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2018/06/20

サロン経営は赤字だらけ? 陥りがちな問題と対策

はじめに

最近では美容室以外にもまつエクやネイルアート、さらにはマッサージやエステのようなものまでサロンのメニューとして取り扱われるようになりました。
それらを専門的に、あるいは総合的に取り扱うサロンが新規開店される一方で、インターネット上にある掲示板を見てみるとサロン経営者の方たちの悲惨な現状が書き込まれています。
その書き込みをした多くの方が長らく続く赤字経営を乗り切れずに閉店を余儀なくされていますが、それでは何故サロン経営はそれほどまでに赤字だらけに陥ってしまうのでしょうか。

この記事ではサロン経営が赤字続きに陥りやすい根本的な問題と、その対策について解説していきます。
せっかく資金を貯めて独立まで漕ぎ着けた末に借金を背負って閉店という悲しい結末を辿らないためにも、この記事を読んでサロン経営で赤字を出さない対策について知識を身につけておきましょう。

 

リピートが取れない

そもそもサロン経営に限らず接客業では、リピートが取れるかどうかで利益が大幅に左右されてきます。
リピートを取るために経営者も様々な努力をしている訳ですが、必ずしもその努力が売り上げに結びつくとは限りません。
それではどういった要因によってサロン経営が赤字に傾いてしまうのでしょうか。以下でその概要について挙げてみました。

1ー1 集客力が弱い

リピートが取れない最大の理由として、経営しているサロンの集客力が弱いというものが挙げられます。
集客力が弱いということはすなわち新規顧客をサロンへと呼び集めるための方法を経営者が心得ていない、あるいは実施しているその方法が十分な効果を発揮していないということです。
近年ではインターネット利用率の普及によりネット媒体での販促をかけることが一般的ですが、サロン経営している多くの経営者が利用している広告媒体にホットペッパーがあります。
ホットペッパーはその利用者数が多いことから美容業界では欠かせない集客方法と思われがちですが、実際にホットペッパーを利用するとなると高い広告料が最低でも一年間はかかってしまいます。

ホットペッパー以外でも無料で利用できる宣伝方法というものもあり、賢いサロン経営者ほど広告料にお金をかけず自分のサロンの情報を上手に宣伝しているものです。
その具体的な方法については後ほど詳しく解説します。

1ー2 数値管理が甘い

利益を安定的に出す上で必須となるのが売り上げや諸経費などの数値管理ですが、とりわけサロン経営者の多くは未だに数値管理の重要性を理解しないままサロンを経営していることがしばしばあります。
これはサロン経営者もまた一人の専門的な知識や技術を有する技術者であるためなのですが、優れた技術さえあれば安定的な売り上げが確約されるものではありません。
数値管理の認識が甘くどんぶり勘定で収支の計算をしていると、厳密にいくらの支出によっていくらの利益が確保できているか十分に把握することができません。
黒字経営を目指すのであれば数値管理を徹底する必要があります。

1ー3 立地が悪い

サロン経営の売り上げに重点を占めるものとして考えられるのが、サロン自体の立地条件です。
一般論で考えてみても分かるかと思いますが、大通りから外れた人通りの少ない道路に面したサロン、あるいは一日の乗降者数が少ない駅の最寄りのサロンでは人の往来が少ないために顧客がつきにくい傾向にあります。
そのため立地条件が悪いだけでも売り上げが取れない可能性があり、あまりにも人通りが少ない店舗では移店することも視野に入れた方がいいかもしれません。

1ー4 家賃が高すぎる

ただ一等地に店舗を構えるとなるとそれ相応のお金がかかってきます。
家賃は毎月一定額を支払わなければならないので、高すぎると利益を圧迫してしまうことを念頭に置く必要があります。
サロンの家賃の相場は3〜4日分の売り上げ程度に抑えることが前提であり、それ以上の金額になっていると家賃の返済が遅くなり利益が必要以上に食われてしまいます。
一等地にサロンを構えて勝負したいのであれば、それ相応の準備をして経営戦略を立てていかなければなりません。

