銀行融資
2019/10/31
法人で銀行融資を受けるための必要書類と重視される点を徹底解説!
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はじめに
中小企業にとって資金調達が成功するかどうかは死活問題にも関わりますが、中でも銀行融資は非常に狭き門として知られています。また銀行融資の審査では必要書類、とりわけ決算書類の内容が重視されることは周知の事実です。法人として銀行融資を希望する場合では、具体的にどのような書類が必要になるのでしょうか。
この記事では法人として銀行融資を受けるための必要書類について中心に解説します。
1.法人で銀行融資を受けるための必要書類とは
個人事業主として銀行融資を申請する場合と、法人として銀行融資を申請する場合とでは必要書類の種類や数が異なります。今回は法人の経営者を中心に話を進めていくので、銀行融資の申請を後に控えている方は必要書類が全て揃っているか今一度確認するのに利用してください。
1-1.経営計画書
中〜長期における会社の経営方針を示した書類として、経営計画書があります。経営計画を作成する場合では、①過去、②現在、③未来の3つの時間軸に分けることでより内容が整理しやすくなります。
①の場合
・経営に関する要素を、外部環境あるいは内部環境のどちらに属するか分類する
・会社の経営理念を改めて言葉にする
・これまでの会社の実績を書き出す
・過去に起こった経営課題について書き出す(特に課題解決のために用いた方法や、実際に解決できたかどうかなどを詳細に記す)
②の場合
・現状起こっている経営課題の詳細を記す
・経営課題の解決策として考えうる方法論について解説する
・実際に解決するための具体的な計画を立てる
③の場合
・将来的な財務状況を予想して書く
・将来的な財務状況の予想を加味して、決算書類の主たるものを試算する
・融資で借りたお金を活用する前提で、将来的なビジョンを具体的に想像する
この流れに沿って内容をまとめれば、ある程度整合性のとれた経営計画書がまとまるはずです。また最近では経営計画書を作成するためのテンプレートも無料配布されています。「一から書類を作る時間がない」という方は、こうしたツールを活用してみるのも一つの方法です。
1-2.商業登記簿謄本
法人として銀行融資の申請をする場合では、実際にその会社が存在することを証明してくれる書類を提出する必要があります。それが商業登記簿謄本と呼ばれるもので、会社の所在地を管轄する登記所に行けば入手することができます。
所定の手数料額に応じた収入印紙を貼り付けなければならないものの、請求情報を入力した申請用紙を窓口で渡せば、商業登記簿謄本については簡単に手に入ります。
1-3.資金使途の資料
銀行融資では正確な資金使途が問われるため、何のために借りたお金を使うかを示す資料を持参します。例えば設備投資に利用する場合であれば設備の見積書を、運転資金として利用する場合であれば予定の資金繰り表を証拠として提出するといいでしょう。
1-4.決算書類
銀行融資の審査では決算書類の内容が特に重視されるため、この書類一式については特に内容を充実させるよう努めなければなりません。
ここで言う決算書類とは、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー表などを指しており、別名「財務諸表」と呼ばれることもあります。決算書類は特定の事業年度中の経営状況を第三者にも分かりやすいようにまとめたものでなければならないため、決算書類に記載された客観的な数値を根拠にして、その内容を融資担当者に解説できるよう事前に練習しておくことも必要です。
1-5.資金繰り計画表
法人として健全な会社経営をするためには、具体的な内容で構成された資金計画を事前に立てておくことが望まれます。
資金繰り計画表では過去から現在までの資金繰りの状況を端的に表した資金繰り実績表と、その内容を元に将来的な資金繰り計画を立てる資金繰り予定表の2つを作成しておくとより分かりやすくなります。この内容に融資で借りた資金を有効活用する術についても詳しく記載しておけば、経営者としての経営策定力を示すことができます。
1-6.予想の損益計算書
決算書類の一つである損益計算書を見れば、その会社の収益性が把握できます。損益計算書で会社の利益を示す項目としては、①売上総利益、②営業利益、③経常利益、④税引き前当期純利益、⑤当期純利益の5つがあります。ここでは詳しい計算方法について省略しますが、詳しく知りたい方はインターネットで検索してみるといいでしょう。
1-7.予想の貸借対照表
貸借対照表上では会社における資産と負債、純資産の部がそれぞれ区分されています。そのため①投資をどの程度行うのか、②資金調達と返済をいくらずつで行うのかを考えます。それから③売掛金が一ヶ月分の売上に対して何倍程度なのか、棚卸資産や仕入債務が売上原価の何倍になるかという3つの観点から予想を立てます。
1-8.納税証明書
銀行融資の審査に通過できる可能性を上げる意味でも、国民の義務として支払うべき税金については決して滞納してはいけません。これまでの税金の支払い状況について確認できる資料として納税証明書がありますが、仮に滞納している場合では申請前に支払いを済ませておく必要があります。
1-9.借入状況の一覧表
銀行融資を新たに申請する場合でも、それ以外の金融機関を利用していることも実際にあるはずです。現状借りている金額が多いほど新規融資の返済が困難になるリスクも高まるため、可能な範囲で既存の借入を完済してから審査に臨むのが無難ではあります。
銀行融資の審査の主な必要書類としては上記のようになりますが、会社の業種によっても必要な書類の種類が異なることがあります。詳しくは銀行融資の申請をした時に教えてもらえるはずです。
2.銀行融資は時間がかかる?
