銀行融資

2019/10/31

銀行融資で遅延を起こしたらどう対応すべき?その後の影響は?

資金調達でお困りの方!
様々な資金調達方法をご用意してお手伝い致します。
↓↓↓↓まずは無料相談↓↓↓↓

無料で相談する

はじめに

会社を経営していれば銀行融資でお金を借りる機会もあるかと思いますが、普通なら借りたお金は期日に間に合うよう毎月返済していくのが当たり前です。しかし会社の資金繰りが危うくなりどうしても返済分のお金が用意できなくなった場合、期日に間に合わないことも実際にあるかもしれません。ただし仮に返済が遅延してしまった場合であっても、お金を借りている銀行には早めに連絡を入れるべきでしょう。そのまま放置していればとんでもない事態に陥り、会社経営どころか自分の生活さえままならなくなるリスクがあるからです。
この記事では銀行融資で遅延を起こしてしまった時の対処法や、その後の影響について解説します。また関連記事として以下の記事に目を通してみると、銀行融資の知識がより深まります。

銀行融資の審査にかかる期間とその対策とは

1.銀行融資で遅延してしまったら

銀行融資では元金に加えて利息の返済を月々行なっていくことになりますが、仮に月々の返済で遅延してしまったらどのような事態に発展していくのでしょうか。この章ではまず、銀行融資で遅延してしまった際のその後について詳しく紹介しておきます。

1-1.遅延損害金が発生する

融資の場合でもお金を借りていることには変わりないので、支払期日に間に合わなかった時点で「遅延損害金」が発生します
この遅延損害金とは支払いが遅れた場合に利息とは別に課される延滞金のことで、いわゆるペナルティのような意味合いを持っています。通常の利息の場合では返済期日までに支払う前提で計算されるため、支払期日を迎えた時点で利息の計算は中断されます。しかしその一方で遅延損害金の場合では支払期日の翌日以降に発生するものなので、融資の返済分を完済するまで遅延損害金は際限なく増額されていきます
ちなみに遅延損害金の上限金利は融資を受けた際の金利の約1.46倍までに留めることが、利息制限法によって定められています。ただ銀行の場合では年間20%以上の金利は出資法で禁じられているため、最高で20%までとなっています。
遅延損害金の話が出たので補足しておくと、遅延損害金は発生した時点で支払う義務が生じてきます。これは利息制限法では融資の返済分を充当する順番として、①ATM手数料などの費用→②利息→③遅延損害金→④元金の流れが定められているからです。つまり遅延損害金を完済しなければ、元金の支払いはいつまでもストップしてしまうことにもなりかねません。支払期日に遅れてしまい遅延損害金が発生した際には、すぐさま支払い終えるように注意してください。

1-2.督促の電話がかかってくる

返済の遅延が発生したら、数日以内には銀行から督促の電話がかかってきます。融資の返済を始めて間もない頃には、期日のことを忘れついうっかり払い忘れてしまう方というのも少なからずいます。その場合では正直に「支払期日のことを忘れていた」と打ち明けることで、遅延損害金さえ支払えば何事もなく終われるはずです。あるいは支払うためのお金をどうしても用意できない場合であっても、その事情を素直に相談すれば支払いをしばらくの間は猶予してもらうこともできるかもしれません。
そんなことをする人はいないと思いますが、銀行からの督促の電話だと分かっていて無視することは絶対に避けましょう。可能であれば自ら銀行に支払いが遅れた旨を説明し、いつまでに支払えるかを伝えられればなお良いです。

1-3.督促状が届く

督促の電話に出なかった場合では、銀行から督促状が届きます。督促状が届いた時点で銀行にすぐ連絡すれば話は別ですが、連絡もせず3ヶ月程度放置すると「期限の利益の喪失」に関する内容がまた書面で届きます
ここで言う期限の利益の喪失とは、債権者が借りたお金を分割で支払えることを利益としてとらえるため、このような言葉の表現になっています。言い換えればこの期限の利益が守られている間は分割での返済ができるものの、これが喪失してしまった時点で残額を一括で返すよう言い渡されてしまうことになるのです。これでは会社経営どころではありません。

1-4.債権回収会社が代位弁済請求をしてくる

債権回収会社が一時的に借金を肩代わりして銀行への返済を済ませたその後に、今度は債権回収会社があなた宛に借金の取り立てをすることになります。
これを「代位弁済請求」と言い、代位弁済を終えた債権回収会社はあなたに一括で残額を返済するよう求めてきます。この行為は「求償権」として認められているため、こうなった時には遅延損害金と利息がつき、返済額が大変な金額にまで膨れ上がっているリスクが非常に高いです。
順に見ていけば分かるように、支払期日に間に合わなかった場合であっても早めに対処すれば事態が悪化する前に延滞解消することができます。しかしその一方で延々と放置して仕舞えば大変な事態にもなりかねないので、会社のためを思うなら自らの首を絞める前に支払期日に間に合わない旨を相談するべきでしょう。

