4.キャッシュフロー計算書に依存しない

会社の安定経営のためにはキャッシュフローの把握が不可欠であることは周知の事実ですが、キャッシュフロー計算書を導入している会社であればキャッシュフロー計算書の内容は隈なくチェックしていても、実際に会社の銀行口座を随時確認していることはあまりないかもしれません。キャッシュフロー計算書だと手違いにより計算ミスが発生するかもしれませんし、予想外の支出が発生した時に対応できないリスクもあります。キャッシュフロー計算書はあくまで補足的なものとして、まずは自分の目で日々銀行口座の残高を確認する習慣をつけるとキャッシュの増減にいちいち過敏に反応せず済みます。

2-5.売掛債権の入金を早める

資金ショートの要因としても前述しましたが、売掛債権の入金が遅れるだけでも会社の経営は傾きます。そのため売掛債権の回収を早める必要がある訳ですが、例えば受注生産に切り替えることで対策をとることも可能です。受注生産であれば受注の時点で商品の代金を受け取れるため、そのお金で仕入れ代金を賄うことができます。またそれだけではなく受注生産では余分な在庫を抱えることもなく、過剰在庫の保管料が高くつくこともまずありません。

2-6.会社の支払いを遅らせる

会社の資金繰りが悪化した時に資金ショートを防ぐ意味合いで、税金や融資の返済などを遅らせるという方法もあります。税金や融資といった公的な支払いについては事情を説明すれば猶予してくれますし、それでも間に合わない場合には取引先の会社に事情を説明して買掛債権の支払いを遅らせることも検討しなければなりません。会社の支払い分を確保するために一時的に借金を作ろうとすると、その返済に追われ結局は資金繰りが悪化してしまうリスクが十分考えられます。

2-7.従業員の割増賃金をカットする

比較的削減しやすい経費として人件費がありますが、従業員の給料をカットしてしまっては従業員のモチベーションを低下させ会社の業務が滞るリスクが高いです。そのため見直すべきはまず従業員の割増賃金についてであり、例えば時間外勤務や休日勤務などが発生する労働については会社として止めるべきです。割増賃金をカットする方法については色々と考えられますが、具体的には以下の方法で対応可能です。

・ノー残業デーを実施する

・変形労働時間制を導入し、繁忙期や閑散期に合わせて労働時間を調整する

・残業許可制にして余分な残業はさせない など

従業員としても残業をさせられる会社よりも、残業せずに済む会社の方がプライベートを充実させられ働き甲斐を感じやすくなります。割増賃金をカットすることがひいては従業員のモチベーション維持の役割を果たしてくれます。

2-8.専門性の高い仕事は外注で乗り切る

会社のキャッシュを増やす仕組みを作るために、例えば従業員の稼働時間を把握するための日報報告に関するシステムを導入するとしましょう。あるいは自社製品をより広く知ってもらうために製品の広告を作ると仮定してもいいでしょう。

これらの業務を中心にこなす会社であれば社内のみで仕事を完結させることは容易ですが、どの会社であっても専門外の業務というのは確実に存在します。そんな仕事を従業員に割り振ったところで作業がはかどる訳はありませんし、完成したところでクオリティが低いことは目に見えています。会社のキャッシュを増やすためには、従業員の一人ひとりが自分の仕事に専念できる状況を用意するのも会社の果たすべき役割です。従業員の作業効率を追求することで会社の利益が多くなり、ひいては会社のキャッシュが増えるのです。

これ以外にも会社のキャッシュを多く残す方法はあるでしょうが、今回はすぐさま導入しやすい方法に絞り紹介しました。一つの方法だけでは短期的に効果を実感するのが難しくとも、複数の方法を並行して実践することでより目に見える形で会社のキャッシュを増やせる可能性があります。

まとめ

この記事の内容で自社でもすぐさま実践できそうな方法は見つかったでしょうか。会社のキャッシュを増やす上で利益を上げることも重要ですが、経費を最大限抑えることも同様に必要とされます。

ただし会社のキャッシュを増やす方法の知識だけを持っていても意味はないので、知識を吸収したら間を置かず実践して会社のキャッシュを増やす努力を継続してみることをおすすめします。