はじめに
この度は創業資金の解説を主に、企業に向けての資金繰りや調達方法について説明していきたいと思います。
どうぞ、宜しくお願い致します。
創業資金の準備
さて、これから創業資金について考えていくわけですが、具体的にどれだけのお金があればより安定した運営に繋げることができるのでしょうか?
ここではそういった初歩中の初歩から解説させていただきます。
創業資金は幾らあればいいの?
答えとしては、それは「なにをやるか」によって変わってきます。
開業としましては、「個人事業での独立開業」「個人事業主になる」「会社を設立する」と、大まかに分けて3つがあります。
それぞれどれをやるかによって、創業資金の準備の内容も変わってくるのです。
金額は、だいたいではありますが「個人事業での独立開業」「個人事業主になる」「会社を設立する」の順で高くなっていきます。
開業する際は何をやるか、どれだけのお金が必要か、などを考えながら行動しましょう。
創業資金の集め方
ですが、実際にお金が必要だと言っても、そんな簡単に降ってくるわけではありません。
ここでは簡単に創業資金の集め方について紹介していきます。
創業資金を集める方法はとても多くありますので、まずは一覧にしてみましょう。
ここではジャンル別に3つの分類に分けて紹介していきます。
【1】 出費による創業資金
- 自己資金
- 社員持株会
- 他企業からの出費受入
- ベンチャーキャピタル(VC)
【2】 個人借入
- 個人での借り入れ(消費者金融等)
- 親族や知人からの借入
【3】 融資
- 銀行からの借入
- 信用金庫からの借入
- 制度融資による借入
- 日本財政金融公庫の公庫融資
- マル経融資
いかがでしょうか?
これを見るとかなりの数で創業資金の調達方法があることがわかります。
ですがこれだけの数があったとしても条件に合うものは少なかったりと、実際に借入することができないものも多いです。
尚、この一覧に乗っている創業資金の調達方法は後ほど二章で説明をしますので、安心ください。
創業に必要な条件
さて、この項目では創業に必要な条件のことを説明させていただくのですが、今回は起業する方々本人の人柄などは触れずに、単純に必要なものを挙げていきたいと思います。
基本的に、創業するとなるとまずはビジネスプランの作成を行うのが定石です。
やはり方向性を定め、計画にするということは目標へと繋がり、時間が経つに連れて進捗度も知ることができるので作っておいて損はありません。
そして何より、金融機関などにビジネスプランを提示することにより相手方が方向性などをわかってくれることができ、お互いの資金援助やパートナーシップの構成に繋がります。
二つ目は資金計画です。
これは当たり前ですが、創業の為に必要な資金の計算をしていなければ、後々大変なことになります。
起業するならば、最初は開業資金と運転資金の目途を算出して、創業するにあたり自己資金のみで足りるのか? などをしっかりと考えてみましょう。
そして三つめは、創業する際に必要となるかもしれない営業許認可申請に関することです。
こちらは許認可や登録、もしくは届け出が必要な事業に関することですが、大事なことなので記しておきます。
開業にあたり許認可が必要な事業と言えば、基本的には従業員または利用者が危険に遭う可能性がある事業のことを指します。
その場合は、監督官庁からの営業許認可または登録、もしくは届出が必要です。
人が口にする商品を扱う事業、人が体に触れるものを扱う事業は原則として許認可が必要となります。
追記しておきますと、これは創業時だけの問題ではなく、短期間のイベントのようなものであったとしても、危険が伴うものなどによっては届出や許認可が必要となる場合があります。
しっかりと確認をしてから創業をしましょう。
四つ目は「経理」です。
ビジネスで収益を上げるには、現在の経済状況が赤字なのか黒字なのかをはっきりさせ、会社内の財産に関することもしっかりと管理する必要があります。
最初に経理をする担当の者を決め、しっかりと創業する際に相談しておくと良いでしょう。
創業資金の調達方法
創業資金の調達方法1
まずは創業資金ではオーソドックスである自己資金についてです。
自己資金とは、その名の通り自身の資産を元にしたお金のことを指します。
メリットは経営権を保持できることや経営の自由度が高いこと、そして金利の負担がないことです。
ですが、デメリットは資金量が限られてしまうことと、事業清算をした場合では自分の資産を失うことが挙げられます。