1ー5 諸経費が高すぎる

またサロンで使用する薬液や機材のリース料、インターネット代などの諸経費が高すぎるのも問題です。
サロン経営をして利益を上げるためにはそれなりの出費がかさむものですが、だからといって諸経費が高い状況を看過していると結局は利益を自ら捨てているようなものです。
諸経費が本当に適正な金額に収まっているかどうか、時には見直しすることも大切です。

1ー6 スタッフの数が少ない

美容業界は他業種肉食べ、ほぼ原価のかからないという強みがあるので、スタッフの稼働率を最大限に引き出すことで利益を比例して上げることに役立ちます。
ただその一方で美容業界の離職率はかなり高い水準になっており、特に美容師の離職率はおよそ9割にも上ると言われています。
スタッフの十分な教育ならびに引き止めるための経営戦略がなければ、スタッフを育て上げると同時に次から次へと辞めていってしまうという負のスパイラルにも陥りかねません。
スタッフの数が少なければ当初予定していた稼働率を下回り売り上げが落ちてしまうことは目に見えています。
一人で経営しない限りはスタッフの数をある程度キープしなければなりません。

1ー7 店頭での販売に力を入れていない

サロン経営で忘れられがちなのが店頭での商品販売の重要性です。
基本的に店頭で販売した商品のおよそ半分の値段が売り上げとして利益に反映されるため、店頭での販売に力を入れるだけでも売り上げがそれなりに伸びることがあります。
現状では店頭での販売に力を入れていないのであれば、今からでも店頭での販売に力を入れてみても遅くはありません。

1ー8 予備の経営資金が少なすぎる

サロン経営者の多くが機材購入や不測の事態に対応できるようにと予備の経営資金を手元に残しているはずですが、その金額が少なすぎると赤字続きの経営に傾いた際の立て直しを図ることが難しくなる場合があります。
予備の経営資金は一般的に、3ヶ月分の売り上げ程度の金額が手元にあればいいと言われています。その金額をキープしておくだけでも閉店のリスクがかなり低減できます。
これら以外にもサロン経営が赤字に傾く理由はあるかもしれませんが、総じて言えることはサロン経営者である以上はまず経営に関する知識をきちんと身につけておかなければ話になりません。
以降ではサロン経営を黒字化するために必要な観点を解説しているので、サロン経営者として何を知るべきか知りたい方はどうぞ最後までお付き合いください。

高い広告料

 

美容業界の慣習とも言うべき事柄の一例として、ホットペッパーの利用が挙げられますが、単刀直入に言えばホットペッパーはリピート作りに必ずしも役立つとは限りません。
そしてホットペッパーの営業マンの言葉を鵜呑みにして契約してしまうと、後々になって後悔することにもなりかねません。ここではホットペッパーの具体的な仕組みについて簡単に解説しておきます。

2ー1 基本的に一年契約

ホットペッパーとは広告料を支払う代わりに自分が経営しているサロンの情報を紹介してくれるもの、というのが一般的な認識ではないでしょうか。
またホットペッパーを利用していればネットの予約機能を利用できるため、24時間365日予約を受け付けることができます。

これだけ書くとメリットが多いようにも感じますが、契約前に知っておきたい情報の一つとしてホットペッパーは一年契約となっています。
料金プランもいくつかあるのですが、途中段階での契約解除はできません。そして契約プランの変更もより高い広告料を支払うプランへとアップグレードはできても、広告料がより安いプランへと変更するダウングレードができません。つまり一度ホットペッパーと契約してしまうと規定の一年間は何が何でも広告料を支払う必要があり、サロン経営者はその事実が抱えるリスクを考慮した上でホットペッパーを利用するかどうかを検討しなければなりません。

2ー2 料金で何が違うのか

前述したように、ホットペッパーにはライトSからプラチナLLまでの実に10段階もの料金プランが存在します。
この料金の違いが何を意味するかと言えば、有り体に表現するならば高い広告料を支払うほど一覧での表示順位が良くなります。
「おすすめ」や「人気順」といったページに掲載されるようになり、ホットペッパー利用者の目に留まりやすくなります。
そのためホットペッパーでピックアップされているのは本当に技術の優れたサロンではなく、単に広告料をより多く支払ってあるサロンが該当します。
美容業界の市場規模は2兆円と言われていますが、その半分以上を実質的にホットペッパーのような中間業者に食われていることはあまり知られていません。
それでは何故ホットペッパーは高い広告料にもかかわらずサロン経営者から支持され続けているのでしょうか。

