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2019/10/31

中小企業にとって資金調達は難しい?どういった方法が最適?

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はじめに

社会的に知名度の高い大企業であれば資金調達の方法もさまざまで、一度に集められる金額もかなり高額になってきます。しかしその一方で中小企業の場合では知名度が低く実績がない状態の場合もあるため、資金調達そのものが難しいという問題があります。ただ長期的に会社経営していこうと思えば、自己資本だけで資金調達を完結させるのはなかなか難しいと言えます。そのため中小企業の場合では特に資金調達を成功させることが、事業を成功させる秘訣とも言えるでしょう。
この記事ではそんな資金調達が中小企業にとってなぜ難しいのか、またどういった方法が最適なのかについて解説します。

1.中小企業が資金調達するのはなぜ難しいか

会社として事業展開するために資金調達は欠かせませんが、冒頭でも前述したように中小企業では資金調達を成功させることが難しい側面があります。この章ではまず、中小企業で資金調達が難しいとされるケースについて紹介しておきます。

1-1.創業期の難しさとは

創業期の場合では会社の規模にかかわらず、日本政策金融公庫の創業融資を受けるという選択肢を選ぶ方が多くなります。創業融資であれば中小企業の場合でも特に問題なく受け取れそうなものですが、それでも難しいケースは存在します。
自己資金が足りない
最近では会社法が改定されたこともあり、1円からでも株式会社を設立できるようになりました。それを受けて創業融資でも自己資金に関する縛りがなくなりましたが、実質的には希望金額の約1/10程度はなければ融資が受けられないことが分かっています。そのため自己資金が1円もない状態で融資を希望する、あるいは自己資金の10倍以上の金額を希望すると、融資の審査で落とされてしまうリスクが高くなります。
開業後赤字になってから融資を希望する
自己資金で開業するという経営者の方も一定数いますが、想像以上に自己資金が目減りしてしまい開業後に赤字になってしまうという場合も少なくありません。そうなってから融資を希望するとなるとかなり難しく、可能な限りは収益がマイナスになってから創業融資を希望しておくに越したことはありません。
開業後に確定申告をしていなかった
年収が20万円以下の場合では確定申告しなくていいという決まりはあるものの、会社を設立している以上は収入があまりない年度から確定申告は済ませておくべきでしょう。確定申告をしてしまうと税金を納める必要は出てしまいますが、「税金を払いたくないから確定申告しない」という考え方では創業融資を受けることはまず難しいです。そもそも日本政策金融公庫のお金は国からの出資金であるため、「税金を支払いたくない」という考え方は制度的にアウトになりかねません。

1-2.創業期以降の資金調達の難しさとは

中小企業では創業期の資金調達も難しいですが、創業期以降でも資金調達の難しさはあります。
会社としての実績がない
例えば会社としての実績があれば融資や出資という形での資金調達も可能になりますが、実績もまだない状態ではそうした形での資金調達はなかなか難しいものがあります。
長期的にノンバンク融資を利用している
即日融資も可能なノンバンク融資は、中小企業にとって有益な資金調達の方法と言えます。しかしノンバンク融資を長期的に利用していると、例えば銀行融資のハードルが高く引き上げられることにもなります。これはノンバンク融資では金利が割高なので、毎月の返済で会社の資金繰りが圧迫されることが想定されるからです。
赤字経営になっている
創業期の資金調達の部分でも赤字経営だと資金調達が難しくなるという話をしましたが、創業期以降であってもそれは同様です。仮に赤字経営の会社にお金を貸せば、貸し倒れになるリスクが高く貸した側にとってデメリットしかないと考えられることに起因しています。もちろん収益を期待できない会社に出資する投資家もいないと考えていいでしょう。

中小企業の資金調達では上記のような難しさがある訳ですが、だからと言って資金調達の方法がないという訳ではありません。中小企業の経営者では資金調達が難しいからこそ、より多くの資金調達に関する知識を身につけておくことが望まれます。

2.中小企業が利用可能な資金調達の方法とは

知名度もなければ実績もない中小企業では、資金調達を成功させることが難しいことを前述しました。しかし自己資金だけで開業して会社を成長させることもまた至難の業です。
この章では次に、中小企業でも利用可能な資金調達の方法について解説します。

