銀行融資
2018/04/20
運転資金が無くなった!? 考えられる最速資金調達の手段
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会社を経営していると、支払いのためのお金が足りないといった事態も起こりうるものです。
特に売掛金や買掛金、手形など決済の時期がバラバラとなれば、時に支払いのための入金が間に合わないということもあります。
そのような時のために、すぐにでも資金調達できる手段の用意はしておくことが必要です。
ただ、資金調達といっても色んな手段があるので、どれが役立つのか知っておく必要があります。
そこで今回、資金調達の手段についてまとめてみましたので、ご覧いただければと思います。
会社の運転資金が入用になった時、すぐに資金調達できる手段はいくつかあります。
具体的には銀行融資にカード会社、ビジネスローンにファクタリングがありますが、それぞれの特徴とメリット・デメリットをご紹介します。
銀行融資のメリット・デメリット
銀行融資は何と言っても金利の低さがメリットと言えるでしょう。
支払い利息の負担が少ないので資金繰りも楽になります。
けれども銀行から運転資金を借りる場合には、すぐにというわけにはいきません。
まず必要とする運転資金は売上は仕入れ、経費支払いなどのバランスをみて必要量をチェックされます。
そのために銀行は、経営状態を確認して必要な分しか融資は行いません
例えば毎月の経費が200万円必要とあれば、最大でも200万円あれば十分と判断するわけです。
余分に運転資金が欲しいという場合には、銀行融資では物足りないかもしれません。
けれども多額の融資は行わないので、返済期間も長くて5~7年程度となります。
返済期間が短い分、利息の支払いも少なくなります。ただし毎月の支払額は長期返済に比べると多くなるので注意が必要です。
さらに返済のための財源をきちんと確保しているかどうかをチェックされます。
逆にもし赤字であっても、運転資金を融資することで事業がうまく回転すると判断すれば融資を受けることは可能です。
いずれにしても、その判断を下すまでに時間がかかるので、申し込めばすぐに資金調達ができるというわけではありません。
少なくとも審査に1~2週間はかかりますし、その審査内容も厳しいことがデメリットと言えるでしょう。
ただし銀行融資のメリットのひとつに、個人の信用情報は照会しない点が挙げられます。
つまり消費者金融などと異なり、過去の返済事故によるブラックリストに経営者個人の名前が載っていても、会社としては運転資金を借りられる可能性があるということです。
これはなぜかというと、あくまでも個人ではなく会社が融資したお金を返済する能力があるのかどうかを審査するからです。
過去の実績も、売上と収益の面からチェックを行います。
在庫や売掛金・買掛金の回転率といったことから資金繰りについて調査します。
その結果、将来性があるのか、資金回収ができるか確認した上で、問題なければ審査を通ることになります。
そのために、銀行融資を運転資金の調達先に選ぶのであれば、日頃の付き合いを大事にすることが大切です。
必要がなくても融資を受けて返済する実績を作っておくと、いざという時に役立ちます。
金利も低いですし、その分返済の負担も少なくて済みます。
ただし、常日頃からどのように銀行と付き合うかを考えなければいけないので、面倒ではあります。
ところで銀行融資の場合、カードローンという形で利用することもできます。ただし個人向けのカードローンは事業の運転資金には使えません。
個人事業主の場合、その境目をきっちりとしておく必要があります。
借り入れるならあくまでも生活費として、事業のためには使わないという線引きが必要です。
なお事業用として使いたいのであれば、後述するビジネスローンを利用することになります。
カード会社のメリット・デメリット
すぐにお金を借りることができる点が、カード会社のメリットと言えます。
けれども個人向けのカードローンは事業の運転資金に使うことはできません。
これは利用規約にも明記していますし、こっそりと運転資金に使うと問題が生じることになります。
例えば個人事業主や法人が年度末に経費を申告する場合、個人向けカードローンを使っていると経費が認められずに課税対象になる場合があります。
また何かしらの理由でカード会社にその用途が分かった場合には、全額返済を求められることになります。
