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2018/05/23
ベンチャーキャピタルの仕組みメリット・デメリットの解説
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はじめに
資金調達の手段として近年脚光を浴びているこのベンチャーキャピタル。
実際にどのような制度でどのようなメリットがあるのか、はたまたどのようなリスクがあるのか。
これらを知っている方は少ないのではないでしょうか。
そこで今回はこのベンチャーキャピタルについて解説をさせていただきますので、是非ご確認くださいませ。
ベンチャーキャピタルとは
ではまずベンチャーキャピタルとは一体何でしょうか。
初めにベンチャーキャピタルの概要から解説させて頂こうと思います。
ベンチャーキャピタル概要
ではそもそもベンチャーキャピタルとは何なのでしょうか。
Wikiを見てみるとこのように書いてあります。
ベンチャーキャピタル(venture capital、略称:VC)とは、ハイリターンを狙ったアグレッシブな投資を行う投資会社(投資ファンド)のこと。主に高い成長率を有する未上場企業に対して投資を行い、資金を投下する。経営コンサルティングなどを提供し、投資先企業の価値向上を図る企業も存在する。担当者が取締役会等にも参加し、経営陣に対して監視・コントロール・指導を行うこともある。事業会社が保有するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)にはベンチャーとの買収や業務連携を目指したものも多く、必ずしも投資に対するハイリターンを求めているとは限らない側面もある。
参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%94%E3%82%BF%E3%83%AB
とあります。
これだけを読んで理解できる方は少ないと思いますので、改めてもう少しかみ砕いた説明をさせていただきます。
改めて、ベンチャー・キャピタルとは、ベンチャー企業の株式などを引き受けることによって投資をし、その企業が株式公開するなどしたのち株式などを売却し、キャピタルゲイン(株式等の当初の投資額と売却額との差額から発生する利益)を獲得すること目的とした集団です。
日本のベンチャーキャピタルの多くは、銀行や証券会社、保険会社、ノンバンクなどといった金融機関が運営する関連会社となっています。
そのほか、事業会社、商社、通信企業などの関連会社が運営するベンチャーキャピタルのほか、どこにも属さない独立系のベンチャーキャピタルも存在します。
それだけでなく、民間のベンチャーキャピタルとは投資基準・投資先が異なる「政府系ベンチャーキャピタル」や、新産業の創出によって社会の発展に貢献することを目的とした「大学系ベンチャーキャピタル」も存在します。
実際の役割を確認しながらの方が分かりやすいとは思いますので、次項ではベンチャーキャピタルの役割を解説していこうと思います。
ベンチャーキャピタルの役割
ベンチャーキャピタルを簡単にいうと、「未上場企業に投資して上場した際の株式売却益を得る」ことです。
その投資する資金はどこから調達するのかというと、大きく2つあります。
1つは、自己資金を活用して投資するパターンです。
もう1つは、投資ファンド(投資事業組合)を設立して投資家から資金を集め、ベンチャーキャピタルがその投資ファンドのマネージャーとして未上場企業に投資するパターンがあります。
このあと、ベンチャーキャピタルのメリットデメリットを解説するにあたり、ベンチャーキャピタルと銀行融資の簡単な違いを解説しようと思います。
・銀行の場合
銀行は、企業に資金を融資する形になるため、最終的には資金を返済してもらう必要がありますし、融資された資金には利息が発生します。
また、企業が融資を受けるためには信用と担保が必要になりますが、起業したばかりのベンチャー企業やスタートアップ企業には信用も担保も不足していることが一般的なため、融資を申し込んでも断られることが多くあります。
銀行から融資を受ける場合、事業計画書のほか、損益計算書や貸借対照表、資金繰り表、試算表など、さまざまな書類を用意しなければなりません。その内容は、細かく審査されます。
・ベンチャーキャピタルの場合
ベンチャーキャピタルは、創業間もないベンチャー企業やスタートアップ企業の将来の成長を見込んで資金を「融資」ではなく「出資」する形になります。