2.銀行で遅延を起こすとその後どうなるか

銀行融資の申請をした方であれば知っているかと思いますが、銀行融資では個人の信用情報についてもチェックされます。この信用情報には過去から現在までの借入状況および返済状況が記載されており、融資の審査にも多大な影響を与えます。また個人事業主の場合だけでなく、中小企業の場合でも経営者個人の信用情報が調べられるため、油断は禁物です。
この個人の信用情報において「事故情報」が残っていたとしたら、新規融資の審査に通過することはかなり難しくなってしまいます。特に会社の規模が小さい中小企業では、経営者の方のクレジットカードや融資の利用状況なども見られることになります。
経営者の方が個人的に借金や支払いを遅延していても融資に悪影響を及ぼすため、可能な限りはそういったことがないように意識しておかなければなりません。

3.銀行融資で行われる「信用格付け」とは

ここまでは銀行融資で遅延してしまったらどうなるかについて解説しましたが、銀行融資の審査時には「信用格付け」が行われることになります。この格付けによって融資の可否が決まる訳ですが、具体的にどのような流れで行われるのでしょうか。この章では次に、信用格付けの大まかな内容について解説していきます。

3-1.信用格付けでは決算書の比重が大きい

銀行のような金融機関を管轄する役割を担うのが金融庁ですが、この金融庁が決算書類を中心に信用格付けを行うよう指示しているためです。信用格付けが行われる大まかな流れとしては、定量評価→②定性評価→③実態評価の三段階になっています。以下でそれぞれの段階について簡単に解説しておきましょう。

①定量評価
第一次評価となる定量評価では、決算書に記載された数字を元に評価が行われます。決算書の評価方法として財務スコアリングモデルが導入されていますが、これについてはどの銀行であってもほぼ共通しているとされています。
基本的には会社の収益性や安全性はもちろんのこと、成長性、返済能力についても見られることになります。このうちのいずれかが抜きん出ていれば良いという訳ではなく、理想を言えばバランス良く点数をつけてもらえなければあまり意味はありません。ここで各要素における計算方法についても以下で抜粋しておきます。

1.収益性
・売上高経常利益率=経常利益÷売上高
・総資本経常利益率=経常利益÷総資本
・当期利益額
2.安全性
・自己資本比率=株主資本÷総資本
・流動比率=流動資産÷流動負債
・ギアリング比率=有利子負債÷自己資本
3.成長性
・売上高
・経常利益増加率=当期経常利益÷前期経常利益
4.返済能力
・インタレストカバレッジレシオ=(営業利益+受取利息・配当)÷支払利息割引料
・キャッシュフロー額=営業利益+減価償却費
・債務償還年数=(有利子負債ー運転資金)÷キャッシュフロー
これらの指標もあくまで一般的なものなので、過信は良くないですが気になる方は試算してみてもいいでしょう。

②定性評価
数値だけでは評価できない部分について見るのが、第二次評価となる定性評価となります。経営者の能力や過去の返済履歴、さらには経営計画の策定能力および財務管理能力なども見られます。定量評価の判定が覆ることは滅多にありませんが、数値だけでは測れない将来性を見極める部分でもあります。

③実態評価
第三次評価として最後に行われるのが、融資の返済能力について見る実態評価です。基本的には経営者個人および会社に現金化できる資産はないか、返済能力に支障を来す要素はないかなどを確認する段階となります。

3-2.信用格付けの債務者区分のセーフラインとは

信用格付けでは最終的に債務者である会社を、①正常先、②要注意先、③要管理先、④破綻懸念先、⑤実質懸念先、⑥破綻先の6つに分類します。銀行融資を受けられるセーフラインと言われるのが①と②のみで、②より下の評価がついてしまうと新規融資を受けられる可能性は限りなく低くなってしまいます。そして②の場合でも①の正常先に限りなく近い状態でなければ、やはり新規融資は難しいかもしれません。
正常先については説明するまでもありませんが、業績が良好かつ財務状況にも特に問題のない会社がこれに該当します。その一方で要注意先とは当期利益が赤字だったり債務超過していたりと、業績が不調でかつ財務内容に何らかの問題を抱える会社がこれに該当します。
銀行の信用格付けの詳しい仕組みについてはかなり難しい部分もあるのですが、要は決算書の内容を重点的に精査する必要があると覚えておけばいいでしょう。

まとめ

銀行融資で遅延を起こしてしまうと返済額が増えるだけでなく、その後の融資についても利用できなくなるリスクがあることは事前に把握しておかなければなりません。「個人で借金や税金の支払いを遅延する分にはいいだろう」と思う方もいるでしょうが、会社の代表者である以上は個人の信用情報についても最新の注意を払うことが望まれます。
資金調達マスターでは無料相談サービスを実施しており、余分なお金をかけずに専門家の意見を聞くことができます。「銀行融資に受かる方法が知りたい」、「融資の返済が遅延してしまったけどどうすればいいか」など、資金調達に関する悩みなら対応可能です。興味の湧いた方は、下記フォームよりぜひお問い合わせください。

無料で相談する