はじめに
現金の持ち合わせがない時に便利なクレジットカード。
その利用料金の支払い方法にも色々と種類があります。
一括払いや分割払いといったものが一般的ではありますが、中にはリボ払いを選択する方もいるかもしれません。
一見するとお財布に優しい印象のあるリボ払いですが、利用者次第では支払い金額が増額してしまうことを事前に知っておく必要があります。
そこで今回の記事では、リボ払いが本当は危険な理由と、実際に支払い額が増額してしまった時の対処法について解説していきます。
クレジットカードでショッピングを済ませるだけで、何故支払い金額が増えてしまうのでしょうか。
1章:リボ払いとは何か
この記事を読んでいる方の中にも、リボ払いについてあまり知らないという方もいるかもしれません。
まずはそもそもリボ払いとはいったい何なのかという部分から解説していきます。
1ー1 リボ払いと分割払いの違い
リボ払いとは利用者が決めた金額分だけを毎月支払うクレジットカードの支払い方法のことを指します。
似たような支払い方法として分割払いが挙げられますが、こちらの場合は支払い回数をあらかじめ決めておくことで、その回数分に応じた分割料金プラス利用手数料を支払うものになります。
分割払いではその回数や金額に応じて利用手数料が都度発生するため、支払う金額自体は固定化することができません。
しかしリボ払いでは毎月支払うべき金額を固定化させ、なおかつ利用手数料もその中に含まれるため、自らが決めた金額以上に支払う必要がありません。
ただしリボ払いについては各カード会社によって規定があり、利用料金によっては毎月の支払い金額が5,000円で済んだり10,000円になったりすることがあります。
この章ではひとまず分割払いは支払い回数を、リボ払いでは支払い金額を自ら決められると覚えておけばいいでしょう。
2章:リボ払いのメリット・デメリットとは
リボ払いのルールについて大まかに把握したところで、この章ではリボ払いのメリットとデメリットについて解説していきます。
クレジットカードの支払い料金もまた、現金での決済ではない以上個人の借金であることに変わりありません。
そのため、利用する前にそのメリットとデメリットを理解しておくことで、自ら借金地獄へと足を踏み入れることのないようブレーキをかけることができます。
前章の内容だけであればメリットが多く感じられるリボ払いですが、実際にこの支払い方ではメリットよりもデメリットの方が多く存在します。
さっそく以下で見ていきましょう。
2ー1 リボ払いのメリット
前章の内容と重複しますが、まずはリボ払いのメリットから確認していきましょう。
・支払い金額を一定化できる
リボ払いの最大のメリットとしては、利用料金に対する支払い金額を一定化できる点にあります。例えば30万円のショッピングをしても毎月の支払い額が5,000円で済むのであれば、家計に響きにくくお財布に優しい支払い方法であると言えるでしょう。
・利用手数料が上乗せされない
リボ払いでは毎月の支払い金額に利用手数料がすでに含まれているため、分割払いのように利用手数料がさらに上乗せされることはありません。
・無理なく返済できる
リボ払いでは無理のない支払い金額を自ら設定できるため、私生活に支障を来さない範囲での支払いが可能となります。
・ポイント付与が大きい
クレジットカードの種類によっては、リボ払いを選択することでポイント付与率が引き上げられる場合があります。
そのため、上手に活用すればそれ以外の支払い方法を選択するよりも、より多くのポイントを貯めることに役立てられます。
2ー2 リボ払いのデメリット
それに対してリボ払いのデメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
・利用料金によっては元本の支払いが滞る
リボ払いの特徴の一つとして、利用料金次第で利用手数料が変動することがあります。
つまり、総額で30万円を利用した方と200万円を利用した方とでは、リボ払いにかかる利用手数料に大きく差が出ます。
利用料金が元本であるとすれば、リボ払いの利用料金が高い方の場合では毎月の支払い金額のほとんどが利用手数料として補われていることも実際にあります。
そのためいくら支払っても元本に入らず、利用手数料ばかりが多く取られてしまう可能性があることは知っておいた方がいいでしょう。
・金利が高い
クレジットカードの支払いもまた借金であることは前述しましたが、一般的なカードローンの金利よりも高い利率が設定されていることはあまり知られていません。
一般的なカードローンの金利が最低3%であるのに対し、リボ払いでは一般的にその5倍にもなる15%が設定されています。
リボ払いの場合では支払いが完済される可能性が低いこともあり、保険も兼ねて金利がより高く設定されるのが通例です。
・金銭感覚が狂いやすい
クレジットカードによる決済ではお金を使っている感覚が薄れやすい傾向にあり、毎月の支払い金額を自ら決められるリボ払いでは毎月の支払いが比較的楽であるために、金銭感覚が狂いやすいというデメリットがあります。