一番単純で、一番始めやすい方法がこの自己資金です。
次は社員持ち株会についての説明です。
こちらは、社員達が設立・運営を行い「会社の資金を出費し合う」方法です。
規約が必須であり、従業員持株会の組織・理事が必要になります。
メリットは様々なものがありますが、主なものは従業員のモチベーションアップでしょうか。
逆にデメリットは、運営が大変なことと、株主が分散してしまうことです。
この制度の弱点としては、企業の業績が上がれば株式も上がるが、下がれば同じく株式が下がってしまう点などが挙げられます。
ですが、多くの企業がこの制度を取り上げており、かなりメジャーなものとなっています。
次は他企業からの出費受入です。
こちらに関してもよく知っている方が多いのではないでしょうか。
メリットとしては、出費元企業に株式を譲渡し、協力が期待できるようになる点がありますが、
デメリットとしても株式の譲渡比率が50%を超えると経営権が握られるというリスクがあります。
ベンチャーキャピタル、略語ではVCと呼ばれるこれは、資本と引き換えにVCの出費を受け入れる方法です。
上場を狙うような有望な会社に限られますが、顧客やビジネスパートナーの紹介、経営に関するアドバイスなどを期待できます。
デメリットとしては、起業家の株保有率が下がるなどがあります。
創業資金の調達方法2
また、個人での借り入れとしての創業資金調達も存在します。
メリットとしては個人の信用で容易に申し込むことができますが、デメリットとしては利息が高いことが挙げられます。
次に親族・知人からの借入です。
こちらは他人資本でも経営権を保持しやすいことや自由な条件で契約をしやすいことが挙げられます。
デメリットとしては専門家などのアドバイスなどは期待できない上、身内とリスクを共有することになってしまうことです。
創業資金の調達方法3
次は融資に関することで、銀行からの借入です。
設立直後などの信用がない会社では大手銀行は融資をしてくれない場合がありますが、方法の一つとして覚えておくとよいでしょう。
デメリットとしては金利負担が発生することが挙げられます。
一方、融資関連では信用金庫というものが類似のもので挙げられます。
こちらは地域の信用金庫により条件は変わりますが、銀行より融資のハードルが低いのが特徴です。
メリットでは顧客、ビジネスパートナーの紹介や情報提供をしてもらえる場合があります。
デメリットとしては、こちらも銀行と同じく金利負担があります。
さて、次は制度融資です。
こちらでは信用保証協会が信用保証を付けることによって創業者が借り入れしやすくなっています。
地域によっては、行政が支払利息や保証料を一部負担してくれるところもあります。
なお上限は3000万円であり、金利はおよそ2.1%~2.7%です。
メリットとしては創業前でも申し込みができ、無担保・無保証の場合があること、行政が支払利息や保証金の一部を補助してくれることや経営相談に乗ってくれる等、様々なことが挙げられます。
デメリットは申し込みからの時間が長いことと、支払利息とは別に保証金の負担が発生することです。
また、日本政策金融公庫の公庫融資というのも挙げられます。
こちらでは創業希望者が国民生活事業の新創業融資制度に申し込むことができます。
上限は1000万円で、金利はおよそ1.2%~3%でしょう。
運転資金ならば五年以内が目安です。
メリットは創業前でも申し込みできることと無担保・無保証なこと、そして制度融資に比べると比較的早く結論が出るところです。
デメリットは特にありません。
次はマル経融資について紹介します。
これは商工会議所の推薦によって受けることができる融資で、1年以上の業務実績が必要です。
上限額は2000万円、金利はおよそ1,5%ほどです。
こちらは通常受けられる融資の中でも最も低い水準の金利として知られています。
メリットとしては利息が低いことと、無担保・無保証なところが挙げられます。
デメリットは、創業後1年経過が必要なところです。
まとめ
如何だったでしょうか?
今回は創業資金について記させていただきましたが、創業資金の調達方法にも様々なものがあることがわかりました。
創業しようと考えている方は、良かったらこの一覧の中の方法をよく知らべ、利用してみてはどうでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。