資金調達の方法によっては比較的早くお金が手に入る方法もありますが、銀行融資の場合では基本的に時間がかかります。特に必要書類を揃えたり決算書類の内容を細かく練り上げたりするのにも時間が必要なため、遅くても数ヶ月前から準備を始めるに越したことはありません。ただし必要書類として揃えるものにも有効期限があるため、本人確認書類については3ヶ月、顔写真のない本人確認書類については6ヶ月以内のものを使用するように注意しましょう。
また銀行融資でかかる時間の目安については、以下の記事でも取り上げられています。こちらも参考にするといいでしょう。
3.銀行融資の必要書類における注意点とは
銀行融資では決算書類を重視した審査になることは前述しましたが、必要書類に関して言えば他にもいくつか注意点があります。この章では次に、必要書類に関する注意点について紹介しておきます。
3-1.誤字脱字がないか
用意する書類については基本的にパソコンで作成することになりますが、パソコンで打ち込んだ内容についてはおさらいも兼ねて一文字ずつ目を通しながら確認した方が無難です。銀行融資で用意する書類についてはもちろん提出することになるため、ここで誤字脱字が多いと「提出書類の内容も確認していないのか」と思われ、融資担当者からの評価も悪くなってしまいます。正式な書類を作成する場合には、誤字脱字がないよう日頃からきちんと確認する癖をつけるべきです。
3-2.第三者に分かりやすい内容にまとまっているか
銀行の融資担当者との面談時には、自分で用意した提出書類を元に説明することになります。つまり共通の資料として利用されることになるため、事前に家族や知人、会社の従業員などに読んでもらい、その内容が第三者から分かりやすい内容になっているか確認してもらう必要があります。
例えば経営計画は決算書類の数字に基づき客観的な根拠が沿えられているか、予想の損益計算書や貸借対照表では自社の業績が伸びることを無根拠に主張していないかなど、細かな部分まで注意して作り込むとなお良いです。提出書類に目を通せば会社の情報が分かりやすく整理されているという状態になるまで、きちんと完成させておく必要があるでしょう。
3-3.提出書類の内容をある程度把握しておく
融資担当者との面談時には提出書類を元に説明することになりますが、会社の経営者自身が自社の情報を全く把握していないというのも問題です。そのため面談に臨む前には提出書類の内容をある程度記憶しておくくらいの気持ちで、しっかりと目を通しておいた方がいいでしょう。会社の情報を分かりやすく伝えるため、それと同時に融資担当者からどのような質問をされるかということを想定してシュミレーションしておけば、面談時に何を伝えるべきかその場で悩まずに済みます。
3-4.必要であれば添付資料を付ける
融資担当者としてはなるべく多くの情報を引き出したいと考えるため、必要であれば添付資料を付けておくのもいいでしょう。例えば保証人を付けることを想定するのなら保証人の本人確認書類、自社もしくは個人の不動産を担保にする場合では不動産の登記簿謄本など、一般的な必要書類では不足する部分を補うことも時には必要です。添付資料として何を付けるべきか迷ったら融資担当者に事前に確認しておく、もしくはインターネットで調べてみるようにしましょう。
4.銀行融資の審査に受かりやすくするためのコツとは
銀行融資の場合では書類審査の準備にかなり手間取ることと思いますが、必要書類を揃える以外でも準備できることというのがいくつかあります。このコツを押さえておくことで銀行融資の審査に通過しやすくすることもできます。
この章では次に、銀行融資の審査で受かりやすくするためのコツについて順に紹介していきましょう。
4-1.会計ソフトを利用して帳簿作成をする
銀行融資の必要書類として会社の売上や経営状態などが分かる資料があります。この資料を見て銀行側も会社の現状を把握しようとするため、なるべく分かりやすくまとめておくのが無難です。
そのため貸借対照表や損益計算書などの決算書類を用意する際には、会計ソフトを利用して書類審査に提出するための資料を作成しましょう。最近ではクラウド会計ソフトの利便性が高いことから、会計処理に不慣れな方でも見やすい資料を作りやすくなっているのでその点は心配しなくてもいいでしょう。
4-2.資金使途を明確にする
銀行融資では融資を受けられた際の資金使途についても尋ねられますが、ここで「借りられるだけお金を借りたい」や「使い道は決まっていない」などの発言をするのはNGです。銀行の融資担当者としても、計画性のない経営者にお金を貸して資金を回収できるとは考えません。
資金使途を明確にした上で、その金額を希望する妥当性があるか、融資を受けられた後に会社の利益が上がる見込みはあるのかなど、融資担当者が知りたいと考える内容を想定してストーリーを作っておく必要があります。
4-3.返済能力があることを主張する
銀行融資ではお金を貸してもらえる代わりに、毎月の元金および利息の返済が発生してきます。そのため融資担当者としても、「この会社にお金を貸して本当に返済してもらえるだろうか」と値踏みします。