・自己破産に陥る場合も
リボ払いで無理のない支払い金額に収めることはできても、利用料金次第では毎月の支払いが金利だけに食われてしまうこともないとは言い切れません。
そうなれば支払い金額だけが徐々に膨らみ、手遅れになってしまった末に自己破産に陥るというリスクが出てきます。
リボ払いでは特に利用料金次第で元本に入る金額がかなり絞られることを頭に入れ、計画的に利用する必要があるでしょう。
リボ払いのメリットとデメリットの双方について解説しましたが、この内容を見ても分かるようにリボ払いでは常に計画性を持った利用が望まれます。
ここで言う計画性とは、例えば利用料金をなるべく少額に抑えるとか、あるいは支払い金額を多くするといったことを指します。
ただ、リボ払いでの支払いを選択したからといって、必ずしも支払いが滞り借金地獄に陥る訳ではありません。
つまり「手元にお金が少ないから、とりあえずリボ払いにしておこう」というような、安易な考えでの選択は後々になって自らの首を絞めることが十分考えられるということです。
リボ払いの利用については十分に検討してから決定するように心得た方が無難ではあります。
3章:リボ払いで完済できない時の対処法とは
そんな利用者の使い方次第で危険が付きまとうリボ払いですが、実際に利用している方の中にももしかすると元本にお金が入っていかず返済期間だけが間延びしている方がいるかもしれません。
それでは実際にリボ払いでの支払いがなかなか完済できない場合には、どのように対処すればいいのでしょうか。
以下で具体的な返済方法について考えてみましょう。
3ー1 ボーナスをあてる
サラリーマンとして働く方の中でもボーナスがあるという方であれば、そのボーナス分をリボ払いの返済にあてるという方法があります。
この方法であれば自らの給料の範囲内での返済にプラスする形で返済金額を増額できるため、リボ払いの支払いのために新たな借金を増やす必要がありません。
3ー2 預金や保険の解約金をあてる
自分の余剰分であるお金を返済にあてられるのであれば、預金あるいは保険の解約金を利用することもできます。
利用残高を減らせばその分元本に入りやすくなるため、ある程度まとまった金額が用意できるのであれば、そうした方法で早めに返済を済ませてしまうのもいいでしょう。
3ー3 家財を売却したお金をあてる
あるいは、現時点で不要な家財を売り払ったお金を返済にあてるという方法も考えられます。
家財も物によっては高い売値がつく場合もあるので、リボ払いの支払いで首が回らなくなる前に思い切って家財の売却費を利用してみてもいいかもしれません。
3ー4 カードローンを利用する
そうした方法を利用してもどうしても返済が追いつかない場合には、リボ払いよりも金利設定が低いカードローンを新たに借り入れるというのも一つの方法です。
前述したようにカードローンでは最低3%の金利が設定されており、かつ30日間は無利息で借りることができます。
そのため初月は利息なしで借りることができますし、リボ払いの返済よりも元本に戻りやすく返済期間を格段に縮めることができます。
ただし、リボ払いの利用料金によってはカードローンの金利もそれなりに高くなってしまう場合があり、カードローンの借入金を利用して一度返済するという場合には実際に金利が安くなるのかどうか、事前に確認しておく必要があります。
3ー5 自己破産する
カードローンを利用することを仮定してなお金利が低くならず、返済ができない場合であれば最終的には自己破産するという方法が残ってきます。
ただ自己破産してしまうと信用事故として記録が残り、クレジットカードの利用さえままならなくなります。
その後数年間の生活に大きく響く問題にもつながるため、返済できるのであれば自力で返済する道を探る方が無難かもしれません。
リボ払いの利用料金によって選択できる対処法も限定されてきますが、一概に言えることは無計画なリボ払いの利用を避けることがこうした事態を未然に防ぐための最適な対処法であることはまず間違いありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。リボ払いは他の支払い方法にはないメリットがある一方で、利用の仕方次第では危険なものであることが理解できたかと思います。
リボ払い自体は危険な支払方法ではないにせよ、利用者が返済も済まないうちから二重三重と利用することで返済金額が簡単に膨らんでしまいます。
特に一度金銭感覚が狂ってしまうと、たとえリボ払いを選択しなかったところで、日常生活を送るだけでも大なり小なり支障を来すようになることは目に見えています。
クレジットカードの利用は無理のない範囲に抑え、毎月いくらまで利用するかを見積りながら活用することが大切です。
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