これに応じることができなければ代位弁済となり、ブラックリストに名前が載ってしまうわけです。
とはいえ、個人事業主の場合には事業と個人消費との境目があいまいなケースもあります。
事実、個人向けカードローンの使途として事業に使っている場合も少なくありません。
またやりくりによっては直接事業の運転資金に使うのではなく、生活費として使用することが可能です。
つまり生活に必要なお金としてカードローンを利用し、本来生活に使うはずのお金を事業に回すことができるわけです。
例えば公共料金の支払いや税金の納付などに充てるお金を事業に回し、カードローンでその支払いなどをするといった形になります。
このような使い方をしている人は多いものですし、カードローンを直接事業に使ってはいないので規約に違反してもいないと言えます。
このように使い方に工夫をすることで、カード会社のローンは便利に活用できます。
急な運転資金が必要になった時は、家賃などに充てるお金を回してカードローンを使うということができるわけです。
もちろん、カード会社の利息は銀行と比べるとかなり高いので、返済負担が増えることはデメリットとなります。
ビジネスローンのメリット・デメリット
事業の運転資金として利用できるのがビジネスローンです。
法人カードローンとも呼ばれますが、そのメリットは無担保・無保証人で即日融資を受けることができることにあります。
この手軽さは個人向けカードローンと同じですし、審査も早く大きな額を借り入れることも可能です。
また総量規制の対象外となるので、融資額が大きいこともメリットと言えます。
ただしデメリットとしては、やはり銀行融資などと比べると利息が高い点が挙げられます。
また無担保で利用できるとあって、融資する側もリスクも大きいので返済期間は短めに設定されます。
利息が高いので、返済金額が大きくなる点もデメリットと言えます。
ただし個人向けカードローンとは異なり、総量規制の対象外となっています。
総量規制は借り入れができる融資の上限が、年収の3分の1までと定められていることです。
けれども法人カードローンの場合にはこのような規制がないので、融資額はカード会社の審査によって決まります。
ビジネスローンは様々な金融機関が提供しています。
銀行やネットバンク、信販会社に消費者金融などで利用できます。
まず銀行のビジネスローンの場合、通常の銀行融資と比べると圧倒的に融資のスピードが早くなります。
銀行のビジネスローンは無担保・保証人無しで利用することができます。
その代わり、通常の融資よりも金利が高くなるのがデメリットと言えます。
またビジネスローンを扱う銀行が減ってきているのもデメリットと言えるでしょう。
もともと低金利で貸し出す銀行は、中小企業や個人事業主には積極的に貸し出しはしないものです。
けれども政府からの要請で零細企業への貸し出しも行うようにとの背景があり、ビジネスローンが生み出された経緯があります。
銀行のビジネスローンの特徴は、スコアリングシステムにより決算書等の情報で融資の可否が瞬時に判断されることです。
そのために審査コストがかからず、過去の融資データにより貸し倒れのリスクも軽減することで低金利での貸し出しができるというわけです。
一方でネットバンクの場合には、ビジネスローンを扱っているところが多くみられます。
申し込みもネットでできるので手軽ですし、24時間いつでも融資を申し込むことができます。
さらにネットバンクの場合には店舗コストがないので、金利も低めに設定されます。コンビニのATMで手軽に利用できる点も、大きなメリットと言えるでしょう。
ノンバンクのビジネスローンも、最短で即日融資を受けられるので便利です。
審査もさほど厳しくありませんし、無担保・保証人無しという条件は銀行と同じです。
ただし金利は高く、15%~18%ほどとなります。また融資限度額もそれほど高くないので、あくまでも一時的に急場をしのぐために利用するといった使い方になるでしょう。
手軽に利用できるメリットがある反面、戦略的な事業資金としては使いにくいのがデメリットと言えます。
ファクタリングのメリット・デメリット
以上は事業の運転資金を直接借り入れる手段ですが、その他にファクタリングと呼ばれる手段があります。
これは未回収の売掛債権をファクタリング会社が買い取るというものです。
融資を受けるわけではないので、返済する必要がないことがメリットとなります。