2ー3 リピート作りに実は役立たない

ホットペッパーはその利用者数の多さから支持されていますが、利用者たちは各サロンの割引クーポンを目当てにホットペッパーを利用しているのがほとんどです。
つまりサロンそのものに興味があるのではなく割引クーポンに釣られて来店する場合が多いということです。
またホットペッパーを利用すると予約機能が活用できますが、インターネットで簡単に予約できる分無断キャンセルも割と多いです。
こうした状況を加味すると実はホットペッパーはリピート作りにはあまり役立たず、無駄に高い広告料を支払うことにもなりかねません。

ホットペッパーの広告ありきの経営だけでは売り上げが赤字に傾くことは容易に想像できるので、サロン経営者はできる限りホットペッパーを利用するべきでは無いと言えるでしょう。
また既に利用しているのであればなるべく早期に契約を打ち切ることが賢明です。

改善手段と融資の手段

それではサロン経営を黒字化するために、具体的にはどのような改善手段が有効なのでしょうか。
以下で簡単にですがそれぞれ見ていきましょう。

3ー1 SNSを活用する

サロン経営している方であれば積極的に活用していきたいのがSNSです。
インスタやTwitterのようなSNSは基本的に無料で利用できるため、検索キーワードを上手く組み合わせて画像とともに書き込みするだけでも認知度を高める効果があります。
あるいはSNSのフォロワー限定の割引サービスといった特典を用意しておけば、それに興味を引かれた利用者を店舗まで引っ張ることができます。
SNS以外でも自店舗のブログを開設するというのも一つの方法ですが、どちらの場合でも大事なのはキーワードの設定方法です。
芸能人の名前を引用する、あるいは特定のお悩みに該当するように複数のキーワードを組み合わせれば露出度がかなり違ってきます。

3ー2 諸経費を節約する

サロン経営では水光熱費やインターネット料金が割と馬鹿にできないので、現状よりも安いプランがないかを探してみるのも一つの方法です。
また施術に必要な薬液などの在庫を見直し、必要なものと不要なものに分けて適正化することも必要となります。
余分な商品を抱えても資金繰りを圧迫するだけなので、明らかに消費量の少ない商品は追加注文しないようにして必要な商品だけに絞るようにしましょう。

3ー3 メニューを限定する

少しでも多くリピートを取ろうとメニューを豊富に揃えるサロンもありますが、売り上げの見込みがないメニューを削り優先順位をつけることで自店舗ならではの看板メニューを用意することに役立ちます。
そのためには自店舗の客層やニーズを分析する必要がありますが、これについては事前カウンセリングの資料を集めておくだけでも情報収集することができます。

3ー4 数値管理を徹底する

その他、サロン経営を黒字化させるためにも数値管理は必須ですが、その一例を挙げると以下のようなものがあります。

・新規顧客と既存顧客の比率
・その来店頻度
・それぞれの客単価
・スタッフの人件費率
・原価率 など

これ以外にも管理すべき数値はありますが、サロン経営者として把握しておきたい数値の種類に関してはインターネットでも調べられます。
今まで意識してこなかった方は一度検索してみるといいかもしれません。

3ー5 スタッフに還元する

売り上げが赤字の時にする必要はありませんが、黒字化できたならスタッフにその一部を還元していくこともいいでしょう。
ただでさえ離職率の非常に高い業界です。スタッフが離れるとまた一から新人教育を施す必要がありますし、何よりそのスタッフについていた顧客まで手放すことにもなりかねません。
スタッフへの還元方法は独自で決めてもらって構いませんが、利益の何パーセント、あるいは指名率に応じてのインセンティブといった具合にスタッフのモチベーションを維持できるようなものにしておくことをおすすめします。

まとめ


サロン経営者であれば融資の手段として国からの助成金についても知っておくといいかもしれません。具体的な内容はここでは省きますが、利用条件に該当すれば年間で数百万円程度の融資を受けられることもあります。
赤字だらけのサロンでも利用すれば経営が健全化できる可能性があるので、興味のある方はこちらも調べてみるといいでしょう。

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