2-1.融資制度を利用する

負債を増やしてもいいから資金調達したいという場合であれば、各種融資制度を利用することで資金調達することができます。ここで主な融資制度について紹介しておきましょう。
政府系金融機関
創業期に利用しやすい融資制度として知られる「新創業融資制度」を実施している日本政策金融公庫や、商工組合中央金庫などが政府系金融機関にあたります。政府が全額もしくはその一部を出資しており、中小企業でも比較的利用しやすい融資制度になっています。
保証人や担保なしで借りられるだけでなく低金利でもあるものの、上限額が設定されているため希望金額を全て賄えるとは限りません。
民間金融機関
一般的によく知られる三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行は特に規模が大きいことからメガバンクと呼ばれています。ただし中小企業でメガバンクから融資を受けることはなかなか難しいため、民間金融機関から融資を受けるのであれば地方銀行や信用金庫、信用組合などが中心になるはずです。
経営状態が良好かつ短期間での借入であれば、民間金融機関でも保証人や担保なしのプロパー融資を受けられる可能性はあります。それ以外の場合では信用保証協会を利用した保証付融資を利用することで、融資の審査を通過しやすくなります。
制度融資
政府が出資する政府系金融機関以外にも、各市町村や商工会議所などが独自に実施している制度融資を利用することも検討すべきでしょう。制度融資では審査のハードルが低いため、場合によっては比較的好条件でお金を借りられることもあります。
融資としてお金を借りる方法の一つにノンバンク融資もありますが、金利が割高であることから緊急時のつなぎ資金確保の目的以外では多用しない方が無難です。

2-2.投資家に出資してもらう

独創的なアイデアや商品を製造している会社で将来性があれば、投資家からの出資を受け入れる形で資金調達することも可能です。ただし出資の場合でも少なからずデメリットがあるため、利用するかどうかはあなた次第です。
ベンチャーキャピタル
投資家たちから集めた出資金を運用する専門会社から出資してもらう資金調達の方法として、ベンチャーキャピタルがあります。ベンチャーキャピタルでは未上場の会社の株式を購入する形で出資し、上場後に株式を売却して利益を狙うキャピタルゲインを目的としています。そのため短期間での急成長を求められることになり、思い通りの経営ができなかったり、株式の保有数によっては経営権を掌握されてしまうといったデメリットがあります。
ただ出資金については返済の必要がなく、また場合によっては経営コンサルティングを受けることもできるので、一長一短ではあります。
エンジェル投資家
ベンチャーキャピタルでは複数の投資家たちから出資してもらう形でしたが、エンジェル投資家の場合では個人的に会社へ出資してもらうことになります。個人投資家ということで相性の問題があり、場合によってはやはり経営権を掌握されかねないリスクがあります
ただし以前に同業種で会社経営を成功させた経歴があれば、その経験から経営コンサルティングをしてもらえることもあります。エンジェル投資家と出会える機会はあまり多くありませんが、実際に出資してもらう際にはその投資家が本当に起業の成功経験があるか、この点については特に確認しておいた方がいいでしょう。

2-3.それ以外の方法で資金調達する

ここまでは融資と出資のどちらかに大別される方法について取り上げましたが、ここでは最後にそれ以外の方法についても紹介しておきましょう。
クラウドファンディング
独創的なアイデアや発信力があればぜひ試してほしいのが、このクラウドファンディングです。クラウドファンディングでは不特定多数の支援者からお金を募るため、場合によっては希望以上の金額を集めることも可能です。またこの方法であれば、会社としての実績や知名度がなくても挑戦できる点もメリットと言っていいでしょう。
ただしクラウドファンディングではプロジェクト数が多いため、その他に埋もれないだけの魅力的なプロジェクト内容や返礼品についてしっかりと考えなければなりません
補助金および助成金
返済不要のお金が欲しい場合には、補助金および助成金を利用するのもおすすめです。助成金の場合では要件を全て満たせば誰でも受給できるのに対し、補助金の場合では要件を満たしていても抽選漏れしてしまう可能性がある点で違いがあります。またどちらの場合でも基本的には後払いとなるため、補助的な資金調達の方法として、その他の資金調達の方法と並行して申請するのが望ましいです。

資金調達の方法はこれ以外にもさまざまありますが、中小企業の場合では基本的にこういった方法で資金調達する機会が多くなるはずです。それぞれの方法によってもメリットとデメリットが異なるため、事前によく検討してから実施するといいでしょう。

まとめ

中小企業では資金調達の方法が難しいとはいえ、上記の方法全てが難しい訳ではありません。会社と相性の良い資金調達の方法を選択することで、より効果的にお金を集めることに役立ちます。
ただ中には「専門家の意見も聞きながら資金調達の方法について考えたい」という経営者の方もいるかもしれません。そういった場合であれば資金調達マスターの無料相談サービスがおすすめです。費用をかけずに専門家の意見が聞けるため、会社の資金を余分に割く必要もありません。興味の湧いた方は、以下のフォームよりお試しで問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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