一般的には企業間の取引は、現金で直接行うのではなく、掛け売りで行います。
例えば商品を納品したりサービス提供をしても、その対価をすぐに受け取るわけではないということです。
請求書を発行してからしばらくして代金が銀行などの口座に振り込まれます。
実はこのタイムラグがあることで、資金繰りが厳しくなるケースが発生するわけです。
先に経費を使い、その対価を支払います。その後で自分がお金を受け取ることになるので、手元にある程度の現金がなければ支払いが滞ることにもなります。
そこで、ファクタリングサービスを利用することにより、まだ現金化できない売掛債権をすぐに現金にすることができるというわけです。
これは融資ではないので、利用するための審査などはありません。
担保も不要ですし、すぐに利用できるのがメリットと言えます。
銀行融資を受けるのが難しく、さらにカード会社などの借り入れも先行きの返済が厳しいとなれば、おいそれと利用することはできません。
けれども未回収の売掛債権さえあれば、すぐに現金化できるので運転資金を調達することができます。
また取引先の倒産などにより売掛金が回収できないというリスクからも解放されます。
償還請求権がないファクタリング会社を選ぶことで、賃借対照表でも負債を計上することがなく、その結果金融機関の信用度も高まります。
さらに大口の新規受注をした場合、先行投資にお金がかかっても、ファクタリングを利用することで運転資金を確保することができます。
ただしデメリットとして、手数料の高さが挙げられます。
というのも、売掛債権は時に回収できないというリスクもあるので、保険の意味も含めて手数料は高めに設定されているからです。
手数料は例えば2社間取引のものであれば買取売掛金額の10%~30%、3社間の取引ならば1%~5%ほどとなります。
また当然のことながら、未回収の売掛債権がなければ利用することはできません。
つまりどれほど運転資金が必要であっても、月商以上に資金を調達することはできないということになります。
ファクタリングは欧米では一般的な資金調達手段
日本ではまだ馴染みがないファクタリングサービスですが、欧米ではすでに一般的に利用されています。
19世紀末頃からアメリカで利用されるようになったと言われますが、不動産担保融資よりも広く活用されているようです。
手形決済が一般的だった日本では1972年に初めて導入されましたが、売掛債権を譲渡することは信用問題に関わるということでさほど普及しませんでした。
そのために、3社間でのファクタリングは手数料が安いというわけです。
この3社間ファクタリングとは、自社と売掛先、そしてファクタリング会社が関与する取引となります。
つまり取引先の売掛債権をファクタリング会社に譲渡したことを、その売掛先に通知されるというわけです。
その上で、売掛債権の支払い期日に売掛先が直接ファクタリング会社へ支払う仕組みとなります。
この事実を知った時、売掛先は自社が資金繰りに困っているのでは、という不信感を抱く可能性があります。
その結果、取引が縮小、あるいは停止する可能性も生じるわけです。
これが3社間におけるファクタリングのデメリットと言えます。
欧米のように一般的に使われる手法であれば良いのですが、日本ではまだそこまでの市民権を得ていないという事情があります。
そこで、取引先に不信感を持たれないように利用できるのが2社間のファクタリングです。
これは売掛先に売掛債権を譲渡した事実は通知されません。
まず売掛金を売却して現金を得た後に、売掛先からの入金を待ってファクタリング会社に自社が直接支払う形となります。
2社間取引で手数料が高いのは、償還請求権(ノンリコース)がないのが一般的だからです。
これは、売掛金を買い取った後に売掛先が倒産した場合、ファクタリング会社には売掛債権が回収できないことを意味します。
その保険の意味も込めて、手数料を高く設定しているわけです。この点でも利用する会社としてはリスクがないので安心して利用できると言えます。
本記事ではファクタリングのメリットデメリット等についてお伝えしました。しかし、メリットとデメリットを理解しても、いざ決断するとなると足踏みしてしまう方も多いでしょう。独断に不安がある、専門家の意見を聞きたい方は、ぜひ資金調達マスターの無料相談サービスをご利用ください。
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