そのため、資金を返済する必要はありませんが、企業が成長や上場したときに株式を売却することで資金を回収します。
ただ、投資した企業が成長せずに上場しなかったり、事業に失敗したりすれば投資資金を回収できなくなります。
それを避けるために、ベンチャーキャピタルは投資先企業の成長支援を継続して行っていきます。
成長支援の方法はベンチャーキャピタルによって異なりますが、自社の社員を投資先企業のメンバーとして参加させる場合もあれば、外部コンサルティングを使う場合もあります。
時には、「ベンチャーキャピタルの投資担当者が投資先企業の社外取締役に就任して経営に参画していく」という場合もあります。
なお、ベンチャーキャピタルから出資を受ける場合、事業計画書などの書類を用意する必要があります。
しかし、銀行とベンチャーキャピタルとでは審査のポイントが異なり、ベンチャーキャピタルの投資ではその企業のビジネスモデルが重要視される傾向があります。
では、実際にベンチャーキャピタルから投資を受けるメリットとデメリットを次章にて解説させて頂こうと思います。
ベンチャーキャピタルから投資を受けるメリット
ベンチャーキャピタルから投資を受けるメリット①財務状況が改善し、借入れも受けやすくなる可能性
ベンチャーキャピタルから投資を受けることで財務状況が改善し、金融機関からの融資を受けやすくなるかもしれません。
有名なベンチャーキャピタルから投資を受けた企業は、「ベンチャーキャピタルからその企業の事業内容やビジネスモデルが評価されている」と世間から認知されるわけです。
事業をさらに拡大したいときに追加出資を受けられやすくなることは、企業にとって有利になります。
ベンチャーキャピタルから投資を受けるメリット②事業提携しやすくなる
ベンチャーキャピタルは投資を行っている複数の企業を抱えています。
そこで、投資先の企業同士が事業提携をすることで、シナジー効果を得られる場合もあります。
事業提携することで企業が成長すれば、より多くのキャピタルゲインを受け取れることになります。
ベンチャーキャピタル側にもメリットが生じることから、積極的な事業提携先の紹介がなされるわけです。
ベンチャーキャピタルから投資を受けるメリット③経営ノウハウを提供してもらえる
ベンチャーキャピタルが経営に関与することで、経営に関する知識・経験やノウハウを提供してもらえるようになります。
ベンチャーキャピタルには、多くの企業を見てきた経験から、さまざまなスキルやノウハウが蓄積されています。
それらを提供してもらうことで、自社事業の軌道修正も可能になります。
ベンチャー企業やスタートアップ企業は、一般的に経営陣の年齢が若く経営に関する経験が不足しています。
そこで、ベンチャーキャピタルが関与することにより、経営が円滑に進んでいく可能性も高まるわけです。
- ベンチャーキャピタルから投資を受けるデメリット
ベンチャーキャピタルから投資を受けるメリットが存在するという事は、ベンチャーキャピタルから投資を受けるデメリットが表裏一体的に存在していることに他なりません。
本章ではベンチャーキャピタルから投資を受けるデメリットを解説しようと思います。
ベンチャーキャピタルから投資を受けるデメリット①株式買取請求を迫られる可能性
「株式上場やM&Aによる会社売却などが予想どおりにいかなくなると、株式買取を迫られる可能性がある」ということです。
ベンチャーキャピタルの目的は、将来性がある企業に投資して利益を得ることです。そのため、利益が生み出せないと判断すれば、投下資本の回収に走ることもあります。
そのリスクが存在しているという事は常に念頭に置いておく必要があるでしょう。
ベンチャーキャピタルから投資を受けるデメリット② 経営への過干渉を受ける可能性
一概にデメリットとはいえませんが、ベンチャーキャピタルから経営への過干渉を受けることもあるということです。
自社が目指している経営の方向性がベンチャーキャピタルによって影響を受け、経営陣が描いた理想が崩れてしまうこともあります。
そのため、経営方針に確固たるものを持っている経営者や企業の場合は導入に対して慎重になる必要があるといえるでしょう。
まとめ
自社の事業プランに共感してくれるベンチャーキャピタルから資金調達ができれば、事業が成功する確率が大きく上がるでしょう。
将来は会社の上場を目指したい、あるいは大きな成長を目指したいという経営者であれば、ベンチャーキャピタルのメリットとデメリットを理解した上で、うまく活用していくことをおすすめします。
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