融資の希望額を明確にするとともに返済原資はどこから捻出できるのか、また経営を圧迫せず安定的に返済を続けていけることを、資金繰り表を利用して合理的に説明する必要があります。
4-4.会社に将来性があると感じられる事業内容や今後の計画を立てる
会社を経営している以上は何らかの事業を行なって資金調達をしていくことになります。銀行側としても全ての業界について詳しい訳ではないため、融資担当者に会社の事業内容を説明する際には、自社の商品およびサービスを理解しやすい資料を添付すべきでしょう。
また今回お金を貸すことで今後とも長い付き合いができると見込まれれば審査に通過しやすくなるため、事業内容を説明する際には客観的な数値を元に自分の会社には将来性があることをアピールするといいでしょう。もちろん話の盛りすぎは逆効果なので過剰な表現で話を作りすぎるのは控えるべきです。
4-5.保証付融資も検討する
一般的に保証人や担保なしで銀行からお金を借りることをプロパー融資と言いますが、このプロパー融資の場合では新規融資を受けられる可能性が極端に低いことで知られています。特に中小企業ともなるとかなり厳しいのが現状です。
そのため何が何でも銀行融資を受けたいという場合には、保証付融資で借りることも検討してみるといいでしょう。保証付融資の場合では信用保証協会を利用してお金を借りる訳ですが、万が一にも返済不履行になった時には信用保証協会が代位弁済してくれるというメリットがあります。
ただし信用保証協会を利用すると、銀行とは別に信用保証協会にもお金を支払っていかなければなりません。そのため融資を希望する銀行がプロパー融資と保証付融資を同時に申し込めるのであれば、同時に申し込んでどちらか一方でも審査に通過できるよう準備を進めるというのも一つの方法ではあります。
4-6.会社に関する数字はある程度把握しておく
銀行融資では書類審査とともに面接も行われますが、この面接から銀行側は経営者の人柄や意志の強さを見たいと考えます。そのため面接の質疑応答の場面でしどろもどろにしか説明できない経営者の姿を見てしまうと、当然お金を貸そうという気にはなりません。
融資担当者からの質問に的確に答えられるようにするためにも、まずは経営者自らが会社の数字をある程度記憶しておく必要があります。そしてその上で説得力のある話ができるよう、融資担当者が質問するであろう内容を想定し、最終的には模擬面接を数回は行っておいた方が無難ではあります。
4-7.税金を滞納しない
これは意外と忘れがちなこととして、銀行融資を希望するのであれば税金の滞納にはまず注意すべきです。税金もまた支払い義務があるお金なので、これを滞納する時点で融資担当者は「税金を滞納するなら、返済も滞納するかもしれない」と判断します。
そのため税金の支払い期日に間に合うよう資金を確保するとともに、どうしても資金が捻出できないという場合にはノンバンクから一時的にお金を借りてでも税金の支払いを優先すべきでしょう。
4-8.銀行に定期的に情報提供する
銀行融資は審査に通過すること自体のハードルがかなり高いと言われていますが、仮に通過できたらそこで終わりという訳にはいきません。
銀行側としてもお金を貸した会社がどういう経営状態になっているか、逐一知りたいと望んでいます。そのため融資を受けられたからといって銀行への情報提供を疎かにしてしまってはいざという時に銀行を頼ることもできません。
銀行融資を受けた後も継続的に会社の情報提供を行い、融資担当者に自ら連絡をとるくらいのこまめさがあるとなおいいでしょう。
銀行融資の審査に通過するためにはさまざまな努力が要求されますが、総じて言えば会社として信頼を勝ち取ることがひいては融資の審査通過にもつながってきます。銀行とは長い付き合いを続けることで追加融資を受けやすくなりますし、いざという時にも助け舟を出してくれる可能性が高くなります。
新規融資でまずお金を借りられたら返済実績を着実に作り上げつつ、長い時間をかけて銀行との信頼関係を築いていくことこそいずれ会社の助けになると理解すべきでしょう。
まとめ
銀行融資では必要書類の数が多く、また内容もかなり詳細まで練り上げなければならないため、書類を用意するだけでもかなり時間がかかってしまいます。そのため時間に余裕を持って用意しておかなければ、内容が薄かったり情報に不備のある書類を用意してしまうことにもなりかねません。
ただし銀行融資の必要書類を自力で作成して揃えるとなると、かなりの労力や時間がかかります。そんな必要書類を用意することに不安がある方は、資金調達マスターの無料相談サービスを利用して専門家の意見を参考に聞いてみるというのもおすすめです。また自社の悩みに即した専門家を紹介するサービスも実施しているため、「銀行融資を成功させるために、どのような業種の専門家を頼ればいいか分からない」と悩む必要